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公開番号2024027404
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-01
出願番号2022130171
出願日2022-08-17
発明の名称2,5-フランジカルボン酸の製造方法
出願人上野製薬株式会社
代理人個人,個人
主分類C07D 307/68 20060101AFI20240222BHJP(有機化学)
要約【課題】本発明は、安価で生産性が高く、環境負荷の小さいFDCAの製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、炭素原子数8以上の1つ以上のアルキル基で置換された芳香族化合物および/または軽油を含有する溶媒中、式(1)
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[式中、Mはセシウム、カリウム、リチウムまたはルビジウムを示す]で表される2-フランカルボン酸アルカリ金属塩と二酸化炭素とを、有機酸のアルカリ金属塩の存在下で反応させる工程を含む、式(2)
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で表される2,5-フランジカルボン酸の製造方法に関する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
炭素原子数8以上の1つ以上のアルキル基で置換された芳香族化合物および/または軽油を含有する溶媒中、式(1)
JPEG
2024027404000007.jpg
18
69
[式中、Mはセシウム、カリウム、リチウムまたはルビジウムを示す]
で表される2-フランカルボン酸アルカリ金属塩と二酸化炭素とを、
有機酸のアルカリ金属塩の存在下で反応させる工程を含む、
式(2)
JPEG
2024027404000008.jpg
21
80
で表される2,5-フランジカルボン酸の製造方法。
続きを表示(約 500 文字)【請求項2】
Mはカリウムおよび/またはセシウムである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
溶媒は軽油を含有する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記反応工程は、二酸化炭素圧力0.1~8MPaの条件下で行う、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記反応工程は、温度100~300℃の条件下で行う、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
有機酸のアルカリ金属塩は炭酸セシウムを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記反応工程は、前記式(2)で表される2,5-フランジカルボン酸を含む粗組成物を得る工程である、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記粗組成物をさらに精製する工程を含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記精製工程は懸濁洗浄、再結晶、および再沈殿からなる群から選択される1種以上の工程を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記精製工程は懸濁洗浄工程を含む、請求項9に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、2,5-フランジカルボン酸の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
2,5-フランジカルボン酸(以降、FDCAとも称する)は、グルコースやフルクトースのような炭水化物から合成することが可能であるため、バイオマス由来の化合物として近年注目されている。
【0003】
FDCAは、その構造的な特徴からテレフタル酸のような芳香族ジカルボン酸の代替として期待されており、FDCAをジカルボン酸とするポリエステル(特許文献1)やポリアミド(特許文献2)等が提案されている。
【0004】
FDCAの製造方法としては、金属触媒による5-ヒドロキシメチルフルフラール(5-HMF)の酸化による方法が知られている。例えば、白金族の金属少なくとも1種を含有する触媒の存在下に、酸素を用いて水性媒体中にて5-HMFを酸化する方法(特許文献3)や、5-HMFをアルカリ性環境下で過マンガン酸金属塩により酸化する方法(特許文献4)が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特表2020-502355号公報
特開2017-101180号公報
特開平2-88569号公報
特開2009-13079号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献3に記載の方法は高価な貴金属触媒を大量に使用しなければならず、また、触媒が劣化し易く、リサイクル性にも乏しいものであった。特許文献4に記載の方法は環境負荷が大きい重金属を使用するため、工業的なスケールでの生産には適さない方法であった。したがって、安価で生産性が高く、環境負荷の小さいFDCAの製造方法が求められていた。
【0007】
本発明の目的は、安価で生産性が高く、環境負荷の小さいFDCAの製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記課題に鑑み、鋭意検討した結果、炭素原子数8以上の1つ以上のアルキル基で置換された芳香族化合物および/または軽油を含有する溶媒中、有機酸のアルカリ金属塩の存在下で、2-フランカルボン酸アルカリ金属塩と二酸化炭素とを反応させることにより、高収率でFDCAが得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0009】
すなわち本発明は、以下の好適な態様を包含する。
〔1〕炭素原子数8以上の1つ以上のアルキル基で置換された芳香族化合物および/または軽油を含有する溶媒中、式(1)
JPEG
2024027404000001.jpg
18
69
[式中、Mはセシウム、カリウム、リチウムまたはルビジウムを示す]
で表される2-フランカルボン酸アルカリ金属塩と二酸化炭素とを、
有機酸のアルカリ金属塩の存在下で反応させる工程を含む、
式(2)
JPEG
2024027404000002.jpg
21
80
で表される2,5-フランジカルボン酸の製造方法。
[2]Mはカリウムおよび/またはセシウムである、[1]に記載の方法。
[3]溶媒は軽油を含有する、[1]~[2]のいずれかに記載の方法。
[4]前記反応工程は、二酸化炭素圧力0.1~8MPaの条件下で行う、[1]~[3]のいずれかに記載の方法。
[5]前記反応工程は、温度100~300℃の条件下で行う、[1]~[4]のいずれかに記載の方法。
[6]有機酸のアルカリ金属塩は炭酸セシウムである、[1]~[5]のいずれかに記載の方法。
[7]前記反応工程は前記式(2)で表される2,5-フランジカルボン酸を含む粗組成物を得る工程である、[1]~[6]のいずれかに記載の方法。
[8]前記粗組成物をさらに精製する工程を含む、[7]に記載の方法。
[9]前記精製工程は懸濁洗浄、再結晶、および再沈殿からなる群から選択される1種以上の工程を含む、[8]に記載の方法。
[10]前記精製工程は懸濁洗浄工程を含む、[8]または[9]に記載の方法。
[11]前記精製工程は、水、メタノール、エタノール、n-プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、2-エチルヘキサノール、エチレングリコール、グリセリン、酢酸、N-メチル-2-ピロリドン、N,N-ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、アセトン、キシレン、トルエン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、4-メチルテトラヒドロピラン、クロロホルム、ジオキサン、酢酸エチル、酢酸プロピルおよび酢酸ブチルからなる群から選択される1種以上の溶媒を用いて行う、[8]~[10]のいずれかに記載の方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、貴金属や重金属を含む触媒を使用せずに高収率でFDCAを得ることができる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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