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公開番号2024042483
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-28
出願番号2022147234
出願日2022-09-15
発明の名称ジピラニリデン化合物
出願人日本化薬株式会社,国立大学法人東北大学
代理人個人
主分類C07D 309/34 20060101AFI20240321BHJP(有機化学)
要約【課題】熱安定性が高く貴金属を含まない有機ドーパント、該有機ドーパントを含む有機薄膜、及び該有機薄膜を備えた電荷移動度が高く、電気抵抗の低い有機エレクトロニクスデバイスを提供すること。
【解決手段】式(1)で表される化合物(Qは式(2)~(7)のいずれかの連結基)。
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【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記式(1)
TIFF
2024042483000031.tif
38
51
(式(1)中、R

及びR

はそれぞれ独立に水素原子、水酸基、アルキル基、アルコキシ基、芳香族基、アリールオキシ基、又は置換若しくは無置換アミノ基を表し、該アルキル基、アルコキシ基、芳香族基、アリールオキシ基の有する水素原子、及び置換アミノ基の置換基の有する水素原子は置換基で置換されていてもよい。Qは下記式(2)乃至(7)
TIFF
2024042483000032.tif
28
105
から選択されるいずれかの連結基を表す。nは0又は1を表す。但し、nが0の場合、R

は水酸基、アルコキシ基、又は置換若しくは無置換のアミノ基を表し、nが0、R

がメトキシ基、かつR

が水素原子の化合物は除く。)
で表される化合物。
続きを表示(約 420 文字)【請求項2】


及びR

がそれぞれ独立に水素原子、アルコキシ基、又は置換アミノ基である請求項1に記載の化合物。
【請求項3】


及びR

の少なくとも一方が水素原子又は置換アミノ基である請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
Qが式(2)及び(3)から選択されるいずれかの連結基である請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
最高被占有分子軌道(HOMO)準位が-4.5eV以上である請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
熱重量分析における重量減少開始温度が250℃以上である請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか一項に記載の化合物を含む有機薄膜。
【請求項8】
請求項7に記載の有機薄膜を備えた有機エレクトロニクスデバイス。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は新規なジピラニリデン化合物、該化合物を含む有機薄膜、及び該有機薄膜を有する有機エレクトロニクスデバイスに関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
有機エレクトロニクスデバイスは、多分野へ応用展開される可能性をはらんでいる。これらのデバイスは、無機のそれに比べて、低重量、低消費電力、柔軟性などの面で優れているが(非特許文献1)、有機半導体の低電荷移動度は大きな弱点の一つであり(非特許文献2)、電荷キャリアを少量ドーピングする手法が、移動度や電気抵抗の改善のため広く用いられている(非特許文献3)。しかしながら、金属をドーパントとして用いることは、有機半導体膜自体の結晶構造を歪ませ、さらに高温ではドーパントの拡散が生じることが問題となっている(非特許文献4)
【0003】
また、有機エレクトロニクスデバイスを蒸着プロセスで作製する場合や、デバイス作製プロセス中に加熱を施す場合には、ドーパントには熱安定性が求められる。しかしながら、蒸着可能なドーパントはロジウムやモリブデンのような貴金属の錯体がほとんどである(非特許文献5)。これらの金属錯体ドーパントは蒸着プロセスによる熱分解で結合開裂が生じることで開殻分子となりドーパントとして機能するが、ドーピング性能はプロセス依存性が高く安定的な使用が難しいため、熱的安定性が高い閉殻分子ドーパントの開発が求められており、更には、コストや資源分布の偏在性の観点から、貴金属を含有しないドーパントが求められている。
【0004】
即ち、有機エレクトロニクス材料に高い導電性を与え、電気抵抗を改善すると共に、熱安定性が高く、かつ金属を含まない閉殻有機分子ドーパントの開発が、有機エレクトロニクスデバイスのブレークスルーのために強く求められている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
(a) H.E.Katz, A.J.Lovinger, J.Johnson, C.Kloc, T.Siegrist, W.Li, Y.-Y.Lin, A.Dodabalapur, Nature, 2000, 404, 478; (b) I.D.W.Samuel, G.A.Turnbull, Chem.Rev., 2007, 107, 1272; (c) J.E.Anthony, Angew. Chem. Int.Ed.,2008, 47, 452.
(a) V.Coropceanu, J.Cornil, D.A.da Silva Filho, Y. Olivier, R.Silbey, J.-L. Bredas,Chem. Rev., 2007, 107, 926; (b) V.Podzorov, E.Menard,A.Borissov, V. Kiryukhin, J.A.Rogers, M.E.Gershenson, Phys. Rev.Lett.,2004, 93, 086602.
(a) Z.Wang, D.P.McMeekin, N.Sakai, S.van Reenen, K.Wojciechowski, J.B.Patel, M.B.Johnston, H.J.Snaith, Adv.Mater., 2017, 29, 1604186; (b) K.H.Yim, G.L.Whiting, C.E.Murphy, J.J.M.Halls, J.H.Burroughes, R.H.Friend, J.S.Kim, Adv. Mater., 2008, 20, 3319; (c) Q.Bao, X.Liu, S.Braun, Y.Li, J.Tang, C.Duan, M.Fahlman, ACSAppl. Mater.Interfaces, 2017, 9, 35476; (d) C.Kuang, G.Tang, T.Jiu, H. Yang, H. Liu, B.Li, W.Luo, X.Li, W.Zhang, F.Lu, J.Fang, Y.Li, NanoLett., 2015, 15, 2756; (e) Z.-K Wang, L.-S.Liao, Adv. OpticalMater., 2018, 6, 1800276.
(a) G.-H.Kim, L.Shao, K.Zhang, K.P.Pipe, Nature Mater., 2013, 12, 719; (b) B.Lussem, M. Riede, K.Leo, Phys.Status Solidi A, 2013, 210, 9.
Organic Electronics 11(5) 860-863
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記従来の課題を鑑みてなされたものであり、その目的は、熱安定性が高く貴金属を含まない有機ドーパント、該有機ドーパントを含む有機薄膜、及び該有機薄膜を備えた電荷移動度が高く、電気抵抗の低い有機エレクトロニクスデバイスを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは鋭意検討の結果、特定構造の新規のジピラニリデン化合物を用いることにより上記の課題が解決されることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、
(1)下記式(1)
【0008】
TIFF
2024042483000001.tif
38
51
【0009】
(式(1)中、R

及びR

はそれぞれ独立に水素原子、水酸基、アルキル基、アルコキシ基、芳香族基、アリールオキシ基、又は置換若しくは無置換アミノ基を表し、該アルキル基、アルコキシ基、芳香族基、アリールオキシ基の有する水素原子、及び置換アミノ基の置換基の有する水素原子は置換基で置換されていてもよい。Qは下記式(2)乃至(7)
【0010】
TIFF
2024042483000002.tif
28
105
(【0011】以降は省略されています)

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