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公開番号2024033679
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-13
出願番号2022137414
出願日2022-08-31
発明の名称HIV複製阻害作用を有する複素環誘導体
出願人塩野義製薬株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C07D 413/04 20060101AFI20240306BHJP(有機化学)
要約【課題】従来の抗HIV薬とは基本骨格が異なり、またHIVの変異株や耐性株にも有効な新規の抗HIV薬を提供する。
【解決手段】本発明は、以下の式(I)で示される化合物を提供する。
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>TIFF</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2024033679000084.tif</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">33</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">59</com:WidthMeasure> </com:Image>
(式中、A1、A2またはA3はそれぞれ独立して、炭素原子または窒素原子であり、B1、B2、B3またはB4はそれぞれ独立して、炭素原子または窒素原子であり、X1は、CR4R5等であり、R4またはR5は、それぞれ独立して水素等であり、X2は、CR7R8等であり、R7またはR8は、それぞれ独立して水素等であり、R1は置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基等であり、R2はそれぞれ独立して、ヒドロキシ等であり、R3はそれぞれ独立して、ヒドロキシ等であり、nは0~3の整数であり、mは0~4の整数である)
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
式(I):
TIFF
2024033679000074.tif
33
59
(式中、


、A

およびA

はそれぞれ独立して、炭素原子または窒素原子であり、ここで、A

、A

およびA

を構成原子として含む環の環構成原子の窒素原子の数は、0~2個であり、


、B

、B

およびB

はそれぞれ独立して、炭素原子または窒素原子であり、ここで、B

、B

、B

およびB

を構成原子として含む環の環構成原子の窒素原子の数は、0~2個であり、


は、CR



、NR

、OまたはSであり、


またはR

は、それぞれ独立して、水素、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、または置換もしくは非置換のアルキニルであり、


は、水素または置換もしくは非置換のアルキルであり、


は、CR



、NR

、OまたはSであり、


およびR

は、それぞれ独立して、水素、置換もしくは非置換のアルキルまたは置換もしくは非置換のアルケニルであり、


とR

が結合する炭素原子と一緒になって、置換もしくは非置換のエキソメチレンを形成してもよく、またはR

とR

が結合する炭素原子と一緒になって、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環を形成してもよく、


は水素または置換もしくは非置換のアルキルであり、


は、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基または置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基であり、


はそれぞれ独立して、ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、置換もしくは非置換のアミノ、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアルケニルオキシ、置換もしくは非置換のアルキニルオキシ、置換もしくは非置換のアルキルスルファニル、置換もしくは非置換のアルケニルスルファニル、置換もしくは非置換のアルキニルスルファニル、置換もしくは非置換のアルキルスルフィニル、置換もしくは非置換のアルケニルスルフィニル、置換もしくは非置換のアルキニルスルフィニル、置換もしくは非置換のアルキルスルホニル、置換もしくは非置換のアルケニルスルホニル、置換もしくは非置換のアルキニルスルホニル、置換もしくは非置換のアルキルカルボニル、置換もしくは非置換のアルケニルカルボニル、置換もしくは非置換のアルキニルカルボニル、置換もしくは非置換のアルキルカルボニルオキシ、置換もしくは非置換のアルケニルカルボニルオキシ、置換もしくは非置換のアルキニルカルボニルオキシ、置換もしくは非置換のアルキルオキシカルボニル、置換もしくは非置換のアルケニルオキシカルボニル、置換もしくは非置換のアルキニルオキシカルボニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシ、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環スルファニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環スルファニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環スルファニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環スルファニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環スルフィニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環スルフィニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環スルフィニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環スルフィニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環スルホニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環スルホニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環スルホニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環スルホニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環カルボニルオキシ、置換もしくは非置換の芳香族複素環カルボニルオキシ、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環カルボニルオキシ、置換もしくは非置換の非芳香族複素環カルボニルオキシ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換のカルバモイル、置換もしくは非置換のスルファモイルまたは以下の式:
TIFF
2024033679000075.tif
14
67
(式中、環Eおよび環Fは、置換基群γで置換されていてもよい芳香族炭素環、置換基群γで置換されていてもよい芳香族複素環、置換基群γ’で置換されていてもよい非芳香族炭素環または置換基群γ’で置換されていてもよい非芳香族複素環であり、環Gは、置換もしくは非置換の芳香族炭素環、置換もしくは非置換の芳香族複素環、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環または置換もしくは非置換の非芳香族複素環であり、Lは単結合、C1-C3アルキレン、-C(=O)-、-SO

続きを表示(約 3,900 文字)【請求項2】


が、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基または置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基である、請求項1記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【請求項3】


が、置換もしくは非置換のフェニルまたは置換もしくは非置換のピペリジニルである、請求項1または2記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【請求項4】


が、
TIFF
2024033679000076.tif
34
44
(式中、R
1A
は、水素、ハロゲン、シアノまたは置換もしくは非置換のアルキルであり、R
1B
は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、シアノまたは置換もしくは非置換のアルキルである。)で示される基である、請求項1~3のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【請求項5】


が、それぞれ独立して、シアノ、ハロゲン、置換もしくは非置換のアミノ、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアルケニルオキシ、置換もしくは非置換のアルキニルオキシ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換のカルバモイルまたは以下の式:
TIFF
2024033679000077.tif
14
67
(式中、環Eおよび環Fは、置換基群γで置換されていてもよい芳香族炭素環、置換基群γで置換されていてもよい芳香族複素環、置換基群γ’で置換されていてもよい非芳香族炭素環または置換基群γ’で置換されていてもよい非芳香族複素環であり、環Gは、置換もしくは非置換の芳香族炭素環、置換もしくは非置換の芳香族複素環、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環または置換もしくは非置換の非芳香族複素環であり、Lは単結合、C1-C3アルキレン、-C(=O)-、-SO

-または-N=であり、
置換基群γ:ハロゲン、ヒドロキシ、カルボキシ、アルキルオキシ、ハロアルキルオキシ、アルケニルオキシ、アルキニルオキシ、スルファニル、シアノ、アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルケニル、アルキニル、アルキルオキシアルキル、アルキルカルボニル、ハロアルキルカルボニル、アルケニルカルボニル、アルキニルカルボニル、アミノ、アルキルアミノ、アルキルスルホニル、アルキルオキシカルボニルおよびシクロプロパニル;
置換基群γ’:置換基群γおよびオキソ)である、請求項1~4のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【請求項6】


が、NR

であり、


が、水素、ハロゲンで置換されてもよいC1-C6アルキルである、請求項1~5のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【請求項7】


が、CR



、OまたはSであり、


およびR

は、それぞれ独立して、水素、または置換もしくは非置換のアルキルであり、


とR

が結合する炭素原子と一緒になって、置換もしくは非置換のエキソメチレンを形成してもよく、またはR

とR

が結合する炭素原子と一緒になって、置換もしくは非置換のC3-C6の非芳香族炭素環を形成してもよい、請求項1~6のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【請求項8】
TIFF
2024033679000078.tif
18
31
で示される基が、
TIFF
2024033679000079.tif
73
144
(式中、環Dは置換もしくは非置換の芳香族炭素環、置換もしくは非置換の芳香族複素環、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環または置換もしくは非置換の非芳香族複素環であり、m-2は0~2の整数であり、R

はそれぞれ独立して、ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、置換もしくは非置換のアミノ、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアルケニルオキシ、置換もしくは非置換のアルキニルオキシ、置換もしくは非置換のアルキルスルファニル、置換もしくは非置換のアルケニルスルファニル、置換もしくは非置換のアルキニルスルファニル、置換もしくは非置換のアルキルスルフィニル、置換もしくは非置換のアルケニルスルフィニル、置換もしくは非置換のアルキニルスルフィニル、置換もしくは非置換のアルキルスルホニル、置換もしくは非置換のアルケニルスルホニル、置換もしくは非置換のアルキニルスルホニル、置換もしくは非置換のアルキルカルボニル、置換もしくは非置換のアルケニルカルボニル、置換もしくは非置換のアルキニルカルボニル、置換もしくは非置換のアルキルカルボニルオキシ、置換もしくは非置換のアルケニルカルボニルオキシ、置換もしくは非置換のアルキニルカルボニルオキシ、置換もしくは非置換のアルキルオキシカルボニル、置換もしくは非置換のアルケニルオキシカルボニル、置換もしくは非置換のアルキニルオキシカルボニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシ、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環スルファニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環スルファニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環スルファニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環スルファニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環スルフィニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環スルフィニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環スルフィニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環スルフィニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環スルホニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環スルホニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環スルホニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環スルホニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環カルボニルオキシ、置換もしくは非置換の芳香族複素環カルボニルオキシ、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環カルボニルオキシ、置換もしくは非置換の非芳香族複素環カルボニルオキシ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換のカルバモイルまたは置換もしくは非置換のスルファモイルである)で示される基である、請求項1~7のいずれかに記載の化合物又はその製薬上許容される塩。
【請求項9】
環Dが置換もしくは非置換のベンゼン環、置換もしくは非置換のピリジン環、置換もしくは非置換のピラゾール環、置換もしくは非置換のシクロペンタン環、置換もしくは非置換のシクロヘキサン環または置換もしくは非置換のシクロヘプタン環である、請求項8記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【請求項10】
TIFF
2024033679000080.tif
18
31
で示される基が、
TIFF
2024033679000081.tif
81
137
(式中、R
3A
はそれぞれ独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、置換もしくは非置換のアミノ、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアルケニルオキシ、置換もしくは非置換のアルキニルオキシ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基または置換もしくは非置換のカルバモイルであり、qは0~5の整数である。)で示される基である、請求項8記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、抗ウイルス作用を有する新規化合物、更に詳しくは、抗HIV薬に関する。
続きを表示(約 5,200 文字)【背景技術】
【0002】
ウイルスのなかでも、レトロウイルスの一種であるヒト免疫不全ウイルス(Human Immunodeficiency Virus、以下HIVと略す)は、後天性免疫不全症候群(Acquired immunodeficiency syndrome、以下エイズ(AIDS)と略す)の原因となることが知られている。そのエイズの治療薬としては、これまでのところ逆転写酵素阻害剤(AZT、3TC等)、プロテアーゼ阻害剤(インディナビル等)、およびインテグラーゼ阻害剤(ラルテグラビル等)が主流であるが、腎臓障害等の副作用や耐性ウイルスの出現等の問題が判明しており、それらとは異なる作用メカニズムを有する抗HIV薬の開発が期待されている。
【0003】
また、エイズの治療においては、耐性ウイルスが容易に出現するという理由から、現在、多剤併用療法が効果的であると報告されている。抗HIV薬としては、逆転写酵素阻害剤、プロテアーゼ阻害剤、インテグラーゼ阻害剤の3種が臨床で使用されているが、同じ作用メカニズムを有する薬剤はしばしば交叉耐性を示し、または付加的な効果を示すに過ぎず、異なった作用メカニズムの抗HIV薬の開発が要望されている。
【0004】
このような状況下、新規メカニズムの抗HIV薬として、HIV-1 Integrase(IN)-Lens epitherium-derived growth factor(LEDGF)複合体アロステリック阻害剤が注目されている(非特許文献1)。また同作用を有する抗HIV薬として、特許文献1~42が報告されている。しかし、本発明の縮合環母核に直接カルボキシ基が結合している化合物は、これまで報告されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2015/147247号
国際公開第2015/174511号
国際公開第2015/179448号
国際公開第2015/126376号
国際公開第2015/126737号
国際公開第2015/126726号
国際公開第2015/126743号
国際公開第2015/126758号
国際公開第2015/127003号
国際公開第2015/126765号
国際公開第2015/126751号
国際公開第2015/123230号
国際公開第2015/123182号
国際公開第2016/033009号
国際公開第2016/005878号
国際公開第2016/012930号
国際公開第2016/012913号
国際公開第2016/194806号
国際公開第2017/006260号
国際公開第2017/006261号
国際公開第2017/006280号
国際公開第2017/006281号
国際公開第2017/025914号
国際公開第2017/025915号
国際公開第2017/025916号
国際公開第2017/025917号
国際公開第2017/025864号
国際公開第2017/025913号
国際公開第2017/029631号
国際公開第2017/046707号
国際公開第2017/093938号
国際公開第2017/093937号
国際公開第2017/093932号
国際公開第2017/093930号
国際公開第2017/195111号
国際公開第2017/195112号
国際公開第2017/195113号
国際公開第2018/020357号
国際公開第2018/064080号
国際公開第2018/127801号
国際公開第2018/127800号
国際公開第2018/174320号
【非特許文献】
【0006】
Expert. Opin. Ther. Patents (2014), 24(6), pages 609-632
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、抗ウイルス活性を有する新規化合物を提供することである。本発明は、好ましくは、HIV複製阻害作用を有する抗HIV薬を提供する。より好ましくは、従来の抗HIV薬とは基本骨格が異なり、またHIVの変異株や耐性株にも有効な新規の抗HIV薬を提供する。さらに本発明は、それらの合成中間体や製法も提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは鋭意検討した結果、縮合複素環誘導体がHIV複製阻害剤として有用であることを見出した。さらに、本発明化合物およびそれらを含有する医薬が、抗ウイルス薬(例:抗レトロウイルス薬、抗HIV薬、抗HTLV-1(Human T cell leukemia virus type 1:ヒトT細胞白血病ウイルス1型)薬、抗FIV(Feline immunodeficiency virus :ネコエイズウイルス)薬、抗SIV(Simian immunodeficiency virus :サルエイズウイルス)薬)、特に抗HIV薬、抗AIDS薬、またはその関連疾患の治療薬等として有用であることを見出し、以下に示す本発明を完成した。
本発明は以下に関する。
【0009】
[1]式(I):
TIFF
2024033679000001.tif
33
67
(式中、


、A

およびA

はそれぞれ独立して、炭素原子または窒素原子であり、ここで、A

、A

およびA

を構成原子として含む環の環構成原子の窒素原子の数は、0~2個であり、


、B

、B

およびB

はそれぞれ独立して、炭素原子または窒素原子であり、ここで、B

、B

、B

およびB

を構成原子として含む環の環構成原子の窒素原子の数は、0~2個であり、


は、CR



、NR

、OまたはSであり、


またはR

は、それぞれ独立して、水素、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、または置換もしくは非置換のアルキニルであり、


は、水素または置換もしくは非置換のアルキルであり、


は、CR



、NR

、OまたはSであり、


およびR

は、それぞれ独立して、水素、置換もしくは非置換のアルキルまたは置換もしくは非置換のアルケニルであり、


とR

が結合する炭素原子と一緒になって、置換もしくは非置換のエキソメチレンを形成してもよく、またはR

とR

が結合する炭素原子と一緒になって、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環を形成してもよく、


は水素または置換もしくは非置換のアルキルであり、


は、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基または置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基であり、


はそれぞれ独立して、ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、置換もしくは非置換のアミノ、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアルケニルオキシ、置換もしくは非置換のアルキニルオキシ、置換もしくは非置換のアルキルスルファニル、置換もしくは非置換のアルケニルスルファニル、置換もしくは非置換のアルキニルスルファニル、置換もしくは非置換のアルキルスルフィニル、置換もしくは非置換のアルケニルスルフィニル、置換もしくは非置換のアルキニルスルフィニル、置換もしくは非置換のアルキルスルホニル、置換もしくは非置換のアルケニルスルホニル、置換もしくは非置換のアルキニルスルホニル、置換もしくは非置換のアルキルカルボニル、置換もしくは非置換のアルケニルカルボニル、置換もしくは非置換のアルキニルカルボニル、置換もしくは非置換のアルキルカルボニルオキシ、置換もしくは非置換のアルケニルカルボニルオキシ、置換もしくは非置換のアルキニルカルボニルオキシ、置換もしくは非置換のアルキルオキシカルボニル、置換もしくは非置換のアルケニルオキシカルボニル、置換もしくは非置換のアルキニルオキシカルボニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシ、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環スルファニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環スルファニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環スルファニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環スルファニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環スルフィニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環スルフィニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環スルフィニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環スルフィニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環スルホニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環スルホニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環スルホニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環スルホニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環カルボニルオキシ、置換もしくは非置換の芳香族複素環カルボニルオキシ、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環カルボニルオキシ、置換もしくは非置換の非芳香族複素環カルボニルオキシ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換のカルバモイル、置換もしくは非置換のスルファモイルまたは以下の式:
TIFF
2024033679000002.tif
14
67
(式中、環Eおよび環Fは、置換基群γで置換されていてもよい芳香族炭素環、置換基群γで置換されていてもよい芳香族複素環、置換基群γ’で置換されていてもよい非芳香族炭素環または置換基群γ’で置換されていてもよい非芳香族複素環であり、環Gは、置換もしくは非置換の芳香族炭素環、置換もしくは非置換の芳香族複素環、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環または置換もしくは非置換の非芳香族複素環であり、Lは単結合、C1-C3アルキレン、-C(=O)-、-SO

【0010】
本発明は更に以下の発明を提供する。
上記化合物またはその製薬上許容される塩をヒトに投与することを特徴とする、ウイルス感染症(例:HIV感染症)の治療および/または予防方法。
ウイルス感染症(例:HIV感染症)の治療および/または予防のための上記化合物またはその製薬上許容される塩。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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