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公開番号2024044906
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-02
出願番号2022150730
出願日2022-09-21
発明の名称含フッ素アルコールの回収方法
出願人日本ゼオン株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C07C 27/02 20060101AFI20240326BHJP(有機化学)
要約【課題】含フッ素アルコールのα-ハロゲノアクリル酸エステル由来の単量体単位を含有する重合体を含む廃棄物を有効に活用する技術を提供する。
【解決手段】重合体を含む回収対象物から含フッ素アルコールを回収する方法であって、重合体は、含フッ素アルコールのα-ハロゲノアクリル酸エステル由来の単量体単位を含有し、回収対象物をアルコール性アルカリ金属水酸化物溶液と接触させる工程(A)と、工程(A)の後に酸性水溶液を接触させ、含フッ素アルコールを遊離させる工程(B)と、遊離した含フッ素アルコールを抽出する工程(C)とを含む、含フッ素アルコールの回収方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
重合体を含む回収対象物から含フッ素アルコールを回収する方法であって、
前記重合体は、含フッ素アルコールのα-ハロゲノアクリル酸エステル由来の単量体単位を含有し、
前記回収対象物をアルコール性アルカリ金属水酸化物溶液と接触させる工程(A)と、
前記工程(A)の後に酸性水溶液を接触させ、前記含フッ素アルコールを遊離させる工程(B)と、
遊離した前記含フッ素アルコールを抽出する工程(C)と、
を含む、含フッ素アルコールの回収方法。
続きを表示(約 680 文字)【請求項2】
前記含フッ素アルコールのα-ハロゲノアクリル酸エステル由来の単量体単位が、下記式(1)で表される単量体単位(A)であり、
前記含フッ素アルコールが、下記式(2)で表される化合物である、請求項1に記載の含フッ素アルコールの回収方法。
TIFF
2024044906000006.tif
47
160
〔式(1)中、Zは、フッ素原子、塩素原子または臭素原子を表し、Wは、水素原子、メチル基またはトリフルオロメチル基を表し、tは、0以上5以下の整数を表す。〕
TIFF
2024044906000007.tif
44
166
〔式(2)中、Wおよびtは、前記式(1)と同じである。〕
【請求項3】
前記Wがトリフルオロメチル基であり、前記tが0である、請求項2に記載の含フッ素アルコールの回収方法。
【請求項4】
前記Zが塩素原子である、請求項3に記載の含フッ素アルコールの回収方法。
【請求項5】
前記アルコール性アルカリ金属水酸化物溶液が、水酸化ナトリウムのメタノール溶液である、請求項1に記載の含フッ素アルコールの回収方法。
【請求項6】
前記工程(C)において、環状炭化水素を含む抽出溶媒を用いて抽出を行う、請求項1~5の何れかに記載の含フッ素アルコールの回収方法。
【請求項7】
前記環状炭化水素がシクロヘキサンである、請求項6に記載の含フッ素アルコールの回収方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、重合体から含フッ素アルコールを回収する方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来、半導体製造等の分野において、電子線などの電離放射線や紫外線などの短波長の光(以下、電離放射線と短波長の光とを合わせて「電離放射線等」と称することがある。)の照射により主鎖が切断されて現像液に対する溶解性が増大する重合体が、主鎖切断型のポジ型レジストとして使用されている。
【0003】
そして、ポジ型レジストとして有用な重合体としては、α-クロロアクリル酸1-フェニル-1-トリフルオロメチル-2,2,2-トリフルオロエチルエステルやα-クロロアクリル酸1-フェニル-2,2,2-トリフルオロエチルエステル等の含フッ素アルコールのα-ハロゲノアクリル酸エステルを単量体として用いて形成した重合体が提案されている(例えば、特許文献1~4参照)。
【0004】
ここで、含フッ素アルコールのα-ハロゲノアクリル酸エステルは、例えば、アクリル酸クロライドと含フッ素アルコールとの反応により合成した含フッ素アルコールのアクリル酸エステルを塩素ガスと反応させ、得られたα,β-ジクロロプロピオン酸エステルを脱塩化水素化することにより合成されている(例えば、特許文献1,2参照)。
【0005】
また、含フッ素アルコールのα-ハロゲノアクリル酸エステルを単量体として用いて合成した重合体は、例えば、沈殿法を用いて重合系から回収されている。具体的には、例えば特許文献3,4では、α-クロロアクリル酸1-フェニル-1-トリフルオロメチル-2,2,2-トリフルオロエチルと、α-メチルスチレンとを共重合した後、得られる重合体混合物にテトラヒドロフランおよび大量のメタノールを順次添加し、析出した共重合体を回収している。
【0006】
更に、近年では、最先端のリソグラフィー加工にも対応可能な、微細なレジストパターンを高解像度で効率的に形成し得る主鎖切断型のレジストを提供する観点から、含フッ素アルコールのα-ハロゲノアクリル酸エステルを単量体として用いて合成した重合体を精製し、分子量や分子量分布を調整してからポジ型レジストとして用いる技術が提案されている。具体的には、例えば特許文献3,4では、α-クロロアクリル酸1-フェニル-1-トリフルオロメチル-2,2,2-トリフルオロエチルと、α-メチルスチレンとを共重合して得た共重合体をテトラヒドロフランに再溶解した後、テトラヒドロフランとメタノールとを所定の割合で混合した混合溶液中に添加して再沈殿させることで、高分子量の重合体や低分子量の重合体などの一部の重合体を分離・除去し、分子量や分子量分布を所望の範囲に調整した共重合体を得ている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開昭64-26611号公報
特開昭63-234006号公報
国際公開第2021/261297号
国際公開第2022/070928号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ここで、合成した重合体を沈殿法により回収する場合には、一部の重合体が析出せずに液中に残存する。また、再沈殿により重合体の分子量分布等を調整する場合にも、一部の重合体が分離・除去されている。そして、液中に残存した重合体や分離・除去された重合体は、廃棄処分されていた。
【0009】
そのため、含フッ素アルコールのα-ハロゲノアクリル酸エステルを単量体として用いて合成した重合体をポジ型レジストとして使用する上記従来の技術には、大量の重合体が廃棄物として生じるため、経済面および環境面において改善の余地があった。
【0010】
そこで、本発明は、含フッ素アルコールのα-ハロゲノアクリル酸エステル由来の単量体単位を含有する重合体を含む廃棄物を有効に活用する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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