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公開番号2024016425
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-02-07
出願番号2022118537
出願日2022-07-26
発明の名称環式ジアルコール化合物およびその製造方法
出願人帝人株式会社
代理人個人
主分類C07D 319/08 20060101AFI20240131BHJP(有機化学)
要約【課題】熱安定性と光学特性とが改善された高純度の新規環式ジアルコール化合物およびその製造方法を提供する。
【解決手段】下記式(1)で表される環式ジアルコール化合物。
【化1】
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>JPEG</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2024016425000013.jpg</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">17</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">107</com:WidthMeasure> </com:Image> (式中、R1、R2はそれぞれ独立に炭化水素基を示す。ただし、R1、R2の炭化水素基にはエーテル結合を含まない。)
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記式(1)で表される環式ジアルコール化合物。
JPEG
2024016425000010.jpg
17
107
(式中、R

、R

はそれぞれ独立に炭化水素基を示す。ただし、R

、R

の炭化水素基にはエーテル結合を含まない。)
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記式(1)中のR

およびR

がエチル基である請求項1記載の環式ジアルコール化合物。
【請求項3】
前記式(1)で示される環式ジアルコール化合物の5%重量減少温度が265℃以上である請求項1記載の環式ジアルコール化合物。
【請求項4】
前記式(1)で示される環式ジアルコール化合物に含まれる硫黄元素の含有量(S)が下記式(2)を満たす請求項1記載の環式ジアルコール化合物。
0ppm ≦ S ≦ 50ppm (2)
【請求項5】
前記式(1)で示される環式ジアルコール化合物のガスクロマトグラフィー純度が90面積%以上である請求項1記載の環式ジアルコール化合物。
【請求項6】
請求項1記載の式(1)で示される環式ジアルコール化合物の製造方法において、少なくとも工程1および工程2を含んでなることを特徴とする環式ジアルコール化合物の製造方法。
工程1:下記式(3)で示される4,4’-ビシクロヘキサノンと下記式(4)で示されるトリメチロール化合物とを反応溶媒中、酸の存在下で反応させる工程
工程2:工程1終了後の反応液から式(1)で示される環式ジアルコール化合物を濾別後に得られた反応液を濃縮したのち、再度、反応溶媒と酸を加えて反応させる工程
JPEG
2024016425000011.jpg
13
108
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2024016425000012.jpg
19
110
(式中、R

は炭化水素基を示す。ただし、R

の炭化水素基にはエーテル結合を含まない。)
【請求項7】
式(4)で表される化合物がトリメチロールプロパンである請求項6記載の環式ジアルコール化合物の製造方法。
【請求項8】
工程1および工程2で使用される反応溶媒として2-プロパノールを用いる請求項6記載の環式ジアルコール化合物の製造方法。
【請求項9】
工程1および工程2で使用される酸がパラトルエンスルホン酸、リン酸またはケイ酸と、バナジウム、モリブデンおよびタングステンから選ばれる少なくとも一つの元素の酸素酸イオンとから構成されるヘテロポリ酸である請求項6記載の環式ジアルコール化合物の製造方法。
【請求項10】
光学部材のための熱可塑性樹脂の原料として用いられる請求項1~5のいずれかに記載の環式ジアルコール化合物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、環式ジアルコール化合物およびその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂およびポリエステルカーボネート樹脂の原料として各種の環式ジアルコールが使用されており、工業的に入手できる化合物としては、1,4-シクロヘキサンジメタノール(CHDMと略記されることがある)、トリシクロ[5.2.1.0
2,6
]デカンジメタノール(TCDDMと略記されることがある)、2,2-ビス(4-ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン(水素化ビスフェノールAと呼ばれることがある)、3,9-ビス(2-ヒドロキシ-1,1-ジメチルエチル)-2,4,8,10-テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン(スピログリコールと呼ばれることがある)などが挙げられる。これ以外の化合物も樹脂の用途に応じた様々な環式ジアルコール化合物が開発されている。
【0003】
例えば、光学レンズに用いられるポリカーボネート樹脂は、透明性、耐熱性、屈折率など樹脂の光学特性の改良を目的として、フルオレン環構造をもつ芳香族ジアルコール化合物を含むジアルコールを用いて製造する方法が報告されており(特許文献1)、それ以外の環式ジアルコールを一定の割合で用い製造する方法も報告されている(特許文献2および特許文献3)。
【0004】
ところが、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂およびポリエステルカーボネート樹脂はその用途に応じ多岐にわたって使用されており、その用途に応じた樹脂の物性を満足できる環式ジアルコール化合物の開発が求められている。特に、光学レンズに用いられる場合、近年は光学特性を向上させるために前述した環式ジアルコール以外の新規な環式ジアルコール化合物が必要とされている。近年、ジケトン類とトリメチロール化合物とを酸性触媒下で反応(アセタール化反応)させて得られる環式ジオール化合物が積極的に開発されているものの、光学特性が満足できなかったり、アセタール化反応時の反応温度が高いために反応中、加水分解を起こし環式ジオール化合物の熱安定性が低くなったりすることがある(特許文献4および特許文献5)。そうすると、特許文献4や特許文献5に記載の製法により得られた環式ジオール化合物を用いてポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂またはポリエステルカーボネート樹脂などの熱可塑性樹脂を重合しようとすると重合中に分解が起き重合ができないか、あるいは環式ジオール化合物の分解点を起点に架橋して満足のいくポリマーが得られない場合があるため、その製造方法にも未だ改善の余地があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2007/142149号
国際公開第2017/175693号
国際公開第2022/004239号
特開2019-14711号公報
国際公開第2022/091990号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、光学特性に加えて高純度で熱安定性が改善された新規環式ジアルコール化合物およびその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記従来技術の問題点を解決するために検討した結果達成されたものであって、一定の品質を有し、ポリマー原料として優れた環式ジアルコール化合物とその製造方法を提供することである。具体的には、本発明は、以下に示す環式ジアルコール化合物およびその製造方法に関する。
【0008】
[1]下記式(1)で示される環式ジアルコール化合物。
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2024016425000001.jpg
17
107
(式中、R

、R

はそれぞれ独立に炭化水素基を示す。ただし、R

、R

の炭化水素基にはエーテル結合を含まない。)
【0009】
[2]前記式(1)中のR

およびR

がエチル基である上記[1]記載の環式ジアルコール化合物。
[3]前記式(1)で示される環式ジアルコール化合物の5%重量減少温度が265℃以上である上記[1]または[2]に記載の環式ジアルコール化合物。
[4]前記式(1)で示される環式ジアルコール化合物に含まれる硫黄元素の含有量(S)が下記式(2)を満たす上記[1]~[3]のいずれかに記載の環式ジアルコール化合物。
0ppm ≦ S ≦ 50ppm (2)
[5]前記式(1)で示される環式ジアルコール化合物のガスクロマトグラフィー純度が90面積%以上である上記[1]~[4]のいずれかに記載の環式ジアルコール化合物。
【0010】
[6]上記[1]記載の式(1)で示される環式ジアルコール化合物の製造方法において、少なくとも工程1および工程2を含んでなることを特徴とする環式ジアルコール化合物の製造方法。
工程1:下記式(3)で示される4,4’-ビシクロヘキサノンと下記式(4)で示されるトリメチロール化合物とを反応溶媒中、酸の存在下で反応させる工程
工程2:工程1終了後の反応液から式(1)で示される環式ジアルコール化合物を濾別後に得られた反応液を濃縮したのち、再度、反応溶媒と酸を加えて反応させる工程
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2024016425000002.jpg
13
108
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2024016425000003.jpg
19
110
(式中、R

は炭化水素基を示す。ただし、R

の炭化水素基にはエーテル結合を含まない。)
(【0011】以降は省略されています)

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