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公開番号2024047552
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-05
出願番号2023129869
出願日2023-08-09
発明の名称鉄道車両用車体壁構造
出願人株式会社日立製作所
代理人青稜弁理士法人
主分類B61D 17/08 20060101AFI20240329BHJP(鉄道)
要約【課題】ピーク応力の拡散及び減少を助け、パネルからのFRPシステムの剥離の可能性を減少させることができる鉄道車両の車体の壁構造を提供する。
【解決手段】鉄道車両の車体の壁を形成するための壁構造10であって、該壁構造は、開口21が形成された金属パネル20と、開口21のコーナー22において金属パネル20に取り付けられた繊維強化プラスチック強化システム30と、を備える。FRP強化システム30は、ベースラミナ31から積層を進めると、積層体内の各ラミナの面積が前のラミナの面積よりも小さくなるように配置されたFRPラミナの積層体を備える。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
鉄道車両用車体の壁を形成するための壁構造であって、
前記壁構造は、
開口が形成された金属パネルと、
前記開口のコーナーで前記金属パネルに取り付けられたFRP強化システムと、
を備え、
前記FRP強化システムは、ベースラミナから積層され、積層体内の各ラミナの面積が前のラミナの面積よりも小さくなるように配置されたFRPラミナの積層体を備える、
壁構造。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
請求項1に記載の壁構造において、
前記開口が窓開口である
壁構造。
【請求項3】
請求項1に記載の壁構造において、
前記FRP強化システムの積層されたラミナ同士が接着されて、前記金属パネルの片面に取り付けられたモノリシックFRP強化システムを形成する、
壁構造。
【請求項4】
請求項1に記載の壁構造において、
前記FRP強化システムの前記ベースラミナは、前記金属パネルの一方の側に取り付けられ、
積層体内の別のラミナが前記金属パネルの他方の側に取り付けられ、前記ラミナの間に前記金属パネルが挟まれる、
壁構造。
【請求項5】
請求項4に記載の壁構造であって、鉄道車両用車体のダブルスキン壁を形成する壁構造において、
間隔をあけた外側の前記金属パネルと内側の前記金属パネルを有し、
前記ベースラミナは、車体に面する内側の前記金属パネルの一方の側に取り付けられ、
積層体内の別のラミナは、内側の前記金属パネルの前記ベースラミナとは反対側に取り付けられている、
壁構造。
【請求項6】
請求項1に記載の壁構造において、
前記開口のコーナーに最も近い前記FRP強化システムの端部が、その周縁部からオフセットされて、前記FRP強化システムによって覆われていない前記開口のコーナーの前記金属パネルのマージンを残す、
壁構造。
【請求項7】
請求項1に記載の壁構造において、
前記開口のコーナーに最も近い前記FRP強化システムのラミナの端部が、それらの積層方向で見たときに一致している、
壁構造。
【請求項8】
請求項1に記載の壁構造において、
前記ベースラミナが、車体の長手方向と実質的に整列する第1の繊維方向と、前記コーナーにおける前記開口の周縁と実質的に接線方向に整列する第2の繊維方向と、を有する、
壁構造。
【請求項9】
請求項1に記載の壁構造において、
弾性接着材が、前記FRP強化システムを前記金属パネルに接着し、
前記弾性接着材は、前記FRP強化システム及び前記金属パネルに比べて相対的に柔軟である、
壁構造。
【請求項10】
請求項1に記載の壁構造において、
壁構造は複数の前記FRP強化システムから構成されている、
壁構造。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄道車両の車体の壁を形成するための壁構造に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
鉄道車両、特に電化された鉄道車両は、自動車など他の輸送形態に比べて環境への影響が少ない。これは、乗客密度が高いため、乗客1人当たりの単位距離あたりの電力消費量が他の輸送形態よりも少ないことが一因である。
【0003】
しかし、列車やその他の鉄道車両に関連する電力消費をさらに削減し、それによってそのような車両の運行に関連する二酸化炭素排出量を削減するためには、これらの車両の質量を減らすインセンティブが継続的に存在する。
【0004】
鉄道車両の質量を減らす公知の方法は、鉄道車両の車体構造の質量を減らすことである。一般に、車体の壁は金属パネルで作られている。金属パネルのゲージを小さくするか、より低密度の材料を使用することにより、車体の質量を低減することができる。例えば、特許文献1(特開2002-264803号公報)によって示されているように、このような壁は、2つの金属パネルの間に延びるリブを有するダブルスキン材料から構成することができ、パネルに使用される材料のゲージをさらに低減することができる一方で、リブは、適切な強度と剛性を提供するのに役立つ。しかし、車体には、自重と走行荷重の両方から受ける応力に耐えることが必要である。
【0005】
窓、ドア、換気口などのために車体の壁に形成された開口は、そのような開口の周囲に応力集中の領域を生じさせる。応力集中の問題は、開口のコーナーにおいて特に深刻であり、コーナーは周囲の金属パネルに応力をさらに集中させるからである。
【0006】
したがって、車体の質量を低減しようとする場合、多くの場合、車体の開口近傍、特にそのような開口のコーナーにおける応力が、材料の選択及び/又は材料の厚さの低減によって車体の質量をどれだけ低減できるかの制限要因となる。
【0007】
この制限要因に対処するために、そのような開口を取り囲む金属パネルの領域を繊維強化プラスチック(FRP: fibre-reinforced-plastic)部品で補強することが知られており、その部品は、その領域で金属パネルに接着され、応力が最も集中する領域で壁を強化するように作用する。このような構造により、金属パネルの質量を低減しつつ、使用時にかかる応力に耐える車体を提供することができる。
【0008】
しかしながら、既存のFRP部材を用いた車体壁構造は、強度/質量比の最適化が図られていない。また、FRP部材を用いた車体構造では、FRP部材の材料とパネルの金属との熱膨張係数の差により、FRP部材と金属パネルとを接着する接着層に高い応力がかかることが多く、FRP部材とパネルとの間に剥離が発生するおそれがあるという問題がある。
【0009】
本発明は、以上の点に鑑みて考案されたものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
特開2002-264803号公報
【発明の概要】
(【0011】以降は省略されています)

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