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公開番号2023163630
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-11-10
出願番号2022074654
出願日2022-04-28
発明の名称牽引装置
出願人株式会社椿本チエイン
代理人個人,個人
主分類B61B 13/00 20060101AFI20231102BHJP(鉄道)
要約【課題】ロール方向、ピッチ方向及びヨー方向の変位並びにヨー軸方向の変位を吸収して安定した牽引搬送が可能であり、しかも、コンパクト化及び部品点数の削減によるコスト低減化を実現可能な牽引装置を提供すること。
【解決手段】本発明の牽引装置は、駆動輪102を有する搬送車101と駆動輪を有さない台車160とを複数の自由度で姿勢変更可能に連結する連結装置110を備え、連結装置110は、搬送車101に固定可能な第1ユニット111と、台車160に固定・開放可能な第2ユニット120とを有し、第1ユニット111と第2ユニット120は、ロール軸、ピッチ軸及びヨー軸の周りに回転可能、かつ、ヨー軸方向にスライド可能に構成された結合機構130で結合された構成とされる。
【選択図】図1


特許請求の範囲【請求項1】
駆動輪を有する搬送車と駆動輪を有さない台車とを複数の自由度で姿勢変更可能に連結する連結装置を備えた牽引装置であって、
前記連結装置は、前記搬送車に固定可能な第1ユニットと、前記台車に固定・開放可能な第2ユニットとを有し、
前記第1ユニットと前記第2ユニットは、ロール軸、ピッチ軸及びヨー軸の周りに回転可能、かつ、ヨー軸方向にスライド可能に構成された結合機構で結合されていることを特徴とする牽引装置。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記結合機構は、前記第1ユニットと前記第2ユニットとの間の、ロール軸周りの相対回転によるロール方向の相対変位、ピッチ軸周りの相対回転によるピッチ方向の相対変位及びヨー軸周りの相対回転によるヨー方向の相対変位を吸収する変位吸収機構を有し、
前記変位吸収機構は、前記第1ユニットに設けられヨー軸方向に延びる旋回軸と、前記旋回軸をスライド可能に遊嵌するスライドブッシュと、前記スライドブッシュに固定された球面軸受内輪と、前記第2ユニットに設けられ前記球面軸受内輪を軸受けする球面軸受外輪とを有することを特徴とする請求項1に記載の牽引装置。
【請求項3】
前記第1ユニットは、ヨー軸方向にスライド移動可能に設けられ上面が平坦面とされた支持部材を備え、前記支持部材の上面に、前記旋回軸の下端部が保持固定されており、
前記第2ユニットは、下面が平坦面とされ前記球面軸受外輪を保持するベース板を備え、
前記変位吸収機構は、前記支持部材の上面が前記ベース板の下面に面接触することで、前記第1ユニットと前記第2ユニットとのロール方向の相対変位及びピッチ方向の相対変位が矯正されるように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の牽引装置。
【請求項4】
前記結合機構は、前記第1ユニットと前記第2ユニットのヨー軸周りの相対回転角度を検出するヨー角検出機構を有し、
前記ヨー角検出機構は、前記旋回軸のロール軸周りの回転及びピッチ軸周りの回転と連動してロール軸及びピッチ軸の周りに回転可能、かつ、ヨー軸方向にスライド可能に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の牽引装置。
【請求項5】
前記結合機構は、前記第1ユニットと前記第2ユニットのヨー軸周りの相対回転角度が0°となる状態に前記第1ユニットと前記第2ユニットの結合状態を固定するヨー固定機構を有することを特徴とする請求項2に記載の牽引装置。
【請求項6】
前記ヨー固定機構は、前記第2ユニットに前記旋回軸と同軸に設けられ上端面がヨー軸に対して傾斜するカム面とされた円筒状のカム部材と、前記第1ユニットに設けられ前記カム面に当接される当接部材とを備え、
前記カム部材の周壁に、前記当接部材が係合可能に構成され上端からヨー軸方向に延びる切り欠き部が形成されていることを特徴とする請求項5に記載の牽引装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば運搬用のかご台車を運搬するための自動走行可能な牽引装置に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
現在、製造業及び物流業においては、業務の効率化を図るために、自動走行可能な無人搬送車(Automated Guided Vehicle:AGV)などの牽引装置が搬送物の運搬に用いられている。
【0003】
例えば特許文献1には、床面を自走可能な車体に配設した支持部材に上下方向に移動可能に支持され台車における載置部の下面を弾性的に支持する受け部材と、台車の側枠を前後から挟持することで台車を牽引可能に連結する第1挟持部材及び第2挟持部材とを備えた台車連結装置を備えたAGVが記載されている。
このAGVにおいては、受け部材は、AGVと台車との相互の上下方向の変位に追従し得る状態で、載置部の下面に圧接されると共に、上下方向の変位に伴い作用する力を圧縮バネによって緩衝し得るよう構成されている。また、第1挟持部材は、AGVと台車との相互の近接方向の変位に伴い作用する力を圧縮バネによって緩衝し得るように構成されるとともに左右方向の一側と他側とでわずかな傾きを許容し得るように受け部部材に設けられた第2ガイドによって支持されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2020-083004号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
而して、AGVが台車を牽引して走行する場合にあっては、段差や傾斜などの存在によって、AGVと台車とのピッチ軸周りの相対回転、ロール軸周りの相対回転及び/またはヨー軸周りの相対回転が発生する。これにより、AGVと台車とを剛体で接続した場合には、AGVと台車との連結部に無理な力が作用したり、車輪が浮くなどのAGV及び台車の走行を阻害する現象が発生したりする。このような状況となることを回避するために、AGVにおいては、AGVと台車間に発生するロール方向、ピッチ方向及びヨー方向の各回転方向の相対的な変位を吸収可能に構成されることが必要とされる。
上記特許文献1においては、AGVと台車との相対的な変位を各回転方向に対応した圧縮バネによって緩衝する構成とされているが、このように各回転方向の相対的な変位に対応した変位吸収機構をAGVに搭載すると、部品点数も増えるばかりか、変位吸収機構を設置するために大きなスペースが必要となって装置が大型化するという問題がある。
【0006】
また、AGVを台車と連結させるときには、AGVの台車連結装置が車体に対してロール軸方向に一直線上に並ぶ姿勢に維持され、台車連結装置が台車の前面に対し直角に向く姿勢とされている必要がある。このため、台車連結装置を車体に対しヨー軸周りに旋回動作させる動力源を設け、AGVにおける車体と台車連結装置とのヨー軸周りの相対回転角度をエンコーダ等で検出して台車連結装置の位置決めをすることが考えられる。
しかしながら、専用の動力源を設けること、及び、エンコーダの設置もしくは動力源としてエンコーダ付きの駆動モータを用いることが必要とされるため、部品点数が増えることもさることながら、制御ドライバも増えるために、AGVがより一層大型化してしまうという問題がある。
【0007】
さらにまた、台車の牽引搬送時において、AGVの台車連結装置の部分で台車がAGVに対して大きく折れ曲がってしまうと、AGVと台車とが干渉してしまうことから、AGVと台車とのヨー軸周りの相対回転角度を検出してAGVの動作制御を行うことが必要である。
しかしながら、AGVと台車とのロール方向、ピッチ方向及びヨー方向の各回転方向の相対的な変位が発生する場合や、台車連結装置の旋回軸がヨー軸方向に上下動する場合などにおいては、AGVと台車との間の相対回転角度を検出することが困難であるという問題がある。
【0008】
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、ロール方向、ピッチ方向及びヨー方向の変位並びにヨー軸方向の変位を吸収して安定した牽引搬送が可能であり、しかも、コンパクト化及び部品点数の削減によるコスト低減化を実現可能な牽引装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、駆動輪を有する搬送車と駆動輪を有さない台車とを複数の自由度で姿勢変更可能に連結する連結装置を備えた牽引装置であって、前記連結装置は、前記搬送車に固定可能な第1ユニットと、前記台車に固定・開放可能な第2ユニットとを有し、前記第1ユニットと前記第2ユニットは、ロール軸、ピッチ軸及びヨー軸の周りに回転可能、かつ、ヨー軸方向にスライド可能に構成された結合機構で結合された構成とされることにより、前記課題を解決するものである。
【発明の効果】
【0010】
本請求項1に係る牽引装置によれば、第1ユニットと第2ユニットとのロール軸周りの相対回転によるロール方向の相対変位、ピッチ軸周りの相対回転によるピッチ方向の相対変位及びヨー軸周りの相対回転によるヨー方向の相対変位を吸収する変位吸収機構並びにヨー軸方向の変位吸収機構が1ユニットにまとめられているので、牽引装置自体のコンパクト化及び部品点数の削減によるコスト低減化を図ることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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