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公開番号2024046541
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-03
出願番号2022151980
出願日2022-09-22
発明の名称燃料電池システムのホットモジュール
出願人東京瓦斯株式会社,三浦工業株式会社
代理人個人,弁理士法人北大阪特許事務所,個人
主分類H01M 8/04 20160101AFI20240327BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】セルスタックの動作温度を適正範囲に維持することが容易となる燃料電池システムのホットモジュールを提供する。
【解決手段】燃料電池セルスタックと、冷却用空気が流通する冷却体と、を備え、前記冷却体を前記セルスタックの近傍に設置すると共に、前記冷却体に導入する冷却用空気の流量を調整することにより、ホットモジュール内部の熱量を制御する燃料電池システムのホットモジュールとする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
燃料電池セルスタックと、
冷却用空気が流通する冷却体と、を備え、
前記冷却体を前記セルスタックの近傍に設置すると共に、前記冷却体に導入する冷却用空気の流量を調整することにより、ホットモジュール内部の熱量を制御することを特徴とする燃料電池システムのホットモジュール。
続きを表示(約 840 文字)【請求項2】
前記燃料電池セルスタックの複数個を集積してセルスタック集合体を構成し、
前記冷却体を前記セルスタック集合体の近傍に設置することを特徴とする請求項1に記載のホットモジュール。
【請求項3】
前記冷却体は、当該冷却体の内部を流通する冷却用空気の流れ方向と、前記セルスタックの内部を流通するアノード燃料の流れ方向とが略同じ方向になるように、前記セルスタックないし前記セルスタック集合体の近傍に設置されることを特徴とする請求項2に記載のホットモジュール。
【請求項4】
前記冷却体は、箱状または管状の形状を有することを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載のホットモジュール。
【請求項5】
前記冷却体は、その内部に冷却用空気の乱流を促進する構造物ないし充填物を有することを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載のホットモジュール。
【請求項6】
前記セルスタックは、一対の端板間に所定数の平板型発電セルを積層した構成であって、当該端板の少なくとも一方に、アノード燃料流入ポート、カソード空気流入ポート、アノードオフガス流出ポートおよびカソードオフガス流出ポートを有しており、
前記冷却体を前記端板の板面に沿って設置したことを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載のホットモジュール。
【請求項7】
カソード空気の導入母管となるマニホールドと、
前記カソード空気流入ポートと前記マニホールドとを接続する枝管と、を備え、
前記冷却体は、前記マニホールドおよび前記枝管とは別個の構成要素であることを特徴とする請求項6に記載のホットモジュール。
【請求項8】
前記冷却体を流通後の冷却用空気の少なくとも一部をカソード空気として前記セルスタックに供給することを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載のホットモジュール。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料電池システムのホットモジュールに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来、ガスタービン発電機やガスエンジン発電機に比べて環境有害物質の放出が少なく発電効率に優れる発電装置として、様々なタイプの燃料電池が開発されてきた。特に、固体酸化物形燃料電池(SOFC)は50%以上の高い発電効率が得られるため、産業用から家庭用まで広範な出力範囲の発電に利用される。
【0003】
燃料電池システムは、都市ガス等のメタン含有ガスを原燃料とする改質形と、水素を原燃料とする非改質形があるが、日本国内では水素供給インフラが整備途上であるため、前者が主流となっている。改質形燃料電池システムでは、発電のコアとなる燃料電池セルスタック(以下、単にセルスタックと称することがある)と燃料改質やガス予熱などに必要な補助機器をパッケージにして、熱的に自立可能なホットモジュールを構成している。ホットモジュールは、特許文献1~3に開示されるように、発電出力に応じた複数個のセルスタックを備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特表2014-507759号公報
特開2021-15674号公報
特開2021-12806号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
SOFCセルスタックの動作温度は、素材や製法の改良により、以前の700~900℃から近年は500~700℃まで低温化している。この動作温度の差は、主に発電セルの損失エネルギーに基因している。つまり、近年のセルスタックは、発電損失が改善されていると言える一方、発電セルを長期間使用していると、固体電解質および電極材料の活性低下、あるいはインターコネクタやガラスシール等の経年劣化が進み、損失エネルギーが初期状態よりも増大していく。すると、セルスタックの動作温度が徐々に上昇し、やがて適正範囲から外れることになる。セルスタックの動作温度が適正範囲から外れた状態で使用を続けると、燃料利用率を大幅に悪化させたり、ホットモジュールの熱バランスを損なったりするおそれがある。
【0006】
そこで、特許文献3では、カソード空気(酸化剤含有ガス)をホットモジュールに導入する前に冷却水で冷却し、低温のカソード空気をセルスタックに供給するように構成している。この構成によれば、セルスタックの内部の過剰な熱量がカソードオフガスに同伴して排出されることになり、セルスタックの動作温度が適正範囲に維持される。しかしながら、特許文献3の構成では、次の懸念点が存在する。
【0007】
第1の懸念点は、カソード空気の外部冷却によりセルスタックの動作温度を間接的に制御する一方で、セルスタックからの放熱量も完全に制御しなくてはならないことである。ホットモジュールの内部に蓄積した過剰な熱量を放出する手段を持たないため、セルスタック自体を断熱材で覆うなど、ホットモジュールの組立工数や材料コストを上昇させる特別な処置を必要とする。また、セルスタックからの放射伝熱を原燃料ガスの水蒸気改質反応等の熱自立に利用しないので、大量の余剰廃熱が発生することになり、モノジェネ型のSOFCシステムが成立し難い。
【0008】
第2の懸念点は、セルスタックの動作温度まで予熱されていないカソード空気の供給が、固体電解質の温度を下げる側に作用することである。そのため、セルスタックの発電性能が初期状態からあまり変化しておらず発電セルの損失エネルギーが微小であったとしても、カソード空気の低い温度が固体電解質のイオン透過能に悪影響を及ぼすことにより、発電反応量の低下を招くおそれがある。
【0009】
第3の懸念点は、冷却水を循環させるための付帯設備(循環ポンプやバッファタンク等)や冷却水の再冷却設備(冷却塔やチラー等)が必要になることである。そのため、システムのイニシャルコストが高額になるうえ、これら設備の電力消費によって発電効率が大幅に下がることもあり得る。また、大気開放型の水循環では、水中での細菌(特に、レジオネラ属菌)の繁殖を抑制するため、殺菌剤の添加やブローダウン等、適切な水質管理も必須となろう。
【0010】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、セルスタックの動作温度を適正範囲に維持することが容易な燃料電池システムのホットモジュールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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