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公開番号2024041867
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-27
出願番号2024001373,2021534228
出願日2024-01-09,2019-12-16
発明の名称遺伝子編集線維芽細胞の治療的使用
出願人フィジーン、エルエルシー,FIGENE, LLC
代理人弁理士法人ユニアス国際特許事務所
主分類C12N 5/10 20060101AFI20240319BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】治療目的のために利用されるべき、免疫原性を低下させた細胞を提供する。および様々な医学的状態のための改善された細胞療法を提供する。
【解決手段】本開示は、細胞が単独で、他の免疫細胞と関連して、又はその両方で、免疫応答を低下させるように、1つ以上のタイプの改変を有する改変された線維芽細胞の方法及び組成物に関する。いくつかの実施形態において、1つ以上の標的が細胞の表面上で修飾される。特定の実施形態において、細胞移植治療において使用される改変された細胞は、免疫原性が低下するように改変される。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
a)ヒト白血球抗原(HLA);
b)共刺激分子;
c)接着分子;
d)ヒト白血球抗原の発現の増加に関連するポリペプチド;
e)線維症に関連するポリペプチド;及び
f)それらの組み合わせ
からなる群より選択される、免疫原性成分
をコードするポリヌクレオチド配列の発現が低下していることを含む、改変された線維
芽細胞。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記HLAが、HLA-A、HLA-B、HLA-C、HLA-DP、HLA-DQ、
HLA-DR、HLA-B27、又はそれらの組み合わせである、請求項1に記載の改変
された線維芽細胞。
【請求項3】
前記共刺激分子が、cluster of differentiation 40(
CD-40)、CD80、CD86、インターロイキン12(IL-12)、又はそれら
の組み合わせを含む、請求項1又は2に記載の改変された線維芽細胞。
【請求項4】
前記接着分子が、リンパ球機能関連抗原1(LFA-1)、インターロイキン接着分子
1(ICAM-1)、血小板内皮細胞接着分子(PECAM)、上皮細胞接着分子(Ep
CAM)、CD11b、Vαβ3インテグリン、又はそれらの組み合わせを含む、請求項
1~3のいずれか一項に記載の改変された線維芽細胞。
【請求項5】
前記HLAの発現の増加に関連するポリペプチドが、インターフェロンγ受容体、イン
ターフェロン遺伝子刺激因子(STING)、CIIT、又はそれらの組み合わせを含む
、請求項1~4のいずれか一項に記載の改変された線維芽細胞。
【請求項6】
前記線維症に関連するポリペプチドが、形質転換増殖因子β(TGF-β)受容体、S
MADファミリーのメンバー、又はそれらの組み合わせを含む、請求項1~5のいずれか
一項に記載の改変された線維芽細胞。
【請求項7】
ポリペプチドの発現の低下が、CRISPR/Cas9、アデノウイルス、レンチウイ
ルス、及び/又はアデノ随伴ウイルス、及び/又はそれらの組み合わせによって媒介され
る、請求項1~6のいずれか一項に記載の改変された線維芽細胞。
【請求項8】
ヒトテロメラーゼ逆転写酵素(hTERT)を発現する、請求項1~7のいずれか一項
記載の改変された線維芽細胞。
【請求項9】
哺乳動物組織に由来する、請求項1~8のいずれか一項に記載の改変された線維芽細胞

【請求項10】
前記哺乳動物組織が、胎盤、臍帯、包皮、皮膚、網(omentum)、脂肪組織、及
び/又は骨髄に由来する、請求項9に記載の改変された線維芽細胞。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本出願は、2018年12月16日に出願された米国仮特許出願第62/780,28
9号の優先権を主張するものであり、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
続きを表示(約 2,400 文字)【0002】
本開示の実施形態は、少なくとも分子生物学、細胞生物学、細胞治療、組換え技術、及
び医学の分野を包含する。
【背景技術】
【0003】
細胞療法、特に同種移植の移植は、「ユニバーサルドナー」アプローチの利用を可能に
する。同種移植細胞の可能性は、治療活性に最適化された細胞の利用を可能にする。例え
ば、自家骨髄療法の場合、血管新生又は栄養活性を有する細胞分画は年齢とともに減少し
、糖尿病又は末梢動脈疾患などの患者の併存疾患によってさらに悪化する。同種又は異種
細胞を利用する可能性は、効率のために最適化された細胞産物の投与を可能にする。
【0004】
同種及び異種細胞産物には、レシピエント個体の免疫系による拒絶という欠点がある。
拒絶反応には2つのタイプがあることが知られている。直接的な拒絶反応は、レシピエン
トT細胞受容体とドナーMHC II分子との結合によって刺激され、古典的にはCD4
+ T細胞によって媒介されるものである。間接的な拒絶反応は、レシピエントの抗原提
示細胞がドナー細胞を飲み込み、MHC I上に提示することで起こり、CD8+ T細
胞を刺激する。同種細胞の拒絶反応において、抗原提示の直接経路と間接経路の両方が免
疫介在性破壊に関与することが知られている。現在、細胞拒絶を阻害する手段には、シク
ロスポリンなどのカルシニューリン阻害剤、又はラパマイシン及びエベロリムスなどのm
TORの阻害剤の使用が含まれる。
【0005】
様々な同種細胞を用いた細胞治療試験が実施されている一方で、様々な試験で継続的な
免疫抑制の使用が必要であった。胎児由来幹細胞、膵島、又は胚由来組織のいずれであっ
ても、継続的な免疫抑制の使用が利用されている。残念ながら、継続的な免疫抑制により
、感染症、新生物、及び臓器不全、特にカルシニューリン阻害剤を含むレジメンの場合は
腎不全の個体のリスクを増大しやすくなる。
【0006】
したがって、治療目的のために利用されるべき細胞の免疫原性を低下させることが当技
術分野で必要とされている。さらに、当技術分野において、様々な医学的状態のための改
善された細胞療法が必要とされている。
【発明の概要】
【0007】
哺乳動物の免疫系は、体内の望ましくない標的に対する特異的応答を引き起こす能力を
通して、現代医学の多くの飛躍をもたらしている。しかし、例えば移植、アレルギー及び
自己免疫疾患との関連において、免疫応答が望ましくない別の状態が存在する。当技術分
野における欠点に対処するために、本発明者らは、細胞治療において改変した細胞の使用
するための単純かつ有効な方法を開発した。細胞療法の欠点は、同種異系細胞を治療的な
方法で利用する場合、特に間葉系幹細胞を使用する場合に、拒絶反応が起こる可能性があ
ることである。例えば、間葉系幹細胞はより少ない量のHLA Iを発現し、未分化状態
でHLA IIが非常に低いか欠如していることが知られているが、組織への分化はHL
A分子のアップレギュレーションを引き起こすことが知られており、これは潜在的に、組
織が細胞治療を拒絶することにつながる可能性がある。したがって、当技術分野では、拒
絶反応に関連する抗原の発現を伴わずに生成される細胞集団の開発が必要とされている。
線維芽細胞を用いた治療は、(i)供給源からの抽出の容易さ;(ii)増殖に関与する
試薬のコストが低いこと;及び(iii)培養の開始時により多数の細胞を採取できるこ
と、を含む、複数の利点がある。
【0008】
したがって、本開示は、細胞外ドメイン、膜貫通ドメイン、及び細胞内シグナル伝達ド
メインを含む、1つ以上のタンパク質をより少なく発現するように改変された(engi
neered)細胞(例えば、細胞の集団)を提供し、ここで、細胞中のタンパク質の発
現及び/又は機能は、低下又は排除されている。いくつかの実施形態において、タンパク
質は、免疫応答の調節に関与する。
【0009】
本開示の実施形態は、結果的に、線維芽細胞がそれに応じて改変されなかった場合の免
疫反応と比較して、レシピエント個体において有害な免疫反応を誘発する傾向が少なくな
るように改変された、改変された線維芽細胞に関する方法及び組成物に関する。
【0010】
1つの実施形態は、所定の線維芽細胞内の1つ以上のポリヌクレオチド配列によってコ
ードされる1つ以上のポリペプチド配列の発現の低下を含む、改変された線維芽細胞の使
用に関する。より具体的には、排他的ではないが、本開示は対応してそのように改変され
ていない線維芽細胞と比較して、細胞外ドメイン、膜貫通ドメイン、及び細胞内シグナル
伝達ドメインを含む1つ以上のタンパク質をより少なく発現するように線維芽細胞を改変
することに関する。特定の実施形態では、発現が低下するポリペプチド配列は、1つ以上
の免疫原性タンパク質、例えば、1つ以上のヒト白血球抗原(HLA)、1つ以上の共刺
激分子、1つ以上の接着分子、HLA発現の増加に関連する1つ以上のポリペプチド、及
び/又は線維症の開始及び継続的な進行に関連する1つ以上のポリペプチドを含む。
(【0011】以降は省略されています)

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