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公開番号2023177057
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-12-13
出願番号2022089750
出願日2022-06-01
発明の名称肉様食品素材及びその製造方法
出願人群馬県,株式会社エヌ・シー・コーポレーション
代理人デロイトトーマツ弁理士法人
主分類A23L 13/00 20160101AFI20231206BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】肉に近い食感を有する、こんにゃくを原料とする肉様食品素材及びその製造方法を提供する。
【解決手段】
凝固した第1のこんにゃく部1と、前記第1のこんにゃく部よりも柔らかい、凝固した又は未凝固の第2のこんにゃく部2とが、前記第2のこんにゃく部の中に前記第1のこんにゃく部が分散した状態、あるいは前記第1のこんにゃく部の中に前記第2のこんにゃく部が分散した状態で、かつ、第2のこんにゃく部から第1のこんにゃく部に向けて次第に硬くなる境界層を介して接合している肉様食品素材を使用することで、二種類以上の硬さの異なる部分から構成される畜肉の様な食感を持つ食品の原料を提供する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
凝固した第1のこんにゃく部と、前記第1のこんにゃく部よりも柔らかい、凝固した又は未凝固の第2のこんにゃく部とが、前記第2のこんにゃく部の中に前記第1のこんにゃく部が分散した状態、あるいは前記第1のこんにゃく部の中に前記第2のこんにゃく部が分散した状態で、かつ、第2のこんにゃく部から第1のこんにゃく部に向けて次第に硬くなる境界層を介して接合していることを特徴とする肉様食品素材。
続きを表示(約 880 文字)【請求項2】
前記第1のこんにゃく部の中心部の貫入抵抗が0.4N以上5N未満であり、前記第2のこんにゃく部の前記第1のこんにゃく部から最も離れた部分の貫入抵抗が0.4N未満である、請求項1記載の肉様食品素材。
【請求項3】
前記第2のこんにゃく部の中に前記第1のこんにゃく部が分散した状態をなし、前記第1のこんにゃく部の最大径が、0.6~2cmの範囲にある、請求項1又は2記載の肉様食品素材。
【請求項4】
前記第1のこんにゃく部の中に前記第2のこんにゃく部が分散した状態をなし、前記第2のこんにゃく部の連続した部分の長さが、0.1~4cmの範囲にある、請求項1又は2記載の肉様食品素材。
【請求項5】
容器に充填され、加熱処理されている請求項1又は2記載の肉様食品素材。
【請求項6】
こんにゃく原料と、粒状をなすアルカリ性の凝固剤と、水とを含有し、こんにゃく原料が膨潤した混合物を作成する工程と、
前記混合物を容器に充填して、熱処理を行う工程とを含み、
前記アルカリ性の凝固剤が存在した部分を中心に凝固して硬くなった第1のこんにゃく部と、前記アルカリ性の凝固剤が存在した部分から離れた部分において、前記第1のこんにゃく部よりも凝固が弱い状態又は未凝固の状態で形成された第2のこんにゃく部とを形成することを特徴とする肉様食品素材の製造方法。
【請求項7】
前記アルカリ性の凝固剤は、粒子径4.7メッシュパス、30メッシュオンのものが80質量%以上含まれるものである、請求項6記載の肉様食品素材の製造方法。
【請求項8】
前記こんにゃく粉100質量部に対して、前記アルカリ性の凝固剤2~6質量部、前記水2500~5000質量部を添加して、前記混合物を形成する、請求項6又は7記載の肉様食品素材の製造方法。
【請求項9】
前記アルカリ性の凝固剤として、殻カルシウムを用いる、請求項6又は7記載の肉様食品素材の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、こんにゃくを原料とする、肉様の食感を有する肉様食品素材及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
牛肉、豚肉、鶏肉などの肉類は、独特の食感と、風味とにより、多くの人々に好まれている食品素材であるが、動物性脂肪を含み、カロリーも比較的多いという問題があるため、健康志向の観点から、植物原料を主体とした肉代替食品の開発が望まれていた。また、先天性代謝異常疾患、あるいは糖尿病合併症による腎臓疾患などの理由により、タンパク質の摂取を制限されている人々においても、肉代替食品の開発が望まれていた。
【0003】
このような要望に応える技術として、下記特許文献1には、(1)長さが30μm~300μmの不溶性食物繊維と、(2)こんにゃく精粉を含有し、(2)に対する(1)の重量比が0.3~3であり、水、塩基を加え、熱水中でゲル化したものを、不溶性食物繊維、こんにゃく精粉及びこんにゃく精粉以外の増粘性多糖類を含有するペーストで包み、これに塩基を加え、熱水中でゲル化させることを特徴とする、ヘテロ感を有する低タンパク肉様食品の製造法が記載されている。また、上記において、第2の熱水中でゲル化後、冷凍解凍し離水させることが記載されている。
【0004】
また、こんにゃくの均質な食感や、調味しても味の染み具合が悪いという欠点を改善するため、下記特許文献2には、こんにゃく粉又はこんにゃく芋磨砕物に水を添加して混練し、凝固剤を添加して混練し、型内に注入し、加熱してゲル化させ、次いで型から取り出してシート状、紐状、粒状、団子状等の形状に成型するか、又は凝固剤を添加した後にシート状、紐状、粒状、団子状等の形状に成型しながら加熱してゲル化させることにより基材こんにゃくを調製する工程と、該基材こんにゃくとは水分量が異なるようにこんにゃく粉又はこんにゃく芋磨砕物に水を添加して混練し、凝固剤を添加して混練し、上記の成型された基材こんにゃくと混合し、該混合物を型内に導入し、加熱することによりこんにゃく芋含有後添加物をゲル化させて充填こんにゃくを調製する工程とを備えていることを特徴とする、不均質こんにゃくの製法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第5565612号公報
特開2002-95434号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
肉の食感や歯ごたえの本質は、肉自身の構造から生まれるものである。すなわち、肉の構造の特徴は、筋原線維や結合組織からなる二重構造である。その構造は、硬さに注目すると不均一である。すなわち、本来の肉質の部分(加熱すると固まり歯ごたえが出てくる部分)とその周りを取り巻くように柔らかな脂身の多い部分との三次元構造になっている。部分によって本来の肉質の部分のみでできている場合と、わずかな脂身の多い部分になる場合もある。いずれにしても、噛み初めでは、柔らかい部分が変形して柔らかく感じ、また、噛みきる時は、硬い部分が抵抗を示すので、硬く感じられる。
【0007】
上記特許文献1に記載された低タンパク肉様食品の製造法では、こんにゃくに不溶性食物繊維を含有させたり、冷凍し、解凍して離水させたりして、肉様の食感を付与している。しかし、こんにゃくに不溶性食物繊維を含有させたり、冷凍し、解凍し離水させたりして得られるものは、実際の肉の組織に見られるような不均一性は得られないことから、肉様の食感として未だ不十分であった。
【0008】
また、前記特許文献2に記載された不均質こんにゃくの製法では、予めシート状、紐状、粒状、団子状等の形状に成型してゲル化した基材こんにゃくを、、該基材こんにゃくとは水分量が異なるようにこんにゃく粉又はこんにゃく芋磨砕物に水を添加して混練し、凝固剤を添加して混練した充填こんにゃくと混合して製造しているので、基材こんにゃくと充填こんにゃくとの境界がはっきりしていて、肉様の食感としては違和感があった。
【0009】
したがって、本発明の目的は、より肉に近い食感を有する、こんにゃくを原料とする肉様食品素材及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するための本発明の肉様食品素材は、凝固した第1のこんにゃく部と、前記第1のこんにゃく部よりも柔らかい、凝固した又は未凝固の第2のこんにゃく部とが、前記第2のこんにゃく部の中に前記第1のこんにゃく部が分散した状態、あるいは前記第1のこんにゃく部の中に前記第2のこんにゃく部が分散した状態で、かつ、第2のこんにゃく部から第1のこんにゃく部に向けて次第に硬くなる境界層を介して接合していることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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