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公開番号
2024110232
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-08-15
出願番号
2023014702
出願日
2023-02-02
発明の名称
機能性素材、機能性素材の製造方法、及び機能性付与剤
出願人
群馬県
,
日本化薬フードテクノ株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
D06M
15/03 20060101AFI20240807BHJP(繊維または類似のものの処理;洗濯;他に分類されない可とう性材料)
要約
【課題】 抗ウイルス機能、抗カビ機能、及び抗菌機能の少なくとも1種以上の機能を有し、安全性が高く、基材の色彩に影響を与えず、機能性を繰り返し付与できる機能性素材の提供。
【解決手段】 基材と、前記基材上に、キトサンと、アニオン界面活性剤とを有し、表面のゼータ電位が、5mV以上であり、抗ウイルス機能、抗カビ機能、及び抗菌機能からなる群から選択される1種以上の機能を有する機能性素材。前記基材が、繊維である態様が好ましい。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
基材と、
前記基材上に、キトサンと、アニオン界面活性剤とを有し、
表面のゼータ電位が、5mV以上であり、
抗ウイルス機能、抗カビ機能、及び抗菌機能からなる群から選択される1種以上の機能を有することを特徴とする機能性素材。
続きを表示(約 940 文字)
【請求項2】
前記基材が、繊維である請求項1に記載の機能性素材。
【請求項3】
前記繊維が、綿、ウール、ポリエステル、アクリル、ナイロン、キュプラからなる群より選択される1種以上である請求項2に記載の機能性素材。
【請求項4】
前記アニオン界面活性剤が、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、α-オレフィンスルホン酸塩、及びジアルキルスルホこはく酸塩からなる群より選択される1種以上である請求項1に記載の機能性素材。
【請求項5】
色差b
*
値で表されるカチオン化度が、-10以下である請求項1に記載の機能性素材。
【請求項6】
前記キトサンの分子量が、250Da~200,000Daである請求項1に記載の機能性素材。
【請求項7】
基材に、アニオン界面活性剤を付与するアニオン化工程と、
得られた前記基材に、キトサンを付与するキトサン付与工程と、を有し、
前記アニオン化工程、及び前記キトサン付与工程、を含む交互付与工程を更に実施することにより表面のゼータ電位を5mV以上とすることを特徴とする機能性素材の製造方法。
【請求項8】
前記アニオン化工程が、
前記アニオン界面活性剤を含有する溶液を前記基材に散布する工程、及び
前記アニオン界面活性剤を含有する溶液に前記基材を浸漬させる工程、の少なくともいずれかである請求項7に記載の機能性素材の製造方法。
【請求項9】
前記キトサン付与工程が、
3質量%~5質量%の前記キトサンを含有する水溶液を得られた前記基材に散布する工程、及び
前記キトサンを含有する水溶液に前記基材を浸漬させる工程、の少なくともいずれかである請求項7に記載の機能性素材の製造方法。
【請求項10】
キトサンを含み、
基材に対し、アニオン界面活性剤と前記キトサンとを交互に付与して使用されることを特徴とする、抗ウイルス機能、抗カビ機能、及び抗菌機能からなる群から選択される1種以上の機能を付与するための機能性付与剤。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、機能性素材、機能性素材の製造方法、及び機能性付与剤に関する。
続きを表示(約 3,400 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、感染予防や衛生上の観点から、抗菌性や抗ウイルス性を備えた衛生用品の需要が高まっており、各種の抗菌性、抗ウイルス性等の機能を物品に付与するための抗菌剤や抗ウイルス剤が使用されている。また、生活環境の多様化と生活意識の変化に伴い、防カビ、消臭、抗アレルゲンといった機能も同時に求められるようになっている。
【0003】
これまでに、金属イオンや金属錯体を利用した抗菌剤や抗ウイルス剤が知られており、基材への付着力や耐洗濯性を得るために、例えば、抗菌性金属成分と無機酸化物とからなる微粒子が分散してなり、前記微粒子が繊維状である抗菌性無機酸化物コロイド溶液である抗菌剤が報告されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
一方、天然由来のカチオン化剤であるキトサンは、繊維に表面処理を施すことで、ダニアレルゲンを吸着してアトピー性皮膚炎のかゆみ症状を緩和することが報告されている(例えば、特許文献2参照)。また、キトサンに消臭性があることが報告されている(例えば、特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平10-017406号公報
特願5750720号公報
特開平9-41271号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、前記従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、抗ウイルス機能、抗カビ機能、及び抗菌機能の少なくとも1種以上の機能を有し、安全性が高く、基材の色彩に影響を与えず、機能性を繰り返し付与できる機能性素材、機能性素材の製造方法、及び機能性付与剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、前記目的を解決すべく、鋭意検討した結果、基材と、前記基材上に、キトサンと、アニオン界面活性剤とを有し、表面のゼータ電位が、5mV以上である本発明の機能性素材が、抗ウイルス機能、抗カビ機能、及び抗菌機能からなる群から選択される1種以上の機能を有することを見出し、本発明の完成に至った。
【0008】
本発明は、本発明者らによる前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 基材と、
前記基材上に、キトサンと、アニオン界面活性剤とを有し、
表面のゼータ電位が、5mV以上であり、
抗ウイルス機能、抗カビ機能、及び抗菌機能からなる群から選択される1種以上の機能を有することを特徴とする機能性素材である。
<2> 前記基材が、繊維である前記<1>に記載の機能性素材である。
<3> 前記繊維が、綿、ウール、ポリエステル、アクリル、ナイロン、キュプラからなる群より選択される1種以上である前記<2>に記載の機能性素材である。
<4> 前記アニオン界面活性剤が、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、α-オレフィンスルホン酸塩、及びジアルキルスルホこはく酸塩からなる群より選択される1種以上である前記<1>から<3>のいずれかに記載の機能性素材である。
<5> 色差b
*
値で表されるカチオン化度が、-10以下である前記<1>から<4>のいずれかに記載の機能性素材である。
<6> 前記キトサンの分子量が、250Da~200,000Daである前記<1>から<5>のいずれかに記載の機能性素材である。
<7> 基材に、アニオン界面活性剤を付与するアニオン化工程と、
得られた前記基材に、キトサンを付与するキトサン付与工程と、を有し、
前記アニオン化工程、及び前記キトサン付与工程、を含む交互付与工程を更に実施することにより表面のゼータ電位を5mV以上とすることを特徴とする機能性素材の製造方法である。
<8> 前記アニオン化工程が、
前記アニオン界面活性剤を含有する溶液を前記基材に散布する工程、及び
前記アニオン界面活性剤を含有する溶液に前記基材を浸漬させる工程、の少なくともいずれかである前記<7>に記載の機能性素材の製造方法である。
<9> 前記キトサン付与工程が、
3質量%~5質量%の前記キトサンを含有する水溶液を得られた前記基材に散布する工程、及び
前記キトサンを含有する水溶液に前記基材を浸漬させる工程、の少なくともいずれかである前記<7>から<8>のいずれかに記載の機能性素材の製造方法である。
<10> キトサンを含み、
基材に対し、アニオン界面活性剤と前記キトサンとを交互に付与して使用されることを特徴とする、抗ウイルス機能、抗カビ機能、及び抗菌機能からなる群から選択される1種以上の機能を付与するための機能性付与剤である。
<11> 基材の表面のゼータ電位が5mV以上となるように、前記アニオン界面活性剤が付与された前記基材に対し、付与して使用される前記<10>に記載の機能性付与剤である。
<12> 前記キトサンを3質量%~10質量%含有する水溶液である前記<10>から<11>のいずれかに記載の機能性付与剤である。
<13> 前記キトサンの分子量が、250Da~200,000Daである前記<10>から<12>のいずれかに記載の機能性付与剤である。
<14> 前記アニオン界面活性剤が、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、α-オレフィンスルホン酸塩、及びジアルキルスルホこはく酸塩からなる群より選択される1種以上である前記<10>から<13>のいずれかに記載の機能性付与剤である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、抗ウイルス機能、抗カビ機能、及び抗菌機能の少なくとも1種以上の機能を有し、安全性が高く、基材の色彩に影響を与えず、機能性を繰り返し付与できる機能性素材、機能性素材の製造方法、及び機能性付与剤を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、キトサナーゼ処理を行ったキトサンの分子量をゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定した結果を示すグラフである。
図2Aは、比較例の機能性素材(交互付与1回)について、インフルエンザウイルスに対する抗ウイルス効果を測定した結果を示すグラフである。
図2Bは、比較例の機能性素材(交互付与2回)について、インフルエンザウイルスに対する抗ウイルス効果を測定した結果を示すグラフである。
図2Cは、実施例の機能性素材(交互付与3回)について、インフルエンザウイルスに対する抗ウイルス効果を測定した結果を示すグラフである。
図3は、実施例及び比較例の機能性素材について、インフルエンザウイルスに対する抗ウイルス効果を測定した結果を示すグラフである。
図4は、ハロー試験におけるハローの有無、及びハロー長さを示す図である。
図5は、実施例及び比較例の機能性素材について、アスペルギルスに対する抗カビ効果を測定した結果を示す写真である。
図6は、実施例及び比較例の機能性素材について、アスペルギルスに対する抗カビ効果を測定した結果を示す写真である。
図7は、実施例及び比較例の機能性素材について、黄色ブドウ球菌に対する抗菌効果を測定した結果を示すグラフである。
図8は、実施例及び比較例の機能性素材について、大腸菌に対する抗菌効果を測定した結果を示すグラフである。
図9は、実施例及び比較例の機能性素材について、カチオン化度を測定した結果を示す写真である。
図10は、実施例及び比較例の機能性素材の表面におけるキトサン付着量を飛行時間型2次イオン質量分析法により測定した結果を示す写真である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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