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公開番号
2024162285
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-21
出願番号
2023077647
出願日
2023-05-10
発明の名称
刺繍配線構造及びその製造方法
出願人
群馬県
,
有限会社 川島エンブ
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
H01B
7/06 20060101AFI20241114BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】従来の刺繍技術を用いた配線構造では、コネクタ等の外部の電子機器との接続作業性が悪いという課題がある。
【解決手段】
本発明の刺繍配線構造10では、刺繍技術を用いて配線部12が、絶縁性基布11に形成されると共に、電極端子部13が、配線部12の先端に導電糸により形成される。そして、少なくとも電極端子部13の一部が、絶縁性基布11の端部11Aから外部へと導出して形成される。この構造により、刺繍配線構造10では、電極端子部13での接続抵抗値が低減されると共に、電極端子部13を介して外部の電子機器との接続性が向上される。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
絶縁性基布に縫製した導電糸により形成される配線部と、
前記配線部と電気的に接続し、縫製した前記導電糸により形成される電極端子部と、を備え、
前記電極端子部の先端側は、少なくとも前記絶縁性基布の端部から外側へと延在することを特徴とする刺繍配線構造。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
前記配線部の先端側には、前記配線部と連続する導電連結部が形成され、
前記電極端子部は、前記導電連結部をその内部に包含して形成されることを特徴とする請求項1に記載の刺繍配線構造。
【請求項3】
前記導電連結部は、前記配線部の導電部と連続し、縫製した前記導電糸が前記絶縁性基布の端部から外側へと延在した刺繍体または前記配線部の導電部と連続し、前記絶縁性基布に縫製された前記刺繍体であることを特徴とする請求項2に記載の刺繍配線構造。
【請求項4】
前記電極端子部の端子幅は、前記導電連結部との重畳領域よりも先端側に位置する前記導電連結部との非重畳領域の方が狭くなることを特徴とする請求項3に記載の刺繍配線構造。
【請求項5】
前記電極端子部の外周端部には、縫製した前記導電糸により形成される壁部が形成されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の刺繍配線構造。
【請求項6】
作業台に絶縁性基布を固定すると共に、前記絶縁性基布と少なくとも一部が積層するように刺繍用基材を前記作業台に固定し、前記刺繍用基材を前記絶縁性基布の端部よりも外側まで配設する工程と、
前記絶縁性基布に対して導電糸を縫製し、配線部の導電部を前記絶縁性基布の前記端部あるいは前記端部近傍まで形成する工程と、
前記刺繍用基材に対して前記導電糸を縫製し、前記導電部と電気的に接続する電極端子部を形成する工程と、
前記絶縁性基布から前記刺繍用基材を除去する工程と、を有することを特徴とする刺繍配線構造の製造方法。
【請求項7】
前記絶縁性基布の前記端部を跨ぐように前記導電糸を縫製し、前記配線部の前記導電部と重畳すると共に、前記刺繍用基材まで延在する導電連結部を形成する工程と、を有し、
前記電極端子部を形成する工程では、前記導電連結部を内部に包含するように前記導電糸を縫製することを特徴とする請求項6に記載の刺繍配線構造の製造方法。
【請求項8】
作業台に絶縁性基布を固定する工程と、
前記絶縁性基布に対して導電糸を縫製し、配線部の導電部を形成する工程と、
前記絶縁性基布を前記作業台から取り外し、前記導電部の先端側の一部が絶縁性基布の裁断ラインよりも突出するように前記絶縁性基布を裁断する工程と、
前記作業台に対して刺繍用基材を固定した後、前記導電部の前記露出領域が前記刺繍用基材の上面に位置するように、前記作業台に対して裁断後の前記絶縁性基布を固定する工程と、
前記絶縁性基布及び前記刺繍用基材に対して前記導電糸を縫製し、前記露出領域の前記導電部を内部に包含するように電極端子部を形成する工程と、
前記絶縁性基布から前記刺繍用基材を除去する工程と、を有することを特徴とする刺繍配線構造の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、刺繍配線構造及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、刺繍技術を用いて、伸縮性及び絶縁性を有する下地材に対して導電糸を縫製した配線構造や電極構造が開示されている。配線構造は、刺繍用ミシンを用いて、導電糸を平面視にて波状となるように、下地材に縫製して形成される。そして、配線構造は、上記波状となることで、下地材の伸縮方向に引き延ばされた後に元の長さまで収縮する。このとき、配線構造は、曲線形状となることで応力の集中が抑制され、破断し難く、信頼性に優れた構造となる。尚、電極構造も、配線構造と同様に、平面視にて波状となるように形成される。
【0003】
下地材の表面には、伸縮性及び絶縁性を有するカバーが配設される。カバーが、上記配線構造や電極構造を覆うように配設されることで、上記配線構造や電極構造は、絶縁処理される。そして、配線構造の端部は、コネクタに接続される。コネクタは、配線構造を伝送する信号を取り出すためのケーブル等を接続する接続端子である。
【0004】
特許文献2には、刺繍技術を用いた静電容量式のタッチセンサが開示されている。センサシートは、絶縁性基材と、絶縁層と、絶縁性連結基材と、静電シールド層と、が積層して形成される。そして、例えば、絶縁性基材は、不織布であり、絶縁性基材に形成される各電極や連結部は、不織布に対して導電性繊維を刺繍して形成される。
【0005】
また、絶縁性基材には、例えば、刺繍により各電極と接続する引出配線が形成される。引出配線は、絶縁性基材の端部まで引き出され、コネクタに接続される。コネクタは、接触位置検知システムと電気的に接続する。そして、上記構造から成る静電容量式タッチセンサは、折り曲げ、あるいは、折り畳むことが可能であり、ウェアラブル端末として使用可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2021-94280号公報
特許第6671910号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記特許文献1では、複数のコネクタが、下地材の中央部に形成され、コネクタは、接続端子として用いられる。そして、配線構造は、その一部がコネクタと重なるように下地材に形成される。
【0008】
しかしながら、特許文献1には、コネクタは、外部ケーブル等に対して具体的にどのようにして接続するかに関して全く開示が成されてなく、接続部の信頼性や低抵抗化への対応が不明である。そして、上記配線構造や電極構造が、ウェアラブル端末として用いられる場合には、コネクタが、例えば、シャツ等の被服の中央部に形成されることで、外部ケーブル等との接続領域が制限され、使い勝手が悪いという課題がある。
【0009】
また、上記特許文献2では、引出配線が、絶縁性基材の端部まで形成され、上記端部にてコネクタに接続される。そして、引用文献2においても、引出配線が、具体的にどのようにしてコネクタに接続するかに関して全く開示されてなく、引出配線の接続部の信頼性や低抵抗化への対応が不明である。
【0010】
更には、複数の引出配線が上記端部まで引き出され、個々の引出配線に対して異なる信号処理等を行う場合には、コネクタの各ソケットに対して引出配線の先端部をそれぞれ接続する必要がある。この場合、上記特許文献1及び特許文献2のように、配線が生地に対して一体に縫製される構造では、コネクタの各ソケットに対して配線の先端部を接続させることが難しく、その作業性が悪いという課題がある。一方、引出配線とコネクタとが一体構造となる場合には、コネクタが、常時、絶縁性基材に配設されることで、絶縁性基材を洗濯して、清潔な状態にて繰り返し使用し難くなるという課題がある。
(【0011】以降は省略されています)
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