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公開番号2023173020
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-12-07
出願番号2022084964
出願日2022-05-25
発明の名称積層フィルム
出願人東レ・セラニーズ株式会社
代理人個人
主分類B32B 27/36 20060101AFI20231130BHJP(積層体)
要約【課題】
本発明の目的は、柔軟で、優れた透明性を保ちつつ、高い難燃性を有するポリエステルブロック共重合体からなる積層フィルムを提供することにある。
【解決手段】
ポリエステルブロック共重合体樹脂組成物からなる層(I層)の片面あるいは両面にコーティング層(II層)が塗布されたことを特徴とする積層フィルムであり、前記I層は、結晶性芳香族ポリエステル単位からなる高融点結晶性重合体セグメント(a)10~50質量%と、脂肪族ポリエーテル単位および/または脂肪族ポリエステル単位からなる低融点重合体セグメント(b)90~50質量%とを主たる構成成分とするポリエステルブロック共重合体(A)100質量部に対し、炭素数10以上20以下の脂肪族カルボン酸アルカリ金属塩(B)0.01~3質量部または側鎖にカルボン酸金属塩基を有するエチレン共重合体(C)0.2~20質量部を含有したポリエステルブロック共重合体樹脂組成物からなる層であり、前記II層は屈折率が1.40~1.60である難燃粒子(H)を含むコーティング層であることを特徴とする積層フィルム。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ポリエステルブロック共重合体樹脂組成物からなる層(I層)の片面あるいは両面にコーティング層(II層)が塗布されたことを特徴とする積層フィルムであり、前記I層は、結晶性芳香族ポリエステル単位からなる高融点結晶性重合体セグメント(a)10~50質量%と、脂肪族ポリエーテル単位および/または脂肪族ポリエステル単位からなる低融点重合体セグメント(b)90~50質量%とを主たる構成成分とするポリエステルブロック共重合体(A)100質量部に対し、炭素数10以上20以下の脂肪族カルボン酸アルカリ金属塩(B)0.01~3質量部または側鎖にカルボン酸金属塩基を有するエチレン共重合体(C)0.2~20質量部を含有したポリエステルブロック共重合体樹脂組成物からなる層であり、前記II層は屈折率が1.40~1.60である難燃粒子(H)を含むコーティング層であることを特徴とする積層フィルム。
続きを表示(約 830 文字)【請求項2】
前記難燃粒子(H)は硫黄化合物又はリン化合物を含有し、平均粒子径が10nm以上2500nm以下であることを特徴とする請求項1記載の積層フィルム。
【請求項3】
前記コーティング層(II層)の厚みが1μ以上20μm以下であることを特徴とする請求項1または2記載の積層フィルム。
【請求項4】
前記コーティング層(II層)は、硫黄化合物又はリン化合物を含有するハイドロタルサイト様化合物の微粒子を含み、前記硫黄化合物又はリン化合物を含有するハイドロタルサイト様化合物が、一般式[M
2+
1-x

3+

(OH)

][A
n-
x/n
・mH

O]で表され、ホスト元素であるM
2+
とM
3+
がそれぞれMgとAl、又はZnとAlであり、層間陰イオンであるA
n-
x/n
がSO

NH


、S



2-
、SO

CF


、及びP



4-
から選ばれる1または2以上であることを特徴とする請求項1または2記載の積層フィルム。
【請求項5】
前記コーティング層(II層)は、バインダー(G)を含んでいることを特徴とする請求項1または2記載の積層フィルム。
【請求項6】
前記積層フィルムは、全光線透過率が60%以上であることを特徴とする請求項1または2記載の積層フィルム。
【請求項7】
前記積層フィルムは、内装用表示装置の外装用フィルムであることを特徴とする請求項1または2記載の積層フィルム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、積層フィルムに関するものである。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
自動車内装部品や建物(店舗やホテルや一般家屋等)において、例えばシート材料では、本革から合成皮革の使用が増え、合成革材料として、塩化ビニルやウレタン樹脂が使用されており、様々な合成樹脂が使用されている。皮革材料では、人が触れるため良触感や意匠性が求められるため、柔軟な材料が求められる。
【0003】
近年、自動車内装部品や建物内において、装飾パネルや表示装置が用いられている。例えば、自動車のインストロメントパネルには、スピードメーター等の計器類、カーナビゲーションシステムの表示部および操作部、外部モニターや照明、照明など多種多様の表示装置や操作部が設けられている。そのような車室内や建物内の表示装置の外装に用いられる材料は、視認性を高めるための高透明性、人目に触れるため良触感や意匠性が求められる。また安全性のために、炎に接触しても燃え難いこと、一部が燃えても燃え広がり難いこと等の難燃性が求められている。
透明樹脂の表示装置の使用例としては、特許文献1によると、ポリカーボネート樹脂が自動車の運転席のインストルメントパネルの外装に使用されている例が示されている。
【0004】
そして、透光性を有する樹脂の難燃化を向上させる方法として、樹脂に難燃剤を含有させる方法が考えられる。特許文献2には、少なくとも50重量%のポリカーボネート樹脂と特定のリン化合物と熱可塑性樹脂を含有する難燃樹脂組成物が示されている。特許文献3には、ポリエステルエラストマー、ポリアミドエラストマー、ポリウレタンエラストマー等の透明性を有するエラストマー樹脂にホスフィン酸金属塩を含有させることで、一定の透明性と難燃性を示す光ファイバーが示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第5301847号
特開2004-18767公報
特開2017-167358公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1に示されているようなポリカーボネート樹脂は一般的に硬質であるため、構造部品では有用であるが、柔軟性が求められるフィルムとしては、触感が乏しく、意匠性も限られる。
【0007】
特許文献2では、ポリカーボネート樹脂よりも柔軟な熱可塑性樹脂を含有するものの、ポリカーボネート樹脂が50重量%も含有しているため、柔軟性が求められるフィルムとしては、触感が乏しく、意匠性も限られる。
【0008】
特許文献3では、ベース樹脂中に難燃剤として次亜リン酸アルミニウム等のホスフィン酸金属塩を含有させているため、若干の透明性は得られているものの、高い透明性は得られず、視認性の求められる部材やフィルムに用いることはできない。また多くの難燃剤をベース樹脂中に含有しているため、ブリードアウト等の外観不良の懸念がある。
【0009】
本発明者らは、ポリエステルブロック共重合体と難燃剤の屈折率に着目し、特定のポリエステルブロック共重合体樹脂組成物からなる層(I)と特定の難燃粒子を含む層(II)を積層したフィルムであれば、難燃性と透明性を両立したフィルムに好ましく使用できるのではないかと考え、鋭意努力を重ねた。
【0010】
本発明の目的は、柔軟で、優れた透明性を保ちつつ、高い難燃性を有するポリエステルブロック共重合体樹脂組成物からなる積層フィルムを提供することにある。さらに、前記フィルムを使用することで、内装表示装置に好ましいフィルムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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