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公開番号2025181275
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-12-11
出願番号2024089158
出願日2024-05-31
発明の名称制振装置
出願人清水建設株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類G05B 13/02 20060101AFI20251204BHJP(制御;調整)
要約【課題】制振対象構造物のパラメータが変動した場合でも制振機能を良好に維持できる制振装置を提供する。
【解決手段】制振対象構造物2に設けられたチューンドマスダンパ31およびチューンドマスダンパ31をアクティブ制御するアクティブ制御装置32を備えるハイブリッドマスダンパ3と、制振対象構造物2の応答を計測する計測装置4と、計測装置4が計測した制振対象構造物2の応答にハイブリッドマスダンパ3を適応させる適応制御則5と、適応制御則5は、計測装置4が所定期間計測した制振対象構造物2の応答を基に制振対象構造物2のパラメータの同定を行う適応則51と、適応則51が同定した制振対象構造物2のパラメータを基に制振対象構造物2の応答を最小化するようにハイブリッドマスダンパ3の制御入力を決定する制御則52と、を有する。
【選択図】図1

特許請求の範囲【請求項1】
制振対象構造物に設けられたチューンドマスダンパおよび前記チューンドマスダンパをアクティブ制御するアクティブ制御装置を備えるハイブリッドマスダンパと、
前記制振対象構造物の応答を計測する計測装置と、
前記計測装置が計測した前記制振対象構造物の応答に前記ハイブリッドマスダンパを適応させる適応制御則と、
前記適応制御則は、
前記計測装置が所定期間計測した前記制振対象構造物の応答を基に前記制振対象構造物のパラメータの同定を行う適応則と、
前記適応則が同定した前記制振対象構造物のパラメータを基に前記制振対象構造物の応答を最小化するように前記ハイブリッドマスダンパの制御入力を決定する制御則と、を有する制振装置。
続きを表示(約 270 文字)【請求項2】
前記制御則は、下式(1)から(5)のように定式化し、
各制御周期において、所定期間の出力y(t)の履歴および制御入力u(t)の履歴、確率的な未知の白色外乱w(t)、シフトオペレータをzy(t)=y(t+1)を用いて、下式(2)から(4)の未知パラメータを実際の値に近づくように前記適応則で調整し、制御対象のdステップ後の出力の2乗平均が最小化されるように前記制御則で制御入力uを決定する請求項1に記載の制振装置。
TIFF
2025181275000004.tif
53
170

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、制振装置に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
構造物に採用される制振装置として、構造物の頂部などに錘を付加し、その揺れで建物の揺れを相殺するチューンドマスダンパ(TMD)や、TMDにアクティブ制御装置を加えたハイブリットマスダンパ等の同調系制振装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。以下、チューンドマスダンパをTMDと表記し、ハイブリットマスダンパを、HMDと表記することがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2001-312302号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
TMDは、錘を構造物と適切なバネ、ダンパをつないで同調させるため、構造物の使用状況や地震の経験などにより周期などのパラメータが変動すると同調ずれが生じ、その制震性能が低下する場合がある。このため、地震や経年で周期が伸長しやすいRC造の構造物では、同調系制振装置の採用にハードルがある。
HMDでよく用いられる制御手法でも、対象の構造特性が既知であるとして制御系を作るため、対象の周期が変動すればその効果が失われる可能性や、制御によりむしろ応答が増大する可能性も考えられる。
複数の錘をそれぞれ別の周期に同調させることにより、対応可能な周期帯を広げたロバスト性の高いTMDがある。しかしながら、その制振効果は同量の錘を1つの周期に同調させたTMDと比べると小さい傾向がある。
【0005】
そこで、本発明は、制振対象構造物のパラメータが変動した場合でも制振機能を良好に維持できる制振装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係る制振装置は、制振対象構造物に設けられたチューンドマスダンパおよび前記チューンドマスダンパをアクティブ制御するアクティブ制御装置を備えるハイブリッドマスダンパと、前記制振対象構造物の応答を計測する計測装置と、前記計測装置が計測した前記制振対象構造物の応答に前記ハイブリッドマスダンパを適応させる適応制御則と、前記適応制御則は、前記計測装置が所定期間計測した前記制振対象構造物の応答を基に前記制振対象構造物のパラメータの同定を行う適応則と、前記適応則が同定した前記制振対象構造物のパラメータを基に前記制振対象構造物の応答を最小化するように前記ハイブリッドマスダンパの制御入力を決定する制御則と、を有する。
【0007】
本発明では、制振対象構造物のパラメータが未知であっても、計測装置が所定期間計測した制振対象構造物の応答を基に制振対象構造物のパラメータの同定を行い、適応則が同定した制振対象構造物のパラメータを基に制振対象構造物の応答を最小化するようにハイブリッドマスダンパの制御入力を決定するため、制振対象構造物のパラメータが変動した場合でも制振機能を良好に維持できる。
【0008】
また、本発明に係る制振装置では、前記制御則は、下式(1)から(5)のように定式化し、各制御周期において、所定期間の出力y(t)の履歴および制御入力u(t)の履歴、確率的な未知の白色外乱w(t)、シフトオペレータをzy(t)=y(t+1)を用いて、下式(2)から(4)の未知パラメータを実際の値に近づくように前記適応則で調整し、制御対象のdステップ後の出力の2乗平均が最小化されるように前記制御則で制御入力uを決定してもよい。
【0009】
TIFF
2025181275000002.tif
53
170
【0010】
このような構成とすることにより、適応則が上記のように定式化されることにより、ハイブリッドマスダンパの制御入力を精度よく決定できる。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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