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公開番号
2025164482
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-30
出願番号
2024068487
出願日
2024-04-19
発明の名称
滑落膜、及び、水性乳濁液入り容器
出願人
大和製罐株式会社
,
株式会社SNT
代理人
個人
主分類
B32B
27/00 20060101AFI20251023BHJP(積層体)
要約
【課題】乳液などの水性乳濁液に対する滑落耐久性を発現する滑落膜、及び、このような滑落膜を利用した水性乳濁液用の保存容器を提供すること。
【解決手段】本発明の滑落膜は、基材の表面に形成され、
(A)湿気硬化性シリコーンオリゴマーの硬化物、
(B)湿気硬化用の硬化触媒、及び、
(C)25℃での動粘度が500~50万mm
2
/sであるジメチルシリコーンオイル、を含有し、(C)成分の配合量が、(A)成分と(B)成分の合計100質量部に対して500~800質量部であり、水性乳濁液を滑落させることを特徴とする。
【選択図】 図1
特許請求の範囲
【請求項1】
基材の表面に形成される滑落膜であって、
(A)湿気硬化性シリコーンオリゴマーの硬化物、
(B)湿気硬化用の硬化触媒、及び、
(C)25℃での動粘度が500~50万mm
2
/sであるジメチルシリコーンオイル、を含有し、
(C)成分の配合量が、(A)成分と(B)成分の合計100質量部に対して500~800質量部であり、水性乳濁液を滑落させることを特徴とする滑落膜。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
基材の表面に形成される滑落膜であって、
(A)湿気硬化性シリコーンオリゴマーの硬化物、
(B)湿気硬化用の硬化触媒、及び、
(C)ジメチルシリコーンオイル、
を含有し、(C)成分は、25℃での動粘度が50~50万mm
2
/sであるジメチルシリコーンオイルのグループから選択される2種類以上の動粘度のジメチルシリコーンオイルを混合したものであって、混合したものの動粘度が70~40万mm
2
/sであり、
(C)成分の配合量が、(A)成分と(B)成分の合計100質量部に対して500~800質量部であり、水性乳濁液を滑落させることを特徴とする滑落膜。
【請求項3】
基材の表面に形成される滑落膜であって、
(A)湿気硬化性シリコーンオリゴマーの硬化物、
(B)湿気硬化用の硬化触媒、
(C)25℃での動粘度が500~50万mm
2
/sであるジメチルシリコーンオイル、及び、
(D)25℃での動粘度が50mm
2
/s以上、500mm
2
/s未満であるジメチルシリコーンオイルのグループから選択される1種類以上の動粘度のジメチルシリコーンオイル、を含有し、
(C)成分と(D)成分の合計の配合量が、(A)成分と(B)成分の合計100質量部に対して500~800質量部であり、
(C)成分と(D)成分の混合物であるジメチルシリコーンオイルの動粘度が、150~20万mm
2
/sの範囲であり、水性乳濁液を滑落させることを特徴とする滑落膜。
【請求項4】
前記滑落膜の面積あたりの質量が、10~65g/m
2
であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の滑落膜。
【請求項5】
内表面に請求項1から3のいずれかに記載の滑落膜が形成されていることを特徴とする水性乳濁液用の容器。
【請求項6】
水性乳濁液入り容器であって、
前記容器に入っている水性乳濁液の表面自由エネルギーが24~33mJ/m
2
であり、
前記容器の内表面は、請求項1から3のいずれかに記載の滑落膜が形成されていることを特徴とする水性乳濁液入り容器。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、水性乳濁液を滑落させる滑落膜に関する。また、このような滑落膜を利用した水性乳濁液入りの容器に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
水性乳濁液を内容物とする保存容器において、使用者がその内容物を速やかに排出できて、内容物を容器内に残存させることなく最後まで綺麗に使い切れるように、傾けた容器内を内容物が速やかに滑り落ちるような滑落性を発揮する塗膜の形成が望まれている。
【0003】
水に対する滑落膜として、例えば車体表面への水垢付着防止を目的としたものがある。特許文献1は、金属面・樹脂面に滑水性を与えるための被膜形成用組成物として、加水分解性基含有シリコーンオリゴマー(湿気硬化性シリコーンオリゴマーとも呼ぶ)、反応性シリコーンオイル、加水分解触媒、および、有機溶剤を含有する組成物を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2019-022093号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一般に、水のような表面自由エネルギーが比較的大きい物質(水:72mJ/m
2
(25℃))は、油のように表面自由エネルギーが小さい物質の表面を滑りやすい。しかし、単に撥水性に優れているだけでは不十分であり、実用面では、その物質が撥水性を繰り返し発揮しつつ、基材の表面に永く保持されること、つまり「撥水耐久性」が重要になる。
【0006】
上記の特許文献1の被膜形成用組成物には反応性シリコーンオイルが含まれているが、反応性シリコーンオイルとは、例えば、シリコーン鎖の片末端に反応性官能基としてカルビノール基などが結合しているものを指す。反応性官能基は金属などの基材と相互作用することが可能であり、シリコーン鎖の一端が基材に吸着し、このことにより膜の耐久性が向上すると説明されている(特許文献1の段落0053参照)。
【0007】
一方、発明者らは、水よりも小さい表面自由エネルギーを有する水性乳濁液(例えば、乳液、リキッドファンデーション、インクなど。表面自由エネルギー:24~33mJ/m
2
(25℃))に対して、「滑落耐久性」を発現するような膜を模索してきた。しかし、特許文献1のような反応性シリコーンオイルを含有する膜では、水よりも小さい表面自由エネルギーを有する水性乳濁液に対して、所望の滑落耐久性が得られない場合がある。また、反応性シリコーンオイルは高価なものが多く、コスト的に不利である。
【0008】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、乳液などの水性乳濁液に対する滑落耐久性を発現する滑落膜、および、このような滑落膜を利用した水性乳濁液入り容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
発明者らは、様々な試験を繰り返し、反応性官能基を有さない非反応性のジメチルシリコーンオイルを含有する膜が、水性乳濁液に対する滑落耐久性を示すことを見出した。ジメチルシリコーンオイルの表面自由エネルギーは21mJ/m
2
(25℃)程度であり、対象となる水性乳濁液の表面自由エネルギーよりも小さいので、水性乳濁液は膜表面に形成されるジメチルシリコーンオイルの表面を滑りやすい。特に、動粘度が500~50万mm
2
/s(25℃)であるジメチルシリコーンオイルを採用することで、水性乳濁液に対して所望の滑落耐久性を発現する滑落膜が得られ、本発明の完成に至った。
【0010】
すなわち、本発明の滑落膜は、基材の表面に形成され、
(A)湿気硬化性シリコーンオリゴマーの硬化物、
(B)湿気硬化用の硬化触媒、及び、
(C)25℃での動粘度が500~50万mm
2
/sであるジメチルシリコーンオイル、を含有し、
(C)成分の配合量が、(A)成分と(B)成分の合計100質量部に対して500~800質量部であり、水性乳濁液を滑落させることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)
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