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公開番号2025153610
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-10
出願番号2024056169
出願日2024-03-29
発明の名称刃先保護部材及び被膜除去方法
出願人日新電機株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類H05H 1/46 20060101AFI20251002BHJP(他に分類されない電気技術)
要約【課題】プラズマを用いた除膜処理中における工具の刃先の削耗を抑制する。
【解決手段】切削工具を配置した真空容器内にプラズマを発生させ、当該プラズマを用いてプラズマ処理することにより前記切削工具の表面に形成された被膜を除去する被膜除去装置とともに用いられるものであって、前記切削工具の刃先を覆うように前記真空容器内に配置されて、前記刃先へのプラズマ中のイオンの入射を抑制するプラズマ遮蔽部を備える刃先保護部材。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
切削工具を配置した真空容器内にプラズマを発生させ、当該プラズマを用いてプラズマ処理することにより前記切削工具の表面に形成された被膜を除去する被膜除去装置とともに用いられるものであって、
前記切削工具の刃先を覆うように前記真空容器内に配置されて、前記刃先へのプラズマ中のイオンの入射を抑制するプラズマ遮蔽部を備える刃先保護部材。
続きを表示(約 730 文字)【請求項2】
前記切削工具の先端部に取り付けて用いられるものであり、
前記切削工具の軸方向から視て、前記プラズマ遮蔽部と、前記切削工具の刃先間の表面をプラズマに露出させる露出部とが軸周りに交互に並ぶ請求項1に記載の刃先保護部材。
【請求項3】
前記切削工具がドリルであり、
前記プラズマ遮蔽部の内壁面が、前記ドリルの先端角と略同一の角度で傾斜するように形成されている請求項2に記載の刃先保護部材。
【請求項4】
概略円柱形状をなすものであり、
上面及び下面に開口するように側周面に形成された溝により前記露出部が構成されている請求項3に記載の刃先保護部材。
【請求項5】
前記露出部を構成する前記溝が、前記ドリルの刃先間の溝形状に対応するように形成されている請求項4に記載の刃先保護部材。
【請求項6】
前記切削工具がホブであり、
前記プラズマ遮蔽部が、前記工具の軸方向に沿って真っすぐ延びる形状をなす請求項2に記載の刃先保護部材。
【請求項7】
前記プラズマ遮蔽部が、ステンレス、モリブデン、タングステン又は石英から選択される1又は2以上の材料からなる請求項1に記載の刃先保護部材。
【請求項8】
切削工具を配置した真空容器内にプラズマを発生させ、当該プラズマを用いてプラズマ処理することにより前記切削工具の表面に形成された被膜を除去する被膜除去方法であって、
前記真空容器内に、前記切削工具の刃先を覆い、前記刃先へのプラズマ中のイオンの入射を抑制するプラズマ遮蔽部を設置して、前記切削工具の被膜を除去する被膜除去方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、プラズマ処理中に工具の刃先を保護する刃先保護部材及び当該刃先保護部材を用いた被膜除去方法に関するものである。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来、工具鋼や超硬合金からなる基材の表面に被膜処理(コーティング処理)を施すことで、基材が本来持つ特性に加えて、例えば耐摩耗性や耐熱性等の特性をさらに付与させるようにした、所謂コーティング工具やコーテッド工具と呼ばれるものがある。このような工具は、使用に伴い表面に形成された被膜が摩耗や剥離してその寿命を迎えることになる。従来このような使用済みの工具はそのまま再利用されることなく廃棄されることが多いが、近年では、使用済みの工具の表面の被膜をきれいに除去し(脱膜し)、再び成膜を行うことで、再生利用することが行われている。
【0003】
プラズマを用いて工具の表面の被膜を除去する装置として、例えば特許文献1に示す被膜除去装置が知られている。この被膜除去装置は、真空容器内に設置した円板状のステージ上に被処理物であるドリルを配置し、真空容器内にアルゴンガスを導入するとともに真空容器の外部に設置したアンテナにより誘導結合型のプラズマを真空室内に生成させ、ステージにバイアス電圧を印加することで、プラズマ中の正イオンをドリルの表面の被膜に入射させて除膜するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2023-004296号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記したような被膜除去装置を用いて、プラズマ処理によりドリル等の切削工具の除膜を行うと、鋭角な刃先が工具表面の被膜よりも優先的に削耗してしまい、刃先が鈍ってしまうことがある。
【0006】
本発明は、かかる問題を解決するべくなされたものであり、プラズマを用いた除膜処理中における工具の刃先の削耗を抑制することをその主たる課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
すなわち本発明に係る刃先保護部材は、切削工具を配置した真空容器内にプラズマを発生させ、当該プラズマを用いてプラズマ処理することにより前記切削工具の表面に形成された被膜を除去する被膜除去装置とともに用いられるものであって、前記切削工具の刃先を覆うように前記真空容器内に配置されて、前記刃先へのプラズマ中のイオンの入射を抑制するプラズマ遮蔽部を備えることを特徴とする。
【0008】
このような構成であれば、プラズマ遮蔽部により切削工具の刃先を覆って、刃先へのプラズマ中のイオンの入射を抑制できるので、プラズマ処理中における刃先の削耗を抑制できる。
【0009】
前記刃先保護部材は、前記切削工具の先端部に取り付けて用いられるものであり、前記切削工具の軸方向から視て、前記プラズマ遮蔽部と、前記切削工具の刃先間の表面をプラズマに露出させる露出部とが軸周りに交互に並ぶように構成されているのが好ましい。
このようにすれば、プラズマ遮蔽部により工具の刃先をプラズマから遮蔽しながらも、刃先間の表面をプラズマに露出させるようにしているので、工具の刃先の削耗を抑制しながら、刃先間の表面の除膜を行うことができる。
【0010】
前記切削工具がドリルであり、前記刃先保護部材は、前記プラズマ遮蔽部の内壁面が、前記ドリルの先端角と略同一の角度で傾斜するように形成されているのが好ましい。
このようにすれば、プラズマ遮蔽部の内壁面とドリルの先端角とが略同一角度で傾斜するので、プラズマ遮蔽部をドリルの先端にフィットさせて取り付けることができ、刃先へのプラズマ中のイオンの入射をより一層抑制できる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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