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公開番号
2025165161
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-11-04
出願番号
2024069094
出願日
2024-04-22
発明の名称
コーティング部品及びコーティング部品を備えるコーティング工具
出願人
日新電機株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C23C
16/27 20060101AFI20251027BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約
【課題】製造時において密着性高く安定してダイヤモンド膜を成膜することができ、かつ、使用時においてダイヤモンド膜の耐久性が高いコーティング部品を提供することを図る。
【解決手段】基材と、前記基材の表面に形成され、複数の層を有する硬質膜とを備えるコーティング部品であって、前記硬質膜は、多結晶ダイヤモンドで構成されるダイヤモンド層と、前記基材の表面と前記ダイヤモンド層との間に形成される層であり、炭素系材料で構成され、前記ダイヤモンド層よりも高い硬度を持つカーボン層とを有するように構成した。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
基材と、前記基材の表面に形成され、複数の層を有する硬質膜とを備えるコーティング部品であって、
前記硬質膜は、
多結晶ダイヤモンドで構成されるダイヤモンド層と、
前記基材の表面と前記ダイヤモンド層との間に形成される層であり、炭素系材料で構成され、前記ダイヤモンド層よりも高い硬度を持つカーボン層とを有するコーティング部品。
続きを表示(約 590 文字)
【請求項2】
前記カーボン層は、アモルファス構造を有する炭素系材料で構成されている請求項1に記載のコーティング部品。
【請求項3】
前記ダイヤモンド層及び前記カーボン層は上下に連続して形成されている請求項1に記載のコーティング部品。
【請求項4】
前記ダイヤモンド層は、前記硬質膜の最表層に形成されている請求項1に記載のコーティング部品。
【請求項5】
前記ダイヤモンド層の硬度は、20GPa以上40GPa以下である請求項1に記載のコーティング部品。
【請求項6】
前記カーボン層の硬度は、25GPa以上50GPa以下である請求項1に記載のコーティング部品。
【請求項7】
前記硬質膜は、前記基材の表面と前記カーボン層との間に、金属材料で構成される下地層を有する請求項1に記載のコーティング部品。
【請求項8】
前記ダイヤモンド層の厚みは、前記カーボン層の厚み以上である請求項1に記載のコーティング部品。
【請求項9】
前記ダイヤモンド層の厚みは、1μm以上である請求項1に記載のコーティング部品。
【請求項10】
前記カーボン層の厚みは、0.1μm以上0.5μm以下である請求項1に記載のコーティング部品。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、表面に硬質膜が形成されたコーティング部品及びコーティング部品を備えるコーティング工具に関するものである。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
従来から基材の表面上に多結晶ダイヤモンド膜が被覆された工具がある(例えば特許文献1)。このような工具を製造する工程において、多結晶ダイヤモンドを安定して成膜するために、基材と多結晶ダイヤモンドとの密着性を改善するための下地層(例えばTiやCrを含む金属膜)を基材の表面に形成することがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2012-232898
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、例えばTiやCrを含む金属膜のようにダイヤモンドよりも硬度が低い下地層の上に多結晶ダイヤモンド膜を形成してしまうと、工具として使用された際にその多結晶ダイヤモンド膜が歪んでしまい、結果としてダイヤモンド膜が剥離しやすくなる問題が生じる。
【0005】
そこで本発明は上述した問題を解決するためになされたものであり、製造時において密着性高く安定してダイヤモンド膜を成膜することができ、かつ、使用時においてダイヤモンド膜の耐久性が高いコーティング部品を提供することをその主な課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
すなわち、本発明に係るコーティング部品は、
基材と、前記基材の表面に形成され、複数の層を有する硬質膜とを備えるコーティング部品であって、
前記硬質膜は、
多結晶ダイヤモンドで構成されるダイヤモンド層と、
前記基材の表面と前記ダイヤモンド層との間に形成される層であり、炭素系材料で構成され、前記ダイヤモンド層よりも高い硬度を持つカーボン層とを有するものである。
【0007】
このように構成したコーティング部品であれば、ダイヤモンドと馴染みやすい炭素系材料で構成されるカーボン層の上にダイヤモンド層が成膜されるので、製造工程においてダイヤモンド層を密着性高く安定して成膜することができる。さらに、ダイヤモンド層の下にこのダイヤモンド層よりも高い硬度を持つカーボン層が形成されているので、このコーティング部品を工具や摺動部品として使用した場合に、ダイヤモンド層が歪んで剥離してしまうような事態が生じにくくなり、耐久性が向上する。
また、例えばDLCよりも表面が粗く相手材への攻撃性が高い多結晶ダイヤモンドで構成されるダイヤモンド層を最表層に形成することができるので、切削性能を高めることができる。
【0008】
前記カーボン層が、アモルファス構造を有する炭素系材料で構成されていることが好ましい。このような炭素系材料としてはDLC(Diamond Like Carbon)があり、DLCの中でも水素含有量が少なく硬度が高いものが好ましく、水素含有量が5%以下の所謂水素フリーDLC(ta-C)が特に好ましい。
ダイヤモンドよりも密着性がよいアモルファス構造を有する炭素系材料からなるカーボン層を、ダイヤモンド層よりも下の層に形成することで硬質膜と基材との密着性を向上させることができる。また、DLCであれば、ダイヤモンド層よりも硬度が高いカーボン層を形成することができる。
【0009】
前記ダイヤモンド層及び前記カーボン層は上下に連続して形成されていることが好ましい。
これならば、カーボン層の上に直接ダイヤモンド層が形成されることになるので、ダイヤモンド層成膜時の安定性が向上する。
【0010】
前記ダイヤモンド層は、前記硬質膜の最表層に形成されていることが好ましい。
これならば、最表層に窒化膜又はDLCが被覆されたコーティング部品と比較して、耐摩耗性を向上させることができる。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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