TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025180092
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-12-11
出願番号2024087199
出願日2024-05-29
発明の名称皮膜付きアルミニウム材、及び皮膜付きアルミニウム材の製造方法
出願人日新電機株式会社
代理人個人,個人
主分類C23C 8/16 20060101AFI20251204BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】アルミニウム材に設けた皮膜の耐食性を高めることが可能となる皮膜付きアルミニウム材、及び皮膜付きアルミニウム材の製造方法を提供する。
【解決手段】皮膜付きアルミニウム材は、アルミニウム材と、アルミニウム材の表面に設けられた皮膜とを有する。アルミニウム材は、国際アルミニウム合金名が1000番台の純アルミニウムから構成される。皮膜は、ベーマイトを含有する。皮膜における下記式(1)で表される強度比率Rは、0.3以下である。
強度比率R=ピーク強度Y/ピーク強度X…(1)
式(1)中のピーク強度X及びピーク強度Yは、皮膜のX線回折チャートにおけるピーク強度である。ピーク強度Xは、アルミニウムの(200)面に由来する固有ピーク強度である。ピーク強度Yは、ベーマイトの(020)面に由来する固有ピーク強度である。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
アルミニウム材と、前記アルミニウム材の表面に設けられた皮膜とを有する皮膜付きアルミニウム材であって、
前記アルミニウム材は、国際アルミニウム合金名が1000番台の純アルミニウムから構成され、
前記皮膜は、ベーマイトを含有し、
前記皮膜における下記式(1):
強度比率R=ピーク強度Y/ピーク強度X…(1)
(式(1)中のピーク強度X及びピーク強度Yは、前記皮膜のX線回折チャートにおけるピーク強度であり、前記ピーク強度Xは、アルミニウムの(200)面に由来する固有ピーク強度であり、前記ピーク強度Yは、ベーマイトの(020)面に由来する固有ピーク強度である。)
で表される強度比率Rは、0.3以下である、皮膜付きアルミニウム材。
続きを表示(約 490 文字)【請求項2】
前記強度比率Rが0.01以上である、請求項1に記載の皮膜付きアルミニウム材。
【請求項3】
前記アルミニウム材は、流路管であり、
前記流路管の少なくとも管内面に前記皮膜が設けられている、請求項1に記載の皮膜付きアルミニウム材。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の皮膜付きアルミニウム材の製造方法であって、
前記アルミニウム材から構成される基材を準備する準備工程と、
前記基材に前記皮膜を形成する皮膜形成工程と、を備え、
前記皮膜形成工程は、前記基材の表面の少なくとも一部に水蒸気を接触させる工程であり、
前記水蒸気の温度は、100℃以上、200℃以下の範囲内であり、
前記基材の表面と前記水蒸気との接触時間は、0.1時間以上、5時間以下の範囲内である、皮膜付きアルミニウム材の製造方法。
【請求項5】
前記皮膜形成工程において、前記水蒸気と接触させる前の前記基材の表面は、乾燥した状態である、請求項4に記載の皮膜付きアルミニウム材の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、皮膜付きアルミニウム材、及び皮膜付きアルミニウム材の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載されるように、例えば、国際アルミニウム合金名が、2000番台、6000番台、又は7000番台のアルミニウム合金と、このアルミニウム合金上に形成された皮膜を有する皮膜付きアルミニウム合金材が知られている。この皮膜付きアルミニウム合金材では、皮膜をベーマイト(一水和アルミニウム酸化物、AlOOH)と、Al系層状複水酸化物とから構成することで、皮膜の防食性を高めている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2017/135363号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような国際アルミニウム合金名が2000番台等のアルミニウム合金材以外に、1000番台のアルミニウム材が知られている。1000番台のアルミニウム材は、純度が99.00%以上の純アルミニウム材である。このような1000番台のアルミニウム材にベーマイトを含有する皮膜を設けた皮膜付きアルミニウム材において、皮膜の耐食性を高めることが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する皮膜付きアルミニウム材は、アルミニウム材と、前記アルミニウム材の表面に設けられた皮膜とを有する皮膜付きアルミニウム材であって、前記アルミニウム材は、国際アルミニウム合金名が1000番台の純アルミニウムから構成され、前記皮膜は、ベーマイトを含有し、前記皮膜における下記式(1)で表される強度比率Rは、0.3以下である。
【0006】
強度比率R=ピーク強度Y/ピーク強度X…(1)
(式(1)中のピーク強度X及びピーク強度Yは、前記皮膜のX線回折チャートにおけるピーク強度であり、前記ピーク強度Xは、アルミニウムの(200)面に由来する固有ピーク強度であり、前記ピーク強度Yは、ベーマイトの(020)面に由来する固有ピーク強度である。)
【発明の効果】
【0007】
本発明は、アルミニウム材に設けた皮膜の耐食性を高めることが可能となる効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、試験例1のサンプルにおける皮膜のX線回折チャートである。
図2は、試験例1のサンプルにおける断面を示す顕微鏡写真である。
図3は、試験例2のサンプルにおける皮膜のX線回折チャートである。
図4は、試験例2のサンプルにおける断面を示す顕微鏡写真である。
図5は、試験例3のサンプルにおける皮膜のX線回折チャートである。
図6は、試験例3のサンプルにおける断面を示す顕微鏡写真である。
図7は、皮膜形成装置の一例を示す概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、皮膜付きアルミニウム材、及び皮膜付きアルミニウム材の製造方法の実施形態について説明する。
<皮膜付きアルミニウム材>
皮膜付きアルミニウム材は、アルミニウム材と、アルミニウム材の表面に設けられた皮膜とを有している。アルミニウム材は、国際アルミニウム合金名が1000番台の純アルミニウムから構成されている。1000番台の純アルミニウムは、99.00%以上の純度を有している。1000番台の純アルミニウムとしては、例えば、1050(A1050)、1060(A1060)、1070(A1070)、1080(A1080)、1050A(A1050A)、1100(A1100)、1200(A1200)、1230A(A1230A)等が挙げられる。
【0010】
皮膜は、ベーマイトを含有する。ベーマイトは、一水和アルミニウム酸化物(AlOOH)である。この皮膜における下記式(1)で表される強度比率Rは、0.3以下である。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

日新電機株式会社
遮断装置
1か月前
日新電機株式会社
ベッセル
2か月前
日新電機株式会社
電子除湿器
1か月前
日新電機株式会社
真空バルブ
7日前
日新電機株式会社
受変電設備
14日前
日新電機株式会社
リアクトル鉄心
7日前
日新電機株式会社
プラズマ処理装置
2か月前
日新電機株式会社
ガス絶縁開閉装置
1か月前
日新電機株式会社
電力機器の試験方法
3日前
日新電機株式会社
DC-DCコンバータ
1か月前
日新電機株式会社
刃先保護部材及び被膜除去方法
2か月前
日新電機株式会社
ガス絶縁機器およびその製造方法
1か月前
日新電機株式会社
プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法
2か月前
日新電機株式会社
表示装置、表示方法、およびプログラム
1か月前
日新電機株式会社
配電システム、および、クラスタの制御方法
1か月前
日新電機株式会社
DC-DCコンバータ、および、その制御方法
7日前
日新電機株式会社
検出装置、電力供給システム、および検出方法
1か月前
日新電機株式会社
汚泥処理制御システムおよび汚泥処理制御方法
1か月前
日新電機株式会社
通信ユニット、サーバ、通信システムおよび通信方法
2か月前
日新電機株式会社
加工方法、治具及び勾配面加工用3軸マシニングセンタ
1か月前
日新電機株式会社
DC-DCコンバータ、および、AC-DCコンバータ
22日前
日新電機株式会社
コーティング部品及びコーティング部品を備えるコーティング工具
1か月前
日新電機株式会社
皮膜付きアルミニウム材、及び皮膜付きアルミニウム材の製造方法
1日前
日新電機株式会社
電源システム、電源システムの制御方法及び電源システムのプログラム
1か月前
日新電機株式会社
車種識別装置、車種識別モデル生成装置および車種識別モデル生成方法
3日前
日新電機株式会社
ダイヤモンド薄膜、コーティングデバイス及びダイヤモンド薄膜の製造方法
1か月前
日新電機株式会社
油入電気機器用の電気絶縁油基油、これを含有する電気絶縁油及び油入電気機器
1か月前
三洋化成工業株式会社
防食剤
1日前
個人
フッ素樹脂塗装鋼板の保管方法
4か月前
株式会社京都マテリアルズ
めっき部材
2か月前
株式会社カネカ
製膜装置
2か月前
株式会社カネカ
製膜装置
2か月前
トヨタ自動車株式会社
治具
1か月前
株式会社三愛工業所
アルミニウム材
7か月前
株式会社KSマテリアル
防錆組成物
5か月前
株式会社オプトラン
蒸着装置
7か月前
続きを見る