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公開番号
2025181695
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-12-11
出願番号
2025081522
出願日
2025-05-14
発明の名称
防食剤
出願人
三洋化成工業株式会社
代理人
主分類
C23F
11/00 20060101AFI20251204BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約
【課題】防食処理において各工程を少ない工数でおこなうことができ、かつ再腐食のリスクがより小さくなる防食剤を提供する。
【解決手段】
チオシアン酸アニオンとカチオン(B)からなる25℃において液体の塩を含む防食剤であり、pHが5.0~9.0であることを特徴とする防食剤であり、好ましくは前記カチオン(B)が、アミジニウムカチオン及び第4級アンモニウムカチオンからなる群より選ばれる少なくとも1種以上のカチオンである防食剤を用いる。
【選択図】 なし
特許請求の範囲
【請求項1】
チオシアン酸アニオンとカチオン(B)からなる25℃において液体の塩を含む防食剤であり、pHが5.0~9.0であることを特徴とする防食剤。
続きを表示(約 210 文字)
【請求項2】
前記防食剤において、ハロゲン含有量が20ppm以下である請求項1に記載の防食剤。
【請求項3】
前記カチオン(B)が、アミジニウムカチオン及び第4級アンモニウムカチオンからなる群より選ばれる少なくとも1種以上のカチオンである請求項1又は2に記載の防食剤。
【請求項4】
前記カチオン(B)が1-エチル-3-メチルイミダゾリウムである請求項1又は2に記載の防食剤。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、防食剤に関する。
続きを表示(約 1,200 文字)
【背景技術】
【0002】
金属への防食は表面の酸化物や汚れを落とす素地調整の工程を経て防食皮膜を形成することが一連の工程となる。一般的な施工で素地調整に用いられる方法としては酸洗いが知られているが塩酸や硫酸による酸洗いの場合、処理速度が比較的早いため処理の遅れや酸洗い後の洗浄・乾燥不足は材質の劣化を引き起こす要因となる。一方、リン酸を用いた場合では酸処理後にリン酸塩皮膜を形成できるため酸洗い後の防錆処理も同時にできることが知られている(非特許文献1を参照)。ただし、リン酸被膜の形成は一般的な酸洗いに対して時間がかかるため施工時間の短縮に課題があった。これに対して、例えば特許文献1ではリン酸濃度や界面活性剤の構成を工夫することで施工の短縮をおこなっている。しかしながら、化成処理後の洗浄や乾燥がある点では依然として工程時間の短縮に課題があり、一連の防食施工にかかる時間と技術的安定性との両立には改良できる余地があると言える。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
石井 均,「表面技術」,61巻3号,2010年,p216-222
【特許文献】
【0004】
特許第6959286号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、防食処理において各工程を少ない工数でおこなうことができ、かつ再腐食のリスクがより小さくなる防食剤を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、これらの問題点を解決するべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。
すなわち本発明は、チオシアン酸アニオンとカチオン(B)からなる25℃において液体の塩を含む防食剤であり、pHが5.0~9.0であることを特徴とする防食剤である。
【発明の効果】
【0007】
本発明により、防食処理において各工程を少ない工数でおこなうことができ、かつ再腐食のリスクがより小さくなる防食剤を提供することが可能である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明を詳述する。
【0009】
本発明の防食剤は、チオシアン酸アニオンとカチオン(B)からなる25℃において液体の塩を含む防食剤であり、pHが5.0~9.0であることを特徴とする防食剤である。
【0010】
カチオン(B)は、特に制限はなく、公知のカチオンのうち、チオシアン酸アニオンとの塩が25℃において液体の塩(以下においてイオン性液体ともいう)を形成することができるカチオンが使用できる。公知のカチオンとしては、例えば、アンモニウムカチオン、第1級アンモニウムカチオン、第2級アンモニウムカチオン、第3級アンモニウムカチオン、第4級アンモニウムカチオン及びアミジニウムカチオン等が挙げられる。
(【0011】以降は省略されています)
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