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公開番号2025122762
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-22
出願番号2024018391
出願日2024-02-09
発明の名称蒸発源装置
出願人ケニックス株式会社
代理人弁理士法人前田特許事務所
主分類C23C 14/32 20060101AFI20250815BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】反応性が高い蒸発材料が得られ、膜組成の欠陥が生じにくい蒸発源装置を実現できるようにする。
【解決手段】蒸発源装置100は、隔壁131により、蒸着材料105を加熱して材料蒸気を発生させる材料昇華室110と、材料蒸気をプラズマ化して成膜対象に向かって送出するプラズマ反応室120とに仕切られたソースチャンバ101と、材料昇華室110を加熱する加熱部115と、プラズマ反応室120にプラズマを発生させる高周波回路125と、プラズマ反応室120にキャリアガスを供給するガス配管127とを備えている。隔壁131は、オリフィス132を有し、材料蒸気は、オリフィス132を通ってプラズマ反応室120に供給される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
隔壁により、蒸着材料を加熱して材料蒸気を発生させる材料昇華室と、前記材料蒸気をプラズマ化して成膜対象に向かって送出するプラズマ反応室とに仕切られたソースチャンバと、
前記材料昇華室を加熱する加熱部と、
前記プラズマ反応室にプラズマを発生させる高周波回路と、
前記プラズマ反応室にキャリアガスを供給するガス供給部とを備え、
前記隔壁は、オリフィスを有し、
前記材料蒸気は、前記オリフィスを通って前記材料昇華室から前記プラズマ反応室に供給される、蒸発源装置。
続きを表示(約 250 文字)【請求項2】
前記ガス供給部は、前記材料昇華室を貫通して前記プラズマ反応室に達する配管を有している、請求項1に記載の蒸発源装置。
【請求項3】
前記ソースチャンバは、前記プラズマ反応室の前記隔壁と反対側に設けられ、送出口を有する蓋体を有している、請求項1に記載の蒸発源装置。
【請求項4】
前記蒸着材料は、カルコゲン元素を含む、請求項1に記載の蒸発源装置。
【請求項5】
前記キャリアガスは、不活性ガスである、請求項1に記載の蒸発源装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、蒸発源装置に関し、特にカルコゲン元素の蒸着に用いることができる蒸発源装置に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
近年、イオウ(S)、セレン(Se)及びテルル(Te)等のカルコゲン元素を含む薄膜は、光吸収性材料として注目されている。例えば、銅・インジウム・セレン(CIS)や銅・インジウム・ガリウム・セレン(CIGS)を光吸収層として用いることにより変換効率及び吸収効率が高く経年劣化しにくい太陽電池が得られると期待されている。また、硫化スズ(SnS)は、希少金属や有害元素を含まない太陽電池の材料として期待されている。
【0003】
CIGS薄膜は、セレン化法や多元蒸着法により形成することができる。しかし、セレン化法の場合、有毒のセレン化水素を用いる必要がある。このため、他の元素と共にセレンをスパッタリングにより蒸着する多元蒸着法が注目されている。しかし、セレンは、比較的反応性が低いので、基板等の表面に堆積するよりもチャンバの内壁に付着する割合が高い。このため、セレンの蒸気を効率よく基板に到達させるために、蒸発源から基板へセレンの蒸気を導くチムニを設けた蒸発源装置が検討されている(例えば、特許文献1を参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2010-270363公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、チムニを設けても、セレンはチムニの内壁に付着しやすいので、基板に安定的にセレンを到達させることは困難である。また、セレンの蒸気は反応性が低く且つ蒸気圧が高いので、基板に到達しても膜中へ拡散しにくく、再蒸発しやすいため、膜組成の欠陥が生じやすいという問題もある。
【0006】
セレン以外の他のカルコゲン元素もセレンと同様の性質を有しており、SnS等を堆積する際にも同様の問題が生じる。また、カルコゲン元素に限らず、他の元素においても同様の問題は生じ得る。
【0007】
本開示の課題は、反応性が高い蒸発材料が得られ、膜組成の欠陥が生じにくい蒸発源装置を実現できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の蒸発源装置の一態様は、隔壁により、蒸着材料を加熱して材料蒸気を発生させる材料昇華室と、材料蒸気をプラズマ化して成膜対象に向かって送出するプラズマ反応室とに仕切られたソースチャンバと、材料昇華室を加熱する加熱部と、プラズマ反応室にプラズマを発生させる高周波回路と、プラズマ反応室にキャリアガスを供給するガス供給部とを備え、隔壁は、オリフィスを有し、材料蒸気は、オリフィスを通って材料昇華室からプラズマ反応室に供給される。
【0009】
蒸発源装置の一態様は、隔壁により、蒸着材料を加熱して材料蒸気を発生させる材料昇華室と、材料蒸気を活性化して成膜対象に向かって送出するプラズマ反応室とに仕切られたソースチャンバを有し、材料蒸気は、オリフィスを通って材料昇華室からプラズマ反応室に供給される。このため、材料蒸気がプラズマ化される前に固化しにくい。プラズマ化された材料蒸気は、成膜対象に指向性を与えて送出できるので、成膜対象の表面において欠陥が少ない高品質の薄膜を製膜できる。
【0010】
蒸発源装置の一態様において、ガス供給部は、材料昇華室を貫通してプラズマ反応室に達する配管を有しているようにできる。
(【0011】以降は省略されています)

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