TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025150174
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-09
出願番号2024050914
出願日2024-03-27
発明の名称炭化ホウ素被膜
出願人日本コーティングセンター株式会社
代理人個人
主分類C23C 14/06 20060101AFI20251002BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】焼結体では加工が困難であり、溶射では空孔が生じる等の問題が生じる炭化ホウ素を、多様な基材に緻密な被膜として成膜する。
【解決手段】ホウ素が55~85[mol%]で、残りが炭素である炭化ホウ素被膜を基材に成膜する。基材は、例えば半導体製造用部材のシリコンウェハ、石英、アルミニウム、ステンレス。PEEK材(プラスチック)であり、被膜の成膜方法としてはPVD法を採用し得る。そして、被膜をアモルフォス構造とすれば、均質かつ等方向性の優れた被膜が形成される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ホウ素が55~85[mol%]で、残りが炭素である成膜原料によって成膜された炭化ホウ素被膜。
続きを表示(約 490 文字)【請求項2】
表面抵抗値が10kΩ以下であることを特徴とする請求項1記載の炭化ホウ素被膜。
【請求項3】
アモルフォス構造である請求項1または2に記載された炭化ホウ素被膜。
【請求項4】
膜厚0.5~10μmの範囲で成膜された請求項1乃至3のいずれか1項に記載された炭化ホウ素被膜。
【請求項5】
下地被膜が成膜された基材に、最外層として成膜された請求項1乃至4のいずれか1項に記載の炭化ホウ素被膜。
【請求項6】
下地被膜は金属被膜である請求項5記載の炭化ホウ素被膜。
【請求項7】
下地被膜は金属窒化物被膜である請求項5記載の炭化ホウ素被膜。
【請求項8】
PVD法によって成膜された請求項1乃至7のいずれか1項に記載の炭化ホウ素被膜。
【請求項9】
PVD法はイオンアシスト蒸着法(IAD法)であることを特徴とする請求項8記載の炭化ホウ素被膜。
【請求項10】
PVD法はスパッタリング法であることを特徴とする請求項8記載の炭化ホウ素被膜。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は炭化ホウ素よりなる被膜に関する。
続きを表示(約 1,100 文字)【背景技術】
【0002】
炭化ホウ素は19世紀から知られた超硬素材であり、低密度、高融点、耐摩耗性、化学的安定性、高い中性子吸収性等、優れた特性を有する。一方、炭化ホウ素製品は焼結体の素材を加工して成型されることが多かったが、素材の加工に際して割れやすく、加工工数が高価であり、加工精度も低い傾向があった。
【0003】
そこで、特許文献1は、加工が困難な炭化ホウ素焼結体の加工性を向上するため、焼結助剤を用いる技術が開示されているが、これは、炭化ホウ素基板の加工精度を得ることが困難であることを示している。
【0004】
また、特許文献2には、炭化ホウ素を含む溶射用供給材料が開示され、基材に溶射して、基材表面に対応した被膜を形成する製法が開示されているが、被膜材料は金属被覆粒子または金属合金被覆粒子の凝集体を含んでおり、また金属被覆粒子は、内側コアおよび外層よりなるとともに、内側コアは、炭化ホウ素のみならず、炭化ケイ素および窒化ケイ素を含んでいる。これは、炭化ホウ素単体では良好な被覆、すなわち緻密な被膜を成膜できないことを意味する。
【0005】
さらに、特許文献1、2に記載された溶射、焼結の工程は高温の処理であるとともに、有毒ガス発生の危険もあり、環境、人体への影響に充分配慮する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特願2012-96970
特願2019-508869
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、例えば低温処理によるPVD法によって、多種多様な基材へ平滑で緻密な硬質炭化ホウ素被膜を成膜することを目的とし、特許文献1、2で課題となる被膜側、基板側の課題を大幅に軽減することが可能となる。
【0008】
本発明による工程では、有毒ガスの発生が無く、環境及び人体への影響が少ない工程において、硬質炭化ホウ素被膜を有する製品を提供することが可能となる。また、焼結助剤を用いることがなく、純度の高い硬質炭化ホウ素被膜の成膜が可能となる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成するために、請求項1の炭化ホウ素被膜は、ホウ素が55~85[mol%]で、残りが炭素である成膜原料を、基材に成膜したものであり、これによって基材の形状表面形状に沿った炭化ホウ素被膜を成膜し得る。
【0010】
請求項2の炭化ホウ素被膜は表面抵抗値が10kΩ以下の導通を示し、静電気放電を防止し得る。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

個人
フッ素樹脂塗装鋼板の保管方法
4か月前
株式会社京都マテリアルズ
めっき部材
2か月前
株式会社カネカ
製膜装置
1か月前
株式会社カネカ
製膜装置
1か月前
トヨタ自動車株式会社
治具
1か月前
株式会社三愛工業所
アルミニウム材
6か月前
株式会社オプトラン
蒸着装置
7か月前
株式会社KSマテリアル
防錆組成物
4か月前
エドワーズ株式会社
真空排気システム
1か月前
OLED青森株式会社
製膜装置
8か月前
OLED青森株式会社
製膜装置
8か月前
日本化学産業株式会社
複合めっき皮膜
3か月前
中外炉工業株式会社
真空浸炭装置
8か月前
台灣晶技股ふん有限公司
無電解めっき法
2か月前
中外炉工業株式会社
真空浸炭装置
8か月前
東京エレクトロン株式会社
成膜方法
2か月前
日東電工株式会社
積層体の製造方法
6か月前
株式会社カネカ
気化装置及び製膜装置
1か月前
JFEスチール株式会社
鋼部品
4か月前
DOWAサーモテック株式会社
浸炭方法
6か月前
TOTO株式会社
構造部材
8か月前
株式会社アルバック
マスクユニット
1か月前
TOTO株式会社
構造部材
1か月前
住友重機械工業株式会社
成膜装置
4か月前
東京エレクトロン株式会社
基板処理装置
5か月前
株式会社内村
防食具、防食具の設置方法
2か月前
TOTO株式会社
構造部材
8か月前
信越半導体株式会社
真空蒸着方法
6か月前
住友重機械工業株式会社
成膜装置
5か月前
東京エレクトロン株式会社
基板処理装置
7か月前
東京エレクトロン株式会社
基板処理装置
7か月前
黒崎播磨株式会社
溶射装置
2か月前
株式会社カワイ
無電解CoW鍍金処理方法
8か月前
株式会社アルバック
基板ステージ装置
2か月前
日本コーティングセンター株式会社
炭化ホウ素被膜
1か月前
フジタ技研株式会社
被覆部材、及び、表面被覆金型
2か月前
続きを見る