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公開番号2025111376
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-30
出願番号2024203776
出願日2024-11-22
発明の名称成膜方法
出願人株式会社神戸製鋼所
代理人弁理士法人三協国際特許事務所
主分類C23C 14/08 20060101AFI20250723BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】基材に対して導電性を有する酸化イットリウム膜を安定して形成することが可能な成膜方法を提供する。
【解決手段】成膜方法は、チャンバ内に、イットリウムからなるターゲットと成膜を形成する対象である基材とを配置することと、前記チャンバ内に少なくとも酸素を導入することと、前記基材に所定のバイアス電圧を印加することと、前記ターゲットの表面を酸素中で蒸発させて、前記基材上に酸化イットリウム膜を成膜することと、前記膜の空隙率が0.5%以下となるように前記バイアス電圧を設定して、厚さ40μm以上の酸化イットリウム膜を形成することと、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
成膜を形成する対象である基材上にアークイオンプレーティング法によって酸化イットリウム膜を成膜する成膜方法であって、
チャンバ内に、イットリウムからなるターゲットと、前記基材とを配置することと、
前記チャンバ内に少なくとも酸素を導入することと、
前記基材に所定のバイアス電圧を印加することと、
前記ターゲットの表面を酸素中で蒸発させて、前記基材上に酸化イットリウム膜を成膜することと、
前記膜の空隙率が0.5%以下となるように前記バイアス電圧を設定して、厚さ40μm以上の酸化イットリウム膜を形成することと、
を備える、成膜方法。
続きを表示(約 930 文字)【請求項2】
成膜を形成する対象である基材上にアークイオンプレーティング法によって酸化イットリウム膜を成膜する成膜方法であって、
チャンバ内に、イットリウムからなるターゲットと、前記基材とを配置することと、
前記チャンバ内に少なくとも酸素を導入することと、
前記基材に所定のバイアス電圧を印加することと、
前記ターゲットの表面を酸素中で蒸発させて、前記基材上に酸化イットリウム膜を成膜することと、
前記膜の密度が5g/cm

以上となるように前記バイアス電圧を設定して、厚さ40μm以上の酸化イットリウム膜を形成することと、
を備える、成膜方法。
【請求項3】
成膜を形成する対象である基材上にアークイオンプレーティング法によって酸化イットリウム膜を成膜する成膜方法であって、
チャンバ内に、イットリウムからなるターゲットと、前記基材とを配置することと、
前記チャンバ内に少なくとも酸素を導入することと、
前記基材に所定のバイアス電圧を印加することと、
前記ターゲットの表面を酸素中で蒸発させて、前記基材上に酸化イットリウム膜を成膜することと、
前記膜の硬さが9GPa以上となるように前記バイアス電圧を設定して、厚さ40μm以上の酸化イットリウム膜を形成することと、
を備える、成膜方法。
【請求項4】
請求項1乃至3の何れか1項に記載の成膜方法であって、
前記バイアス電圧を平均で25V以上となるように設定することを更に備える、成膜方法。
【請求項5】
請求項1乃至3の何れか1項に記載の成膜方法であって、
前記バイアス電圧を平均で75V未満となるように設定することを更に備える、成膜方法。
【請求項6】
請求項1乃至3の何れか1項に記載の成膜方法であって、
前記バイアス電圧の波形がパルス波形である、成膜方法。
【請求項7】
請求項1乃至3の何れか1項に記載の成膜方法であって、
前記バイアス電圧が一定値である、成膜方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、基材の表面に耐プラズマ性に優れた皮膜を形成する成膜方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、半導体製造装置のようにプラズマに晒される環境に使用される部材のために、耐プラズマ性に優れた材料が求められている。特許文献1には、このような材料を得るために、酸化イットリウム(Y



)を原料としてイオンプレーティング法によって基材の表面に酸化イットリウム膜を形成する技術が開示されている。また、特許文献2には、反応性スパッタリング法によって酸化イットリウム膜を形成する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2007-290933号公報
国際公開第2019/26818号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1、2に記載された方法では、酸化イットリウム膜の成膜速度が比較的遅いため、より実用的な成膜速度を得るためには、アークイオンプレーティング法(真空アーク法)による成膜が望ましい。しかしながら、本発明者がアークイオンプレーティング法による酸化イットリウム膜の形成を試みた結果、膜厚を厚くしていくと空隙率が高くなり、成膜品質が低下するという問題が新たに知見された。
【0005】
本発明は、上記のような問題を鑑みて想起されたものであり、その目的は、アークイオンプレーティング法によって、基材に所定の膜厚の酸化イットリウム膜を安定して形成することが可能な成膜方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、本願の発明者は、酸化イットリウム膜を形成するために、アークイオンプレーティング法による実験を鋭意繰り返した結果、新たな成膜方法を知見するに至った。
【0007】
本発明による成膜方法は、基材上にアークイオンプレーティング法によって酸化イットリウム膜を成膜する成膜方法であって、チャンバ内に、イットリウムからなるターゲットと、前記基材とを配置することと、前記チャンバ内に少なくとも酸素を導入することと、前記基材に所定のバイアス電圧を印加することと、前記ターゲットの表面を酸素中で蒸発させて、前記基材上に酸化イットリウム膜を成膜することと、前記膜の空隙率が0.5%以下となるように前記バイアス電圧を設定して、厚さ40μm以上の酸化イットリウム膜を形成することと、を備える。
【0008】
アークイオンプレーティング法を用いて、イットリウムを酸素雰囲気中で放電させて酸化イットリウム膜を形成する場合、膜厚の増加に伴って皮膜中の空隙率が増加する傾向にあるが、成膜時に基材に印加するバイアス電圧を調整することにより、厚さ40μm以上の酸化イットリウム膜に対しても空隙率を減少させることができる。特に、空隙率を0.5%以下に抑えることで、エッチングレートを低減することができる。
【0009】
また、本発明による成膜方法は、成膜を形成する対象である基材上にアークイオンプレーティング法によって酸化イットリウム膜を成膜する成膜方法であって、チャンバ内に、イットリウムからなるターゲットと、前記基材とを配置することと、前記チャンバ内に少なくとも酸素を導入することと、前記基材に所定のバイアス電圧を印加することと、前記ターゲットの表面を酸素中で蒸発させて、前記基材上に酸化イットリウム膜を成膜することと、前記膜の密度が5g/cm

以上となるように前記バイアス電圧を設定して、厚さ40μm以上の酸化イットリウム膜を形成することと、を備えるものでもよい。
【0010】
また、本発明による成膜方法は、成膜を形成する対象である基材上にアークイオンプレーティング法によって酸化イットリウム膜を成膜する成膜方法であって、チャンバ内に、イットリウムからなるターゲットと、前記基材とを配置することと、前記チャンバ内に少なくとも酸素を導入することと、前記基材に所定のバイアス電圧を印加することと、前記ターゲットの表面を酸素中で蒸発させて、前記基材上に酸化イットリウム膜を成膜することと、前記膜の硬さが9GPa以上となるように前記バイアス電圧を設定して、厚さ40μm以上の酸化イットリウム膜を形成することと、を備えるものでもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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