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公開番号2025101992
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-08
出願番号2023219128
出願日2023-12-26
発明の名称樹脂成形品の製造方法、成形型の製造方法及び成形型
出願人トヨタ紡織株式会社
代理人弁理士法人暁合同特許事務所
主分類B29C 45/46 20060101AFI20250701BHJP(プラスチックの加工;可塑状態の物質の加工一般)
要約【課題】抗菌剤を添加することなく、抗菌作用を備える樹脂成形品を製造することが可能な樹脂成形品の製造方法を提供する。
【解決手段】第1成形面32を有する第1成形型30と、第1成形面32と対向配置される第2成形面42を有する第2成形型40とを型閉じすることで、第1成形面32と第2成形面42の間に成形空間S1を形成する型閉じ工程と、型閉じ工程の後に実行され、成形空間S1に200℃以上の溶融樹脂を射出することで、樹脂成形品を成形する成形工程と、を備え、第1成形型30として、第1成形面32の少なくとも一部が、クロムめっき層34によって構成され、クロムめっき層34の表面を構成する結晶粒37の粒径D1が0.6μm以上2.3μm以下である成形型を用いる。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項1】
第1成形面を有する第1成形型と、前記第1成形面と対向配置される第2成形面を有する第2成形型とを型閉じすることで、前記第1成形面と前記第2成形面の間に成形空間を形成する型閉じ工程と、
前記型閉じ工程の後に実行され、前記成形空間に200℃以上の溶融樹脂を射出することで、樹脂成形品を成形する成形工程と、を備え、
前記第1成形型として、前記第1成形面の少なくとも一部が、クロムめっき層によって構成され、前記クロムめっき層の表面を構成する結晶粒の粒径が0.6μm以上2.3μm以下である成形型を用いる、樹脂成形品の製造方法。
続きを表示(約 270 文字)【請求項2】
金型母材の表面に、クロムめっき層を形成するめっき工程を備え、
前記クロムめっき層の表面を構成する結晶粒の粒径が0.6μm以上2.3μm以下である、成形型の製造方法。
【請求項3】
前記めっき工程の後に実行され、前記クロムめっき層を300℃以上で加熱する熱処理工程を備える、請求項2に記載の成形型の製造方法。
【請求項4】
クロムめっき層によって構成された成形面を有しており、
前記クロムめっき層の表面を構成する結晶粒の粒径が0.6μm以上2.3μm以下である成形型。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本明細書で開示される技術は、樹脂成形品の製造方法、成形型の製造方法及び成形型に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来、樹脂成形品として、下記特許文献1に記載のものが知られている。この特許文献1に記載の樹脂成形品は、熱可塑性樹脂によって構成され、車両の内装材として用いられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2012-121424号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで近年、抗菌に対するニーズが高くなっており、車両の内装材のように乗員が触れることが想定される樹脂成形品については、抗菌作用を備えることが求められている。樹脂成形品に抗菌作用を付与する方法としては、抗菌剤を添加した熱可塑性樹脂を射出成形することで樹脂成形品を製造する方法が考えられる。しかしながら、このような方法では、抗菌剤及び抗菌剤を添加する工程や設備が必要となり、製造に係るコストが増加してしまう。
【0005】
本明細書で開示される技術は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、抗菌剤を添加することなく、抗菌作用を備える樹脂成形品を製造することが可能な樹脂成形品の製造方法、成形型の製造方法及び成形型を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための手段として、本明細書で開示される樹脂成形品の製造方法は、第1成形面を有する第1成形型と、前記第1成形面と対向配置される第2成形面を有する第2成形型とを型閉じすることで、前記第1成形面と前記第2成形面の間に成形空間を形成する型閉じ工程と、前記型閉じ工程の後に実行され、前記成形空間に200℃以上の溶融樹脂を射出することで、樹脂成形品を成形する成形工程と、を備え、前記第1成形型として、前記第1成形面の少なくとも一部が、クロムめっき層によって構成され、前記クロムめっき層の表面を構成する結晶粒の粒径が0.6μm以上2.3μm以下である成形型を用いることを特徴とする。
【0007】
上記方法において、クロムめっき層の表面は、粒径が0.6μm以上2.3μm以下の結晶粒によって構成されている。言い換えると、第1成形面は、多数の結晶粒によって構成された微細な凹凸を有する。このため、成形工程では、第1成形面の微細な凹凸の形状を反転した微細な凹凸を有する樹脂成形品を成形することができる。樹脂成形品の表面に微細な凹凸を形成することで、抗菌作用を付与させることができる。微細な凹凸を有する樹脂成形品が抗菌作用を奏する理由としては、樹脂成形品の表面に付着した細菌が凹部に嵌まることで移動が抑制される結果、増殖が抑制されるためであると考えられる。また、第1成形面の少なくとも一部はクロムめっき層によって構成されている。これにより、成形工程において、200℃以上の溶融樹脂を射出することで、第1成形面からクロムイオンを析出させて樹脂成形品の表面に付着させることができる。樹脂成形品の表面に付着したクロムイオンが細菌と結合することで、抗菌作用を奏することができる。このように、上記方法では、抗菌剤を添加することなく、抗菌作用を備える樹脂成形品を製造することができる。
【0008】
また、上記課題を解決するための手段として、本明細書で開示される成形型の製造方法は、金型母材の表面に、クロムめっき層を形成するめっき工程を備え、前記クロムめっき層の表面を構成する結晶粒の粒径が0.6μm以上2.3μm以下であることを特徴とする。
【0009】
上記方法において、クロムめっき層の表面には結晶粒によって微細な凹凸が形成されている。このような微細な凹凸を有する表面を成形面として射出成形を実施することで、成形型の凹凸の形状を反転した微細な凹凸を有する樹脂成形品を成形することができる。樹脂成形品の表面に微細な凹凸を形成することで、抗菌作用を付与させることができる。
【0010】
また、前記めっき工程の後に実行され、前記クロムめっき層を300℃以上で加熱する熱処理工程を備えるものとすることができる。クロムめっき層を300℃以上で加熱することで、硬度や耐摩耗性を向上させることができる。これにより、クロムめっき層の表面に傷が付く事態を抑制することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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