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公開番号
2025086352
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-06
出願番号
2024205407
出願日
2024-11-26
発明の名称
表面修飾シリカ粉、該シリカ粉を含有する樹脂組成物、表面修飾シリカ粉の製造方法及び該シリカ粉を含有する樹脂組成物の製造方法
出願人
三菱ケミカル株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C01B
33/18 20060101AFI20250530BHJP(無機化学)
要約
【課題】シリカ粉内部のシラノール基量を十分に低減した、表面修飾シリカ粉及びその製造方法を提供する。また、シリカ粉内部のシラノール基量を低減した状態で樹脂組成物内に分散させた優れた樹脂組成物及びその製造方法を提供する。
【解決手段】シラノール基量が200ppm以下であり、シラノール基量とシラノール基換算をした修飾基量の合計値を100%としたときの、シラノール基換算をした修飾基量の割合が、20%以上である、表面修飾シリカ粉。シラノール基量が200ppm以下であり、メタノールウェッタビリティ値が60以上である表面修飾シリカ粉。シリカ粉を1100℃以上で焼成する工程を含む前記表面修飾シリカ粉の製造方法。前記表面修飾シリカ粉を含む樹脂組成物及びその製造方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
シラノール基量が200ppm以下であり、シラノール基とシラノール基換算をした修飾基量の合計値を100%としたときの、シラノール基換算をした修飾基量の割合が、20%以上である、表面修飾シリカ粉。
続きを表示(約 540 文字)
【請求項2】
メタノールウェッタビリティ値が60以上である、請求項1に記載の表面修飾シリカ粉。
【請求項3】
前記シラノール基量に対するシラノール基換算をした修飾基量の割合(修飾基量/シラノール基量)が、40%以上である、請求項1に記載の表面修飾シリカ粉。
【請求項4】
前記シラノール基量が100ppm以下である、請求項1に記載の表面修飾シリカ粉。
【請求項5】
シラノール基量が200ppm以下であり、メタノールウェッタビリティ値が60以上である、表面修飾シリカ粉。
【請求項6】
前記シラノール基量が100ppm以下である、請求項5に記載の表面修飾シリカ粉。
【請求項7】
平均粒径が0.1~500μmである、請求項1に記載の表面修飾シリカ粉。
【請求項8】
平均粒径が100~500μmである、請求項1に記載の表面修飾シリカ粉。
【請求項9】
平均粒径が0.1~100μmである、請求項1に記載の表面修飾シリカ粉。
【請求項10】
平均粒径が1~20μmである、請求項1に記載の表面修飾シリカ粉。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、表面修飾シリカ粉、表面修飾シリカ粉を含有する樹脂組成物、表面修飾シリカ粉の製造方法及び表面修飾シリカ粉を含有する樹脂組成物の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
シリカ粉は、乾燥剤、吸着剤、樹脂やゴム材料のフィラー、触媒、塗料、接着剤、耐火剤、ガラス材等、広範囲の分野で用いられている工業材料である。その中で、マイクロメートルサイズのシリカ粉は、樹脂と混ぜて成形することで樹脂組成物として種々の用途で用いられている。
【0003】
シリカ粉はその製造方法の違いによって、四塩化珪素の熱分解によるもの、水ガラスなどの珪酸アルカリの脱イオンによるもの、アルコキシシランの加水分解反応・縮合反応によるもの等がよく知られている。
【0004】
シリカ粉及びシリカ粉を含有する樹脂組成物の製造に関し、これまで多くの検討がなされてきた。例えば、特許文献1には、半導体パッケージなどに用いられる半導体封止材に用いるシリカ粉体が開示されており、特許文献2には、アクリル樹脂のフィラーとしてシリカ粉を用いることが開示されている。
【0005】
また、特許文献3~5のように、シリカ粉を樹脂と混合して成型する製法は一般的であり、その用途についても成型体を焼成、溶融する方法や、半導体分野におけるシリカフィラーとして単に樹脂と混合された成型体などが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2015-078105号公報
特開2016-156018号公報
特開2004-131351号公報
特開平2-208230号公報
特開2023-10683号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
一般にシリカ粉はシロキサン結合で構成され、末端にシラノール基を有する。シラノール基は、シリカ粉内部にも、シリカ粉表面にも存在する。このうち表面に存在するシラノール基はこれらを介して様々な修飾基をシリカ表面に結合することでシリカ粉そのものの物性を変化させることができる。例えば、シリカ粉表面は、本来、シラノール基の存在により親水性であるが、疎水基で修飾することにより、疎水性が高くなり、疎水性の高い樹脂との親和性を高くすることができる。そのような表面修飾によって、本来、均一に分散することができなかった、親水性のシリカ粉と疎水性の樹脂との組み合わせを疎水性シリカ粉と疎水性の樹脂との組み合わせに性状を変更することができ、シリカ粉と樹脂との親和性を向上させ、樹脂組成物全体にシリカをフィラーとして均一に分散させることが可能となった。その結果、樹脂組成物に耐熱性の向上や絶縁性といった電気特性の向上など様々な機能を付与できるようになったことが知られている。
【0008】
シリカ粉の表面シラノール基については、表面修飾による機能向上に利用されている一方で、シリカ粉内部のシラノール基については、低減手段が求められている。シリカ粉内部のシラノール基は、シリカ粉内部のシロキサン結合を切断している存在となっており、溶融時の耐熱温度の低下や溶融時の発泡、半導体用途においては電気的な絶縁性の低下、光学的用途においては、シラノール基による光の吸収による光伝送損失など、様々な悪影響を与えている。
【0009】
シリカ粉を樹脂と混合して成型する用途においては、シラノール基の低減による耐熱性の向上や溶融時の発泡の抑制が要求され、光ファイバーのオーバークラッド用途の成形品であれば、シラノール基の低減による光伝送損失の低下を要求される。
半導体分野において、シリカフィラーとして、樹脂と混合させる際には、電気的な絶縁性を向上させるために、シラノール基の低減が望まれている。高温で焼くことで化学的及び/又は物理的性質を変化させる焼成まで要求されず、その成形体の状態で利用される用途、例えば、半導体分野におけるシリカフィラーとして、樹脂と混合された成形体においても、電気的な絶縁性を向上させるために、シラノール基の低減が望まれている。
【0010】
シリカ粉内部のシラノール基の低減については、一般的に500℃以上の焼成によって行われている。焼成温度が高いほど、低シラノールのシリカ粉が得られる。しかしながら、表面修飾を前提とした場合、シリカ表面にシラノールを残す必要があり、その制約があるため、焼成温度は、あまり上げることはできずに、シリカ粉内部のシラノール基量は高いものとなる。
例えば特許文献1に開示されるシリカ粒子及び樹脂組成物の製造方法は、シリカ粒子表面にシラノール基を生成させる操作をしているものの、シリカ粒子内部のシラノール基は最適化されておらず前述したような用途においては、要求水準を満たすことができない。
(【0011】以降は省略されています)
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