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公開番号2025077592
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-19
出願番号2023189903
出願日2023-11-07
発明の名称酸化錫粒子分散液、および、酸化錫粒子積層膜の製造方法
出願人三菱マテリアル株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C01G 19/02 20060101AFI20250512BHJP(無機化学)
要約【課題】導電性に優れるとともに水分量が少ない酸化錫粒子積層膜を成膜可能な酸化錫粒子分散液、および、酸化錫粒子積層膜の製造方法を提供する。
【解決手段】溶媒中に酸化錫粒子が分散された酸化錫粒子分散液であって、前記溶媒は、アミン類を含有する非水溶媒とされており、前記酸化錫粒子は、水に分散させた状態でpH10におけるゼータ電位が-35mV以下であることを特徴とする。酸化錫の濃度が3mass%以上50mass%以下の範囲内であることが好ましい。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
溶媒中に酸化錫粒子が分散された酸化錫粒子分散液であって、
前記溶媒は、アミン類を含有する非水溶媒とされており、
前記酸化錫粒子は、水に分散させた状態でpH10におけるゼータ電位が-35mV以下であることを特徴とする酸化錫粒子分散液。
続きを表示(約 590 文字)【請求項2】
酸化錫の濃度が3mass%以上50mass%以下の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の酸化錫粒子分散液。
【請求項3】
前記酸化錫粒子に異種元素がドープされていることを特徴とする請求項1に記載の酸化錫粒子分散液。
【請求項4】
前記異種元素が、アンチモン、フッ素、リンから選択される1種又は2種以上であることを特徴とする請求項3に記載の酸化錫粒子分散液。
【請求項5】
前記酸化錫粒子の一次粒子径が1.5nm以上100nm以下の範囲内とされていることを特徴とする請求項1に記載の酸化錫粒子分散液。
【請求項6】
さらに、沸点200℃以下のカルボン酸無水物を酸化錫濃度が3mass%以上となる範囲の量で含むことを特徴とする請求項1に記載の酸化錫粒子分散液。
【請求項7】
さらに、沸点200℃以下のカルボン酸、ニトリル化合物、アルコール類から選択される一種または二種以上を酸化錫濃度が3mass%以上となる範囲の量で含むことを特徴とする請求項1に記載の酸化錫粒子分散液。
【請求項8】
酸化錫粒子積層膜の製造方法であって、
請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の酸化錫粒子分散液を塗工する塗工工程を備えていることを特徴とする酸化錫粒子積層膜の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば導電膜等を成膜する際に適用可能な酸化錫粒子分散液、この酸化錫粒子分散液を用いた酸化錫粒子積層膜の製造方法に関するものである。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
酸化錫は比較的良好な導電性を有することから、各種デバイスにおける導電層等の導電性材料として、酸化錫粒子が積層された構造の酸化錫粒子積層膜が用いられている。例えば、ペロブスカイト太陽電池の電子輸送層においては、酸化錫粒子分散液を用いて成膜された酸化錫粒子積層膜が利用されている。
【0003】
ここで、ペロブスカイト層に積層するように電子輸送層(酸化錫粒子積層膜)を成膜する際に、酸化錫粒子分散液に水分が含まれていると、ペロブスカイト層が劣化するおそれがあった。
また、ペロブスカイト太陽電池においては、上述のようにペロブスカイト層が水によって顕著に劣化するため、含まれる水分を十分に低減する必要がある。
【0004】
よって、ペロブスカイト太陽電池の耐久性を向上させるためには、酸化錫粒子積層膜を成膜する際に用いられる酸化錫粒子分散液としては、水を含まない非水溶媒を用いることが好ましい。
一方、非水溶媒中においては、酸化錫粒子はイオン化しにくく電気的斥力による分散効果は期待できない。このため、不揮発性(150℃で揮発しない)の分散剤を添加する必要がある。しかしながら、不揮発性の分散剤を用いた場合には、酸化錫粒子間の電気抵抗が上昇し、酸化錫粒子積層膜の導電性が低下してしまう。
【0005】
ここで、特許文献1には、アルミニウムドープ酸化亜鉛粒子(AZO)をイソプロピルアルコール(IPA)に分散させた分散液(Nanograde N-21X、Avantama社製)を利用することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2023-036564号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、特許文献1に記載されたアルミニウムドープ酸化亜鉛粒子(AZO)のイソプロピルアルコール(IPA)分散液においては、粒子を多く含有することができず、導電性に優れた導電膜を効率よく安定して成膜することはできなかった。また、試薬として販売されているものであり、工業的に利用することは困難であった。
【0008】
この発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、導電性に優れるとともに水分量が少ない酸化錫粒子積層膜を成膜可能な酸化錫粒子分散液、および、酸化錫粒子積層膜の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明者らが鋭意検討した結果、非水溶媒としてアミン類を利用することにより、不揮発性の有機材料からなる分散剤を用いることなく、酸化錫粒子を分散させることが可能となるとの知見を得た。
【0010】
本発明は、上述の知見に基づいてなされたものであって、本発明の態様1の酸化錫粒子分散液は、溶媒中に酸化錫粒子が分散された酸化錫粒子分散液であって、前記溶媒は、アミン類を含有する非水溶媒とされており、前記酸化錫粒子は、水に分散させた状態でpH10におけるゼータ電位が-35mV以下であることを特徴としている。
(【0011】以降は省略されています)

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