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公開番号
2025087524
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-10
出願番号
2023202237
出願日
2023-11-29
発明の名称
窒素酸化物から生成物を製造する製造方法および製造ユニット
出願人
国立研究開発法人産業技術総合研究所
代理人
個人
主分類
C01C
1/02 20060101AFI20250603BHJP(無機化学)
要約
【課題】反応温度を変化させることで目的とする生成物を制御する。
【解決手段】NOxと酸素とを含む原料ガスを反応管内の触媒材料に供給することで、当該原料ガス中のNOxを当該触媒材料に吸蔵させる第1工程と、前記原料ガスの供給を停止した後に、NOxを含まない還元性ガスを前記触媒材料に供給することで、前記触媒材料に吸蔵されたNOxから目的の生成物を生成する第2工程とを含み、前記触媒材料は、貴金属と、アルカリ金属およびアルカリ土類金属の少なくとも一方と、TiO
2
とを含み、アンモニアを前記目的の生成物とする場合、前記反応管内の温度は、前記第1工程と前記第2工程とにおいて、150℃以上240℃以下であり、窒素を前記目的の生成物とする場合、前記反応管内の温度は、前記第1工程と前記第2工程とにおいて、260℃以上350℃以下である製造方法。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
NOxと酸素とを含む原料ガスを反応管内の触媒材料に供給することで、当該原料ガス中のNOxを当該触媒材料に吸蔵させる第1工程と、
前記原料ガスの供給を停止した後に、NOxを含まない還元性ガスを前記触媒材料に供給することで、前記触媒材料に吸蔵されたNOxから目的の生成物を生成する第2工程とを含み、
前記触媒材料は、貴金属と、アルカリ金属およびアルカリ土類金属の少なくとも一方と、TiO
2
とを含み、
アンモニアを前記目的の生成物とする場合、前記反応管内の温度は、前記第1工程と前記第2工程とにおいて、150℃以上240℃以下であり、
窒素を前記目的の生成物とする場合、前記反応管内の温度は、前記第1工程と前記第2工程とにおいて、260℃以上350℃以下である
製造方法。
続きを表示(約 1,500 文字)
【請求項2】
前記還元性ガスは、H
2
を含む
請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記貴金属は、Pt、Pd、RhおよびIrのうち1種以上であり、
前記貴金属の含有量は、前記触媒材料全体を100質量%として、0.1質量%以上10質量%以下である
請求項1に記載の製造方法。
【請求項4】
前記アルカリ金属は、Li、K、NaおよびCsから選択される1種以上であり、
前記アルカリ土類金属は、Ca、Mg、SrおよびBaから選択される1種以上であり、
前記アルカリ金属および前記アルカリ土類金属の含有量は、前記触媒材料全体を100質量%として、1質量%以上30質量%以下である
請求項1に記載の製造方法。
【請求項5】
前記貴金属は、前記TiO
2
の内部に含有され、
前記アルカリ金属および前記アルカリ土類金属は、前記貴金属を内部に含有する前記TiO
2
に担持される
請求項1に記載の製造方法。
【請求項6】
前記反応管は、N個(Nは2以上の自然数)の反応管を含み、
前記N個の反応管の各々について、前記第1工程と前記第2工程とを交互に繰り返し実行し、
前記N個の反応管のうちK(KはN未満の自然数)個の反応管について前記第1工程を実行する間に、(N-K)個の反応管について前記第2工程を実行し、
前記K個の反応管について前記第2工程を実行する間に、前記(N-K)個の反応管について前記第1工程を実行する
請求項1に記載の製造方法。
【請求項7】
触媒材料が収容される反応管と、
NOxと酸素とを含む原料ガスを前記反応管に供給するための第1供給路と、
NOxを含まない還元性ガスを前記反応管に供給するための第2供給路と、
生成された目的の生成物を前記反応管から回収するための回収路とを含む製造装置と、
前記製造装置を制御する制御装置とを具備し、
前記制御装置は、
前記原料ガスを前記触媒材料に供給することで、当該原料ガス中のNOxを当該触媒材料に吸蔵させる第1工程と、
前記原料ガスの供給を停止した後に、前記還元性ガスを前記触媒材料に供給することで、前記触媒材料に吸蔵されたNOxから前記目的の生成物を生成する第2工程とを前記製造装置に実行させ、
前記触媒材料は、貴金属と、アルカリ金属およびアルカリ土類金属の少なくとも一方と、TiO
2
とを含み、
アンモニアを前記目的の生成物とする場合、前記反応管内の温度は、前記第1工程と前記第2工程とにおいて150℃以上240℃以下であり、
窒素を前記目的の生成物とする場合、前記反応管内の温度は、前記第1工程と前記第2工程とにおいて、260℃以上350℃以下である
製造ユニット。
【請求項8】
前記反応管と前記第1供給路と前記第2供給路と前記回収路とはそれぞれN個(Nは2以上の自然数)あり、
前記制御装置は、
前記N個の反応管の各々について、前記第1工程と、前記第2工程とを交互に繰り返し前記製造装置に実行させ、
前記N個の反応管のうちK(KはN未満の自然数)個の反応管について前記第1工程が実行される間に、(N-K)個の反応管について前記第2工程が実行され、
前記K個の反応管について前記第2工程が実行される間に、前記(N-K)個の反応管について前記第1工程が実行される
請求項7に記載の製造ユニット。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、窒素酸化物(NOx)から生成物を製造する技術に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
例えば、高温燃焼設備からは燃焼由来の窒素酸化物(いわゆるサーマルNOx)を含む排ガスが排出される。このような窒素酸化物(NOx)を含む排ガスから所望する生成物を生成するための各種の技術が提案されている。例えば、特許文献1には、排ガスからアンモニアを目的の生成物として生成する技術が開示されている。具体的には、特許文献1には、酸化物担体を含む触媒材料を用いて排ガス中のNOxを還元することでアンモニアを生成した後に、生成されたアンモニアを回収する技術が開示されている。そして、酸化物担体としては、例えば、Al
2
O
3
、CeO
2
、TiO
2
およびZrO
2
が例示されている。
【0003】
また、非特許文献1,2では、空気のプラズマ酸化によってNOxをあえて生成させ、アルミナ担体を用いた触媒材料によって200℃以下の低温でアンモニアを生成させる技術が開示されている。例えば、非特許文献1,2の技術を用いて、排ガスからアンモニアなどの生成物を生成することも想定される。ここで、排ガス中にしばしば含まれる硫黄成分によって、触媒材料が失活する恐れがあることが知られている。しかし、非特許文献1,2の技術では、プラズマ酸化により生成されるNOxは実質的に硫黄を含まないため、反応における耐硫黄性は考慮されていない。
【0004】
一方で、特許文献1に開示されている酸化物担体の中でもチタニア(TiO
2
)を用いた触媒材料は、NOx吸蔵-無害化における耐硫黄性が高いことが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2023/080022号
【非特許文献】
【0006】
L. Hollevoet et al., Angew. Chem. Int. Ed., 59 (2020) 23825. doi.org/10.1002/anie.202011676
L. Hollevoet et al., ChemSusChem, 15 (2022) e202102526. doi.org/10.1002/cssc.202102526
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献1の技術では、酸化物担体としてチタニアを用いた場合において、高効率で生成できる生成物の種類と反応温度との関係は検討されていなかった。以上の事情を考慮して、本発明では、触媒材料中の酸化物担体としてチタニアを用いた場合に、反応温度を変化させることで目的とする生成物を制御することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
[1]NOxと酸素とを含む原料ガスを反応管内の触媒材料に供給することで、当該原料ガス中のNOxを当該触媒材料に吸蔵させる第1工程と、前記原料ガスの供給を停止した後に、NOxを含まない還元性ガスを前記触媒材料に供給することで、前記触媒材料に吸蔵されたNOxから目的の生成物を生成する第2工程とを含み、前記触媒材料は、貴金属と、アルカリ金属およびアルカリ土類金属の少なくとも一方と、TiO
2
とを含み、アンモニアを前記目的の生成物とする場合、前記反応管内の温度は、前記第1工程と前記第2工程とにおいて、150℃以上240℃以下であり、窒素を前記目的の生成物とする場合、前記反応管内の温度は、前記第1工程と前記第2工程とにおいて、260℃以上350℃以下である製造方法。
【0009】
[2]前記還元性ガスは、H
2
を含む[1]に記載の製造方法。
【0010】
[3]前記貴金属は、Pt、Pd、RhおよびIrのうち1種以上であり、前記貴金属の含有量は、前記触媒材料全体を100質量%として、0.1質量%以上10質量%以下である[1]または[2]に記載の製造方法。
(【0011】以降は省略されています)
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