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公開番号2025087614
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-10
出願番号2024203522
出願日2024-11-21
発明の名称ゼオライトの製造方法
出願人国立大学法人徳島大学,三井化学株式会社
代理人弁理士法人エスエス国際特許事務所
主分類C01B 39/54 20060101AFI20250603BHJP(無機化学)
要約【課題】主として、アルミニウムドロス等のアルミニウムを含む廃棄物を利用し、シリカ等と併用して、工業的に有用なゼオライトを製造する方法を提供すること。
【解決手段】特定のアルミニウム含有率の範囲の窒素含有アルミニウム化合物をアルカリ性水溶液での処理する第1工程、弱酸性の水溶液で処理する第2工程を経て酸素含有アルミニウム化合物を得た後、前記酸素含有アルミニウム化合物を含むアルミニウム化合物(A)と、シリカ(B)と、水(C)とを接触させる第3工程を含むゼオライトの製造方法。
前記の方法であれば、ゼオライト製造する際に、前記の窒素含有アルミニウム化合物の履歴や組成の影響を受け難い傾向がある。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記、第1工程~第3工程を含む、ゼオライトの製造方法。
(第1工程)アルミニウムを25~95重量%含む窒素含有アルミニウム組成物(a)を、アルカリ性水溶液と接触させて、アルミニウム含有水溶液(α)を得る工程。
(第2工程)前記アルミニウム含有水溶液(α)を、pHが3.5~6.5の水溶液と接触させて酸素含有アルミニウム化合物(β)を得る工程。
(第3工程)前記酸素含有アルミニウム化合物(β)を含むアルミニウム化合物(A)と、シリカ(B)と、水(C)とを100~400℃、1~240時間の条件で接触させる工程。
続きを表示(約 300 文字)【請求項2】
前記第3工程においてさらにリン含有化合物(D)を用いる請求項1に記載のゼオライトの製造方法。
【請求項3】
前記リン含有化合物(D)が、リン酸である請求項2に記載のゼオライトの製造方法。
【請求項4】
前記第3工程においてさらに窒素含有化合物(E)を用いる請求項1に記載のゼオライトの製造方法。
【請求項5】
前記窒素含有化合物(E)が、環状窒素含有化合物である請求項4に記載のゼオライトの製造方法。
【請求項6】
前記窒素含有アルミニウム組成物(a)が、アルミニウムドロスである請求項1に記載のゼオライトの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ゼオライトの製造方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
ゼオライトは、様々なサイズの細孔構造を有し、該細孔構造を有する製品が製造されている。ゼオライトは、そのユニークな特性から固体酸触媒、吸着剤等の様々な分野に利用されている。
【0003】
人工的にゼオライトを製造する方法は、石炭の燃焼灰を原料とする方法の他、(擬)ベーマイトやゼオライト(自身)等のアルミニウム含有化合物を原料として、シリカ等と組み合わせて水熱合成する方法や、アンモニウム塩等に代表される構造規定剤を併用して、細孔径や立体構造を制御する方法等、多くの方法が報告されている。前記の構造規定剤として例えば4級アンモニウム塩を選択するとFAU型ゼオライト及びMSE型ゼオライトが得られることが知られている。またモルフォリンの様な環状アミン等を構造規定剤としてリン酸と併用すると、SAPO型ゼオライトが得られることが知られている。前記SAPO型ゼオライトは、メタノールを原料としてオレフィンを製造するMTO反応(Methanol To Olefins反応)の触媒や、潤滑油の異性化反応の触媒として好適に利用されている。
【0004】
アルミニウムを相当の割合で含む組成物は、一般の廃棄物(所謂不燃ごみ)だけでなく、アルミニウム精製工程で排出される産業廃棄物、所謂アルミニウムドロス等の廃棄物にも存在する。しかし、これらは再利用されることは少なく、一部は埋め立てに利用されるものの、一般的には廃棄場等の処分地に集積される。一方で、産業の継続的な発展と共に、廃棄場等の確保は困難になりつつある。
【0005】
また、地球環境問題等の視点から、前記の廃棄物の有効利用方法の開発を求められている。
【0006】
これらの観点から前記の廃棄物に含まれるアルミニウムを利用した様々なゼオライトの製造方法が報告されている。例えば、アルミニウムを含む廃棄物と珪酸とを含む原料をアルカリ性水溶液で処理して得た上澄み液を濃縮、加熱してゼオライトを得る方法(特許文献1)、アルミニウムドロスをアルカリ水溶液で処理して得た上澄み液と珪酸とを混合した後、超音波処理を行ってゼオライトを製造する方法(特許文献2)、アルミニウムドロスと水酸化ナトリウムとを反応させた混合物と、珪酸ナトリウムと、(亜)硝酸塩とを組み合わせてゼオライトを製造する方法(特許文献3)等を挙げることが出来る。
【0007】
また前記の方法では、アルミニウム水酸化物を含む化合物が途中発生し、アルミニウム源となっていることが予想されるが、アルミニウムの水酸化物の一例である(擬)ベーマイトをアルミニウム化合物原料として、効率的にゼオライトを製造する方法として、特定の組成の(擬)ベーマイトを利用する方法も開示されている(特許文献4)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2005-231906号公報
特開2002-179423号公報
特開2003-192336号公報
特開2017-206415号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
前記のアルミニウム原料となり得る廃棄物は、一般的に安定した組成の物を得ることは困難である。このため、安定した組成や性質のゼオライトを得ることは難しい様である。
【0010】
よって本発明者は、アルミニウムを含む廃棄物を原料として安定した性能のゼオライトを製造することが出来、また、組成やロット等の異なるアルミニウムを含む廃棄物を原料としても、安定した性能のゼオライトを製造する方法を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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