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公開番号2025029964
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-07
出願番号2023134896
出願日2023-08-22
発明の名称腐敗菌情報検索方法、システム及びデータ構造並びにそのデータ構造を用いる食品安全・衛生管理システム及び方法
出願人国立大学法人徳島大学,国立大学法人北海道国立大学機構
代理人SK弁理士法人,個人,個人
主分類C12Q 1/6869 20180101AFI20250228BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】微生物的な原因となる腐敗原因菌の検証は、実施されておらず、結果論での期限設定となっている。
【解決手段】
本発明の目的は、腐敗関連菌に関する生物学的特徴を含む生物学的特徴群と標的菌から取得された生物学的特徴とを比較して、上記腐敗関連菌と上記標的菌とを識別する識別工程、を有する、腐敗関連菌を識別する方法を提供することである。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
腐敗関連菌に関する生物学的特徴を含む生物学的特徴群と標的菌から取得された生物学的特徴とを比較して、前記腐敗関連菌と前記標的菌とを識別する識別工程、を有する、腐敗関連菌を識別する方法。
続きを表示(約 2,100 文字)【請求項2】
前記腐敗関連菌は、腐敗菌と腐敗随伴菌とを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記腐敗関連菌は、以下の表1に示された菌を含む、請求項2に記載の方法。
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221
126
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234
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108
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【請求項4】
前記生物学的特徴は、
菌種名、
前記菌種名に対応するID
前記菌種名に対応するリボソームタンパク質の分析値及び
前記菌種名に対応するリボソームに関する塩基配列
からなる群より選択される少なくとも1つである、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記標的菌は、
食品から取得された菌
食品加工工程で使用される食品原料、添加物若しくは機械器具から取得された菌、又は
前記食品加工工程において採取された空気中から取得された菌
である、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
ネットワークを介して接続されたユーザー側のクライアント端末とデータを送受信する腐敗関連菌を識別するシステムにおいて、
前記システムは、
腐敗関連菌に関する生物学的特徴を含む生物学的特徴群が記憶された記憶手段と、
標的菌から取得された生物学的特徴をクライアント端末から受信する受信手段と、
前記腐敗関連菌に関する生物学的特徴を含む前記生物学的特徴群と前記標的菌から取得された前記生物学的特徴とを比較して、前記腐敗関連菌と前記標的菌とを識別する識別手段と、
を備える、腐敗関連菌を識別するシステム。
【請求項7】
識別結果を前記クライアント端末に送信する送信手段を更に備える、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
食品の特徴又は腐敗関連菌に関する生物学的特徴を検索するシステムが前記特徴を検索する際に用いるデータ構造であって、
前記システムは、
解析手段と、
前記データ構造を記憶する記憶手段と、
前記食品の特徴又は前記腐敗関連菌に関する生物学的特徴に関する特徴情報をクライアント端末から受信する受信手段と、
送信情報を前記クライアント端末から送信する送信手段と、
を、備え、
前記データ構造は、
前記食品の特徴と腐敗関連菌に関する生物学的特徴とを対応付けて有する主情報を少なくとも含み、
前記解析手段は、前記記憶手段に記憶された前記データ構造を用いて前記クライアント端末から受信した特徴情報を解析して、解析情報を含む送信情報を取得し、
前記解析情報は、
受信した食品の特徴に関する特徴情報に対応する腐敗関連菌に関する生物学的特徴に関する解析情報、又は
受信した腐敗関連菌に関する生物学的特徴に関する特徴情報に対応する食品の特徴に関する解析情報を含む、
データ構造。
【請求項9】
前記食品の特徴は、食品種類、食品保存状態及び食品加工状態からなる分類情報とを含み、
前記主情報は、
前記食品種類と前記食品保存状態とを対応付けて有する情報と、
前記食品保存状態と前記食品加工状態とを対応付けて有する情報と、
前記食品加工状態と前記腐敗関連菌に関する生物学的特徴とを対応付けて有する情報と、
を更に有する、請求項8に記載のデータ構造。
【請求項10】
記憶手段、解析手段及び表示手段を備える食品安全・衛生管理システムに用いられ、
前記記憶手段に記憶される腐敗関連菌データのデータ構造であって、
腐敗関連菌を識別する分類情報と、
以下の表2に示される前記腐敗関連菌の菌種データと、
前記解析手段が、
前記食品安全・衛生管理システムで取得した前記分類情報で特定される標的菌の菌種と前記腐敗関連菌の菌種とを比較した結果に基づいて、前記表示手段に表示させるメッセージデータと、
を含む、腐敗関連菌データのデータ構造。
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196
152
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72
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(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、腐敗菌情報検索方法、システム及びデータ構造並びにそのデータ構造を用いる食品安全・衛生管理システム及び方法に関する。
続きを表示(約 1,000 文字)【背景技術】
【0002】
食品業界での包装工程におけるクリーン度は、飲料や粘性食品のように均一系でサニタリーラインが整備され、CIP洗浄を行っている場合を除き、Class4~5程度であり、食品が常に二次汚染のリスクにさらされている。
【0003】
特に、多種の汚染度の異なる原料を用いて、多様な製品を製造する食肉加工や水産加工では、多くの微生物汚染が発生し、そのために商品ごとに消費期限や賞味期限が設定されている。
【0004】
消費期限や賞味期限は、該当食品を製造・加工したメーカーが現物の保存試験により設定しており、生産者の責任において管理されている。また、その設定根拠を明確にした場合には、類似品等に対して同等の消費期限又は賞味期限を付与しているのが現状である。
【0005】
上記のように現物主義によって消費期限や賞味期限を設定しているため、微生物的な原因となる腐敗原因菌の検証は、実施されておらず、結果論での期限設定となっている。
【0006】
特許文献1は、病原微生物の一種であるバチルス・セレウス種とその近縁種から選択した1種と他の1種以上とを識別する識別方法を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2019-071871
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1は、対象の菌がバチルス・セレウス種とその近縁種であるか否かを識別する方法であるが、食品の腐敗には、様々な菌が関与しており、対象の菌がバチルス・セレウス種でもその近縁種でもないと明らかになったとしても食品の腐敗のリスクが依然として存在するという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、様々な食品種類、食品保存状態及び食品加工状態の組み合わせから、腐敗菌を単離し、単離された腐敗菌のデータベースを作成することで、対象となるうる腐敗菌を迅速に同定する方法を開発し、本発明は完成された。
【0010】
本発明の目的は、
[1]
腐敗関連菌に関する生物学的特徴を含む生物学的特徴群と標的菌から取得された生物学的特徴とを比較して、上記腐敗関連菌と上記標的菌とを識別する識別工程、を有する、腐敗関連菌を識別する方法
を提供することである。
(【0011】以降は省略されています)

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