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公開番号2025082614
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-29
出願番号2023196063
出願日2023-11-17
発明の名称アンモニア改質燃焼システム
出願人株式会社タクマ
代理人個人
主分類C01B 3/04 20060101AFI20250522BHJP(無機化学)
要約【課題】ヒーター等の加熱手段を別途設けなくても改質ガスを安定的に生成することができ、これによって安定した燃焼を行うことができるアンモニア改質燃焼システムを提供する。
【解決手段】アンモニアガス供給装置3によって供給されるアンモニアガスと改質用空気供給装置11によって供給される改質用空気との混合ガスの燃焼により発生した高温ガスの熱を利用してアンモニアガスを改質し、水素を含有した改質ガスを生成する改質器5と、改質器5によって生成される改質ガスと燃焼用空気供給装置13によって供給される燃焼用空気との混合ガスを燃焼する燃焼器7と、改質用空気の供給量(Q1)とアンモニアガスの供給量(Q2)との比(Q1/Q2)が0.47~1.04となるように、改質用空気の供給量(Q1)を制御する改質用空気供給量制御手段59,82とを備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
アンモニアガスを供給するアンモニアガス供給装置と、改質用空気を供給する改質用空気供給装置と、燃焼用空気を供給する燃焼用空気供給装置とを備えるアンモニア改質燃焼システムであって、
前記アンモニアガス供給装置によって供給されるアンモニアガスと前記改質用空気供給装置によって供給される改質用空気との混合ガスの燃焼により発生した高温ガスの熱を利用して前記アンモニアガスを改質し、水素を含有した改質ガスを生成する改質器と、
前記改質器によって生成される改質ガスと前記燃焼用空気供給装置によって供給される燃焼用空気との混合ガスを燃焼する燃焼器と、
前記改質用空気の供給量(Q1)と前記アンモニアガスの供給量(Q2)との比(Q1/Q2)が0.47~1.04となるように、前記改質用空気の供給量(Q1)を制御する改質用空気供給量制御手段と、
を備えるアンモニア改質燃焼システム。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
アンモニアガスを供給するアンモニアガス供給装置と、改質用空気を供給する改質用空気供給装置と、燃焼用空気を供給する燃焼用空気供給装置とを備えるアンモニア改質燃焼システムであって、
前記アンモニアガス供給装置によって供給されるアンモニアガスと前記改質用空気供給装置によって供給される改質用空気との混合ガスを触媒に通流させることにより、当該混合ガスの燃焼により発生した高温ガスの熱を利用して前記アンモニアガスを改質し、水素を含有した改質ガスを生成する改質器と、
前記改質器によって生成される改質ガスと前記燃焼用空気供給装置によって供給される燃焼用空気との混合ガスを燃焼する燃焼器と、
前記改質用空気の供給量(Q1)と前記アンモニアガスの供給量(Q2)との比(Q1/Q2)が0.72~0.89となるように、前記改質用空気の供給量(Q1)を制御する改質用空気供給量制御手段と、
を備え、
前記改質用空気の供給量(Q1)と前記アンモニアガスの供給量(Q2)との合計(Q1+Q2)を前記触媒の流路断面積(A)で除算することで得られる線速度(LV=(Q1+Q2)/A)が0.14~1.50Nm/sに設定されるアンモニア改質燃焼システム。
【請求項3】
前記改質ガスの温度を保つように、前記改質器から前記燃焼器に前記改質ガスが導入される請求項1又は2に記載のアンモニア改質燃焼システム。
【請求項4】
前記改質用空気供給量制御手段は、さらに前記改質ガスの温度及び/又は前記改質ガス中の酸素濃度に基づいて、前記改質用空気の供給量(Q1)を制御する請求項1又は2に記載のアンモニア改質燃焼システム。
【請求項5】
前記改質ガスの温度及び/又は前記改質ガス中の酸素濃度に基づいて、前記改質用空気と前記アンモニアガスとの混合ガスの供給量(Q1+Q2)を制御する混合ガス供給量制御手段をさらに備える請求項1又は2に記載のアンモニア改質燃焼システム。
【請求項6】
前記改質用空気の供給量(Q1)、前記アンモニアガスの供給量(Q2)、前記改質ガスの温度及び前記改質ガス中の酸素濃度に基づいて、前記燃焼器において安定した燃焼を行うために供給すべき酸素量となる前記燃焼用空気の供給量(Q3)の目標値を算出し、算出された前記目標値に達するように、前記燃焼用空気の供給量(Q3)を制御する燃焼用空気供給量制御手段をさらに備える請求項1又は2に記載のアンモニア改質燃焼システム。
【請求項7】
燃焼炉での運転立ち上げ時において、前記燃焼器で発生させた燃焼熱を利用する請求項1又は2に記載のアンモニア改質燃焼システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、アンモニアガスを供給するアンモニアガス供給装置と、改質用空気を供給する改質用空気供給装置と、燃焼用空気を供給する燃焼用空気供給装置とを備えるアンモニア改質燃焼システムに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
例えば、廃棄物焼却炉においては、炉の運転の立ち上げ用燃料として、都市ガスや灯油等の化石燃料が使用されている。近年、脱炭素化に向けて、化石燃料からカーボンフリー燃料への転換が求められている。カーボンフリー燃料として、水素やアンモニアが注目されており、その普及に向けた動きが加速している。
【0003】
水素は貯蔵が難しいとされるが、アンモニアは比較的容易に貯蔵が可能であることから、その導入が期待されている。ただ、アンモニアは燃焼性が悪く、アンモニアを単独で燃焼させると、窒素酸化物や未燃アンモニアが発生するため、石炭や天然ガス等の化石燃料と混合して燃焼させる混焼技術や、アンモニアを改質して燃焼させる技術の開発が行われている(例えば、特許文献1を参照)。
【0004】
特許文献1に記載の燃焼装置においては、アンモニアガスが導入される改質器の内部に、アンモニアガスを水素ガスと窒素ガスとに分解させる触媒を収容した触媒収容部が設けられるとともに、触媒によるアンモニアガスの分解作用を活性化させるための加熱手段としてのヒーターが設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2022-15464号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記混焼技術では、化石燃料を使用しているため、完全な脱炭素化にはならない。また、特許文献1に記載の燃焼装置では、触媒によるアンモニアガスの分解作用を活性化させる加熱手段としてヒーターを別途設ける必要があるため、装置が大型化してしまうという問題がある。
【0007】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、化石燃料を使用せず、ヒーター等の加熱手段を別途設けなくても改質ガスを安定的に生成することができ、これによって安定した燃焼を行うことができるアンモニア改質燃焼システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するための本発明に係るアンモニア改質燃焼システムの特徴構成は、
アンモニアガスを供給するアンモニアガス供給装置と、改質用空気を供給する改質用空気供給装置と、燃焼用空気を供給する燃焼用空気供給装置とを備えるアンモニア改質燃焼システムであって、
前記アンモニアガス供給装置によって供給されるアンモニアガスと前記改質用空気供給装置によって供給される改質用空気との混合ガスの燃焼により発生した高温ガスの熱を利用して前記アンモニアガスを改質し、水素を含有した改質ガスを生成する改質器と、
前記改質器によって生成される改質ガスと前記燃焼用空気供給装置によって供給される燃焼用空気との混合ガスを燃焼する燃焼器と、
前記改質用空気の供給量(Q1)と前記アンモニアガスの供給量(Q2)との比(Q1/Q2)が0.47~1.04となるように、前記改質用空気の供給量(Q1)を制御する改質用空気供給量制御手段と、
を備えることにある。
【0009】
本構成のアンモニア改質燃焼システムによれば、改質用空気の供給量(Q1)とアンモニアガスの供給量(Q2)との比(Q1/Q2)が0.47~1.04となるように、改質用空気の供給量(Q1)が制御される。これにより、アンモニアガスと改質用空気との混合ガスの燃焼反応を適切に制御することができる。その結果、アンモニアガスの燃焼反応と改質反応とが適度なバランスで行われることになり、改質器において水素を含有した改質ガスが安定的に生成され、生成された改質ガスが燃焼器において燃焼される。従って、ヒーター等の加熱手段を別途設けなくても、改質ガスを安定的に生成することができ、これによって安定した燃焼を行うことができる。また、化石燃料を使用せずにアンモニアガスを燃焼させることができるため、脱炭素化にも貢献し得るものとなる。
【0010】
次に、上記課題を解決するための本発明に係るアンモニア改質燃焼システムの特徴構成は、
アンモニアガスを供給するアンモニアガス供給装置と、改質用空気を供給する改質用空気供給装置と、燃焼用空気を供給する燃焼用空気供給装置とを備えるアンモニア改質燃焼システムであって、
前記アンモニアガス供給装置によって供給されるアンモニアガスと前記改質用空気供給装置によって供給される改質用空気との混合ガスを触媒に通流させることにより、当該混合ガスの燃焼により発生した高温ガスの熱を利用して前記アンモニアガスを改質し、水素を含有した改質ガスを生成する改質器と、
前記改質器によって生成される改質ガスと前記燃焼用空気供給装置によって供給される燃焼用空気との混合ガスを燃焼する燃焼器と、
前記改質用空気の供給量(Q1)と前記アンモニアガスの供給量(Q2)との比(Q1/Q2)が0.72~0.89となるように、前記改質用空気の供給量(Q1)を制御する改質用空気供給量制御手段と、
を備え、
前記改質用空気の供給量(Q1)と前記アンモニアガスの供給量(Q2)との合計(Q1+Q2)を前記触媒の流路断面積(A)で除算することで得られる線速度(LV=(Q1+Q2)/A)が0.14~1.50Nm/sに設定されることにある。
(【0011】以降は省略されています)

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