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公開番号2025074208
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-13
出願番号2025031942,2023504408
出願日2025-02-28,2021-07-20
発明の名称塩化水素ガスの高圧脱離
出願人エスジーエル・カーボン・エスイー
代理人個人,個人
主分類C01B 7/01 20060101AFI20250502BHJP(無機化学)
要約【課題】本発明は、塩化水素を生成するための方法に関する。
【解決手段】35重量%以上の塩化水素濃度を有する加圧された高濃縮の塩酸を高圧脱離装置(10)中に供給し、高圧脱離装置(10)を高圧脱離装置の底部において110~200℃の温度Tで2bar以上の圧力Pdesにおいて動作させて、高圧脱離装置(10)内において塩化水素を脱離させる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
塩化水素を生成するための方法であって、
35重量%以上の塩化水素濃度を有する加圧された高濃縮の塩酸を高圧脱離装置(10)内に供給し、
前記高圧脱離装置(10)を、前記高圧脱離装置の底部において110~200℃の温度Tで2bar以上の圧力P
des
において動作させて、
前記高圧脱離装置内において塩化水素を脱離させる、方法。
続きを表示(約 990 文字)【請求項2】
前記高濃縮の塩酸が40~60重量%の塩化水素濃度を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記圧力P
des
が6~20barの範囲内にある、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記温度Tが120~175℃の範囲内にある、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記高濃縮の塩酸の少なくとも一部が吸収装置(20)内において形成され、該吸収装置内において塩化水素含有ガスが低濃縮の塩酸中に吸収される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記吸収装置(20)が前記圧力P
des
よりも低い圧力P
abs
において動作する、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記低濃縮の塩酸中に吸収される塩化水素含有ガスの少なくとも一部が、低圧脱離装置(30)内で形成される、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記高圧脱離装置(10)の底部で得られる液体の少なくとも一部が前記低圧脱離装置(30)中にリサイクルされる、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
塩化水素を生成するためのユニットにおいて、
加圧された高濃縮の塩酸から塩化水素を脱離させるための高圧脱離装置(10)であって、
前記高圧脱離装置(10)中に加圧された高濃縮の塩酸を供給するための高圧流入口(13)、
前記高圧脱離装置(10)内において脱離される塩化水素用の上部高圧流出口(15)、及び、
前記高圧脱離装置(10)の底部で得られる液体用の下部高圧流出口(14)を備える高圧脱離装置(10)と、
前記高圧流入口(13)と前記下部高圧流出口(14)とに接続されるサブユニットであって、前記下部高圧流出口(14)を通して得られる液体の少なくとも一部から前記高圧流入口(13)を介して供給される加圧された高濃縮の塩酸の少なくとも一部を再生成するように構成されているサブユニットとを備えるユニット。
【請求項10】
前記高圧脱離装置(10)が、周囲の大気圧よりも5bar以上高い圧力において動作するように構成されている、請求項9に記載のユニット。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、塩化水素(HCl)を生成するための方法及びユニットと、本発明のユニットを構築するための部品セットに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
多くのプロセスにおいて、多様な種類と量の不純物を含有するHClガスや塩酸が、副生成物や廃棄流として生成される。こうした副生成物や廃棄流からHClを回収するために多様な処理技術が開発されてきた。
【0003】
特許文献1には、アルミニウムや他の金属の塩で汚染された塩酸からHClを回収するための方法が記載されている。このような(廃棄)液体は、特定の鉱石をHClで処理する際に形成され得る。特許文献1によると、汚染された塩酸を気化させて、HCl含有蒸気を圧力スイング蒸留塔に供給する。高圧で動作している塔頂部の生成物はHClリッチであり、90%を超えるHClを含有し得て、上流工程や処理工程でリサイクル(再循環)するのに充分純粋なものである。
【0004】
特許文献2では、塩酸水溶液から99重量%を超える塩化水素又は0.03重量%未満の水を含有する塩化水素ガスを得ることが試みられている。そのために、特許文献2では、HClと水の共沸混合物よりも多くのHClを含有する塩酸水溶液を塔の上部に供給し、高温の吸湿塩溶液を塔の中間部に供給することを開示している。HClと水分を含有する流出蒸気が塔の頂部から出ていく。更に、特許文献2では、蒸気を水冷式凝縮器(コンデンサー)、冷蔵アフタークーラー、そして最後にミストセパレーターに通すことによって、HCl流出蒸気の水分量を0.03重量%未満に低下させることを教示している。
【0005】
特許文献3に記載されている塩酸の濃縮方法は、蒸留装置において抽出剤(例えば、硫酸、塩化マグネシウム及び/又は塩化カルシウム)の存在下で原料の塩化水素水溶液を抽出蒸留することと、蒸留装置の上部から塩化水素蒸気及び/又は塩化水素ガスを回収することを備える。特許文献3には、蒸留装置の上部から得られた塩化水素ガスから、凝縮によって水を除去することができると記載されている。
【0006】
こうしたプロセスから得られるHClは、必ずしも十分に純粋であって、特に要求の厳しい応用にとって配送に望まれる物理的状態(高密度状態、例えば、圧縮状態や、更には液化状態)にある訳ではない。こうした特に要求の厳しい応用としては、半導体製造が挙げられ、この場合、「電子グレードHCl」がエッチングガスや、クリーニングガスや、成膜ガスとして用いられている。
【0007】
こうした応用に望まれる純度と物理的状態(高圧状態、液化状態)のHClを提供するために多様な試みが行われてきた。例えば、特許文献4と特許文献5は、このようなHClを形成するための全く異なる二つの方法を教示している。両方法は、上流の処理工程に加えて、圧縮器(コンプレッサー)による圧縮で凝縮(液化)HClを形成することを含む。特に、特許文献5には、無水の粗塩化水素を、例えば、略0℃の場合に2.6MPa(絶対圧力)以上の圧力で圧縮及び液化することが記載されている。特許文献4と特許文献5に記載の方法によると、液化HClを蒸留によって更に精製しなければならない。特許文献5は、棚段塔や充填塔等の精留装置(蒸留塔)が、蒸留のために好ましく使用されることを教示している。
【0008】
HClで腐食しない(グラファイト系)材料のみで圧縮器を作ることはできない。従って、圧縮器内で圧縮されるHClガスは、常に、圧縮器の金属や他の非HCl耐性材によって或る程度汚染される。HClが、こうした金属や他の非HCl耐性材を圧縮器から抽出する。HClの圧縮に使用される圧縮器は多くのメンテナンスを要する。これは、HClが圧縮器を腐食させるからである。この点に関して、特許文献4と特許文献5に記載されているようなかなりのHClガス圧縮を含む方法には欠点があり、精留装置において達成される精製の一部は、上流の圧縮器から汚染物質を除去することを要する。更に、HCl安定性を高くし、メンテナンスの必要性を低くするように圧縮器を改善するための余地はほとんどない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
独国実用新案第202020101571号明細書
英国特許第669671号明細書
欧州特許第2909132号明細書
欧州特許出願第3336056号明細書
欧州特許出願第3336057号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の課題は、要求の厳しい応用(例えば、電子グレードHCl等)用に汚染の危険性を最小にして塩化水素を生成するための信頼性があり効率的な方法とユニットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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