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公開番号2025085116
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-05
出願番号2023198769
出願日2023-11-24
発明の名称車両用灯具
出願人株式会社小糸製作所
代理人個人
主分類F21S 41/29 20180101AFI20250529BHJP(照明)
要約【課題】複合型ランプにおけるアウターレンズの低コスト化及び軽量化を図った車両用灯具を提供する。
【解決手段】アウターレンズ6は、CLレンズ部6C及びHLレンズ部6Hとして機能するCL透光部61及びHL透光部62と、非透光部66を備えて構成される。CL透光部61とHL透光部62はそれぞれフランジ部61f,62fを有しており、連結部64,65により相互に連結された状態で透光樹脂により一体形成される。非透光部66を形成する非透光樹脂は、CL透光部61とHL透光部62を除くフランジ部61f,62f及び連結部64,65において透光樹脂に積層形成され、透光樹脂が存在しない領域では透光樹脂と同一面に形成される。
【選択図】 図7


特許請求の範囲【請求項1】
透光部材で形成される複数の透光部と、非透光部材で形成される非透光部とで構成されるアウターレンズを備える車両用灯具であって、前記複数の透光部はフランジ部を有するとともに連結部を介して相互に連結された状態で前記透光部材により一体形成されており、前記非透光部材は、前記フランジ部及び前記連結部において前記透光部材に積層され、前記透光部材が存在しない領域において前記透光部材と同一面に形成されていることを特徴とする車両用灯具。
続きを表示(約 790 文字)【請求項2】
前記非透光部材は前記連結部において積層されない窓部が形成されている請求項1に記載の車両用灯具。
【請求項3】
前記アウターレンズは樹脂成形により形成されており、前記フランジ部を有する前記透光部と前記連結部は透光樹脂により一次成形品として形成され、前記非透光部は非透光樹脂により二次成形品として二色成形されている請求項1に記載の車両用灯具。
【請求項4】
前記連結部は前記複数の透光部をそれぞれの一部において相互に連結するとともに、前記アウターレンズのレンズ厚み方向に屈曲されている請求項1に記載の車両用灯具。
【請求項5】
前記アウターレンズと、このアウターレンズが取り付けられるランプボディを含むランプハウジングを備え、このランプハウジング内に複数のランプユニットが配設された複合型の車両用灯具として構成され、前記アウターレンズの複数の透光部は、前記複数のランプユニットから出射される光が透過される部位である請求項1に記載の車両用灯具。
【請求項6】
前記ランプハウジングは車両の車体に取り付けられ、前記複数のランプユニットはそれぞれ異なる機能を有する独立したランプとして構成され、前記複数の透光部はそれぞれ独立したランプのレンズ部として構成されている請求項5に記載の車両用灯具。
【請求項7】
前記ランプユニットは、レンズ部を構成する透光部が複数の部位を有し、前記複数の部位が互いに連結部で連結される請求項6に記載の車両用灯具。
【請求項8】
前記連結部は前記車両の車体により覆い隠される請求項6に記載の車両用灯具。
【請求項9】
前記複数のランプユニットは、ヘッドランプユニットと補助ランプユニットを含む請求項5に記載の車両用灯具。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明はアウターレンズを備える車両用灯具、特に複数のランプを一体的に構成した複合型ランプ(コンビネーション型ランプ)に適用して好適な車両用灯具に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
自動車を含む車両として、機能の異なる複数のランプを一体化した複合型ランプを装備した車両がある。例えば、ヘッドランプ、クリアランスランプ、ターンシグナルランプを複合した複合型フロントランプ、あるいはテールランプ、バックアップランプ、ストップランプを複合した複合型リアランプがある。このような複合型ランプでは、1つのランプハウジング内に複数のランプのランプユニットを内装し、このランプハウジングの前面側に透光カバーとも称されるアウターレンズを取り付けた構成がとられている。
【0003】
例えば、特許文献1には、テールランプ、ストップランプ、ターンシグナルランプを一体化した複合型ランプが提案されている。そして、そのアウターレンズとして、各ランプに対応した透光性の第1カバー材及び第3カバー材と、これら第1と第3のカバー材の境界領域や周縁領域に設けられた非透光性の第2カバー材とが二色成形された構成のアウターレンズが提案されている。第1カバー材はテールランプとストップランプに対応するアウターレンズとして、また第3カバー材はターンシグナルランプに対応するアウターレンズとして構成された例が示されており、これら第1カバー材と第3カバー材が一次成形品として構成され、第2カバー材が二次成形品として構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2023-20396号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の技術においては、一次成形品としての第1カバー材と第3カバー材が分離された独立の成形品として構成とされている。このように、独立した第1と第3のカバー材を同時に成形する場合に、第1カバー材と第3カバー材の体積が相違していると、各カバー材を好適に成形する際の制御、例えば樹脂の注入速度の制御等が難しくなる。すなわち、金型内のキャビティに樹脂を注入する際に、体積の大きい第1カバー材と体積の小さい第3カバー材に対して均等に樹脂を注入することが難しく、金型内での樹脂の乱流が生じて成形品質に影響を与えることがある。特許文献1では、ダイレクトゲートとサイドゲートを採用することによりこの課題を解決していると推測されるが、そのために金型構造が複雑になり、コスト高の要因の一つになる。
【0006】
また、特許文献1では、第1カバー材はテールランプとストップランプに対応するアウターレンズとして構成されているが、これらのランプが外観的に独立したランプに見えるようにするために、第1カバー材と第3カバー材の周囲領域及び境界領域に第2カバー材が積層状態に形成されている。そのため、この周囲領域や境界領域においては、透光性と非透光性の樹脂が2層に形成されることになり、その分、樹脂量が増大されてコスト高の要因になるとともに、アウターレンズを軽量化する障害となる。
【0007】
本発明の目的は、ランプにおけるアウターレンズの低コスト化及び軽量化を図った車両用灯具を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、透光部材で形成される複数の透光部と、非透光部材で形成される非透光部とで構成されるアウターレンズを備える車両用灯具であり、複数の透光部はフランジ部を有するとともに連結部を介して相互に連結された状態で透光部材により一体形成され、非透光部材は、フランジ部及び連結部において透光部材に積層され、透光部材が存在しない領域において透光部材と同一面に形成されている。
【0009】
本発明において、非透光部材は連結部の一部に積層されない窓部が形成されることが好ましい。また、本発明において、アウターレンズは樹脂成形により形成され、透光部と連結部は一体の一次成形品として、非透光部は二次成形品として二色成形されることが好ましい。
【0010】
本発明の好ましい形態は、アウターレンズと、このアウターレンズが取り付けられるランプボディを含むランプハウジングを備え、このランプハウジング内に複数の異なるランプユニットが配設された複合型の車両用灯具として構成され、アウターレンズの複数の透光部は複数のランプユニットから出射される光が透過される部位として構成される。
(【0011】以降は省略されています)

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