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公開番号
2025131963
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-10
出願番号
2024029240
出願日
2024-02-29
発明の名称
車載機器の通気構造
出願人
個人
代理人
主分類
F21S
45/30 20180101AFI20250903BHJP(照明)
要約
【課題】通気部材、通気機構をハウジングの筐体外方向に突設することなく、通気性と合わせて十分な防水性、防塵性を備え、製造原価がより安価な通気構造を提供する。
【解決手段】ハウジング1の筐体内壁面5に設けられた内通気口20と筐体外壁面6に設けられたに外通気口21がハウジングの壁内部7に設けられた壁内通気路18で連通された通気構造とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
本発明の通気構造は、内通気口が前記筐体内壁面からハウジングの壁内部に向かって筐体外壁面に貫通せずに設けられ、前記内通気口の位置から前記筐体内壁面沿いに離間した適宜の位置の前記筐体外壁面側からからハウジングの壁内部に向かって外通気口が前記筐体内壁面に貫通せずに設けられ、前記内通気口と前記外通気口とを連通するように前記ハウジングの壁内部に壁内通気路が設けられ、筐体内と筐体外側とを連通することを特徴とする車載機器の通気構造。
続きを表示(約 390 文字)
【請求項2】
壁内通気路内には、ラビリンス構造が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の車載機器の通気構造。
【請求項3】
壁内通気路内には、外壁防壁と内壁防壁が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の車載機器の通気構造。
【請求項4】
壁内通気路内には、フィルターが装着されていることを特徴とする請求項1に記載の車載機器の通気構造。
【請求項5】
外壁部材が可撓体であることを特徴とする請求項1に記載の車載機器の通気構造。
【請求項6】
外壁防壁と篏合溝部との間には、外通気口へと連通する排水路が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の車載機器の通気構造。
【請求項7】
通気機構の外通気口の内側壁に水膜凝集突部を有することを特徴とする請求項1に記載の車載機器の通気構造。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、車載機器の通気構造、通気部材に関するものである。
続きを表示(約 2,700 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、ヘッドランプ、リアランプ、リッドランプ等の車両用灯具、電子制御装置、バッテリーパック、レーダー、及びカメラ等の車載機器、並びに家庭用、医療用、オフィス用等の各種の電子機器の筐体は、温度変化により筺体内部と外部とに発生する差圧を解消するための筐体内と外気との通気性が求められている。車両用灯具では、さらに灯体内の結露によりレンズ等の曇りが問題となっており、より早く曇りを解消するための通気性をも要求されている。また、これらの機器は、通気性を確保するため通気口が設けられているが、その通気口から筺体内部への異物の浸入を阻止する防塵性、水の浸入を阻止する防水性も重ねて要求されている。そのため、これら通気性、防塵性、防水性を有する通気部材、あるいは通気構造が機器に施設されている。
【0003】
ここでは、車載機器の中でも前記の筐体内外の差圧解消、およびレンズ等の結露による曇りの解消時間の短縮をもとめられている車両用の灯具について説明する。車両用灯具全体をランプボディとし、前記ランプボディを車体に取り付けた際にランプボディからの光を透過するレンズ部をレンズカバー2とし、前記ランプボディを車体に取り付けた際の車体に隠れる部分をランプボディ背面とし、ランプボディ背面全体を覆う樹脂成型品部をハウジング1とし、前記レンズカバー2と前記ハウジング1は合体され筐体内4を形成し、筐体内4には少なくとも1つの光源3が設けられている。前記ハウジング1の筐体内壁面5とハウジング1の筐体外壁面6との間をハウジングの壁内部7とする。車両用灯具以外の車載機器は、筐体全体をハウジング1とし、前記ハウジング1の筐体内壁面5とハウジングの筐体外壁面6との間をハウジングの壁内部7とする。このような筐体構造には、筐体内と筐体外を連通させて、空気を循環させる通気口が前記ハウジング1に備えられている。車両用灯具以外の車載機器については、筐体全体をハウジング1とする。
【0004】
例として、図10(b)及び図13(a)のように前記ランプボディの背面の筐体内4から内側通気口を設け、内側通気口から筒状の突起部10を設け、その筒内を通気路と筐体内4とを連通するようにし、前記突起部の先端は、後付けのキャップ部材11によって覆い、前記突起部の外面に設けた溝と前記キャップ部材の内面との間隙を更に折り返しの通気路とし、前記キャップ部材の開口部を外気との外側通気口とし、前記外側通気口から前記通気路を通り内側通気口に連通し、折り返しの迷路構造とし筐体内4への埃、水の侵入を防止する構造としている。また、図13(c)のように前記突起部にL字状又はC字状に屈曲した合成樹脂製又はゴム製のチューブによって通気路を形成したもの等も例として挙げることができる。
【0005】
前記通気路内には、防塵性をより高めるため、あるいは筐体内への虫入りを防止するためフィルターが挿設されている例もある。また、防水性をより高めるため通気路内にPTFE製の通気膜が貼設されている例もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2001-143524号公報
特開2015ー207529号公報
特開2006-324260号公報
特開2010-52613号公報
特開2022-22939号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記従来技術では、以下の解決すべき技術的課題があった。
【0008】
まず、車両用灯具のランプボディ背面は、車体パネル等、ランプボディ以外の車体部品が近接しているので狭い。その上、背面スペースには光源に接続される給電コードが配設されたり、ランプボディ背面からは光源挿着用のソケットが突出したり、配光機構が設けられたりするので通気構造を設けるスペースが限られる。また従来の技術では、通気構造がハウジングの壁部から筒状、あるいは、立壁状に筐体外側13に通気路が突出して設けられ、さらにその先端に筒形状の有底円筒形状の通気部材やゴムチューブが装着されているため、車体側の部品との干渉を避けるために通気構造を施設する箇所がさらに限られる。また、ハウジングに向けた噴水が、前記有底円筒形状の開口部と筒状の通気路の外壁面との間から浸水するため、突出した通気構造全体を防水壁12でさらに囲むことを要するため、さらに筐体外側13方向に突出した構造となっている。突出した構造により、曇りの解消時間の短縮に効果的な箇所に通気構造を施すことができず、筐体内4に乾燥材を入れる場合もあり、原価を高くしている。
【0009】
また、図11(b)のようにボディ8とハウジング1が近接したエリア9は、通気路を車体側に突出して通気構造を施設するスペースがないエリアがある。さらにこのエリアは、ランプボディのハウジング1とレンズ2の間隔が狭いためランプ内側にも通気機構を設けることができないため、ハウジング1に設けられた通気口14に通気性、防水、防塵性を備えたPTFE製の通気膜15が接着面16に貼り付けられている。しかしながら前記通気膜15は高価で完成品の原価を高くさせている。また、通気膜の場合は、剛性が著しく弱く、筐体の取り付け、メンテナンスの際等に破損させてしまう懸念があるため、破損防止のため保護カバーを付設、または、筐体内側方向に通気路を設け、その内側の端に通気膜を装着するとした内側に突設した複雑な構造としている。また、超高分子ポリエチレン等の通気膜を貼り付ける案も提案されているが、気孔径が大きく防水性、防塵性に懸念があり、PEFE通気膜と同様に剛性が著しく弱い。
【0010】
また、前記PTFE製の通気膜は、原料としてPFASが使用されており、その人体、生態系への毒性が懸念されており、世界各国で使用の規制が強化されており、今後の生産・供給の持続性に懸念がある。PFASフリーの通気膜も開発されているが、高価である。また、PTFE通気膜の原料であるフッ素化合物は、半導体製造向け等に需要が拡大している。その主原料であるフッ化カルシウムを含む蛍石は、天然鉱物であるが、その産出国、調達先が一定の国に偏っており、地政学リスクを含む調達の安定化について懸念がある。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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