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公開番号2025078733
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-20
出願番号2025033338,2021034133
出願日2025-03-04,2021-03-04
発明の名称ガラス-金属複合体
出願人ノリタケ株式会社
代理人個人
主分類B32B 15/04 20060101AFI20250513BHJP(積層体)
要約【課題】少なくとも1000℃の耐熱性および耐窒化性の両立が好適に実現され得るガラス-金属複合体を提供すること。
【解決手段】ここで開示されるガラス-金属複合体1は、ガラス部材2と、セラミック部材3と、それらに挟持された金属部材4とを備えている。金属部材4は、その一の短辺側に、金属製の2本のリード5を備えている。ここで、ガラス部材2においては、アモルファスマトリックス中に結晶化部分が混在しており、かつ、該ガラス部材を構成するガラス粉の圧粉体から成る焼成体を、次の条件:温度;1000℃(大気雰囲気中)、時間;100時間において、放置したときの、該放置前後の熱膨張係数の変化率が10%以下である。
【選択図】図1


特許請求の範囲【請求項1】
金属部材と、
該金属部材の少なくとも一部を被覆するガラス部材と、
を備えるガラス-金属複合体であって、
前記ガラス部材において、アモルファスマトリックス中に結晶化部分が混在しており、かつ、該ガラス部材を構成するガラス粉の圧粉体から成る焼成体を、以下の条件:
温度:1000℃(大気雰囲気中);
時間:100時間;
において放置したときの、該放置前後の熱膨張係数の変化率が10%以下である、ガラス-金属複合体。
続きを表示(約 830 文字)【請求項2】
前記金属部材は、一対の幅広面を備えたシート状または板状の形状を有しており、
前記ガラス部材は、該シート状または板状の金属部材の少なくとも一方の幅広面の少なくとも一部分を被覆している、請求項1に記載のガラス-金属複合体。
【請求項3】
前記金属部材の他方の幅広面の少なくとも一部分は、セラミックを主体として構成される部材によって被覆されている、請求項2に記載のガラス-金属複合体。
【請求項4】
前記ガラス部材は、酸化物換算のモル比で以下の組成:
MgO:4~30モル%
CaO:4~25モル%
BaO:0~45モル%
ZnO:0~10モル%
Al



:0.1~5モル%
SiO

:35~55モル%
La



:0~5モル%
を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載のガラス-金属複合体。
【請求項5】
前記ガラス部材のアルキメデス法に基づく相対密度は、95%以上である、請求項1から4のいずれか一項に記載のガラス-金属複合体。
【請求項6】
前記ガラス部材は、アルカリ金属元素、鉛、ヒ素、カドミウムを含まない、請求項1から5のいずれか一項に記載のガラス-金属複合体。
【請求項7】
前記ガラス部材における30℃から500℃までの熱膨張係数は、8.0×10
-6

-1
~13.0×10
-6

-1
である、請求項1から6のいずれか一項に記載のガラス-金属複合体。
【請求項8】
前記金属部材は、Fe、CrおよびAlを構成元素として含む、請求項1から7のいずれか一項に記載のガラス-金属複合体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ガラス-金属複合体に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
窒素やアンモニアに曝されるヒーター部材、NOxに曝される自動車排ガス浄化用部材、アンモニアを燃料とする固体酸化物形燃料電池部材等、高温かつ窒素元素が含有された雰囲気下で使用される各種部材には、耐熱性および耐窒化性等の機能を有する材料が好ましく用いられる。かかる機能を有する材料の一例として、アルミナ(Al



)やジルコニア(ZrO

)等のセラミック材料が挙げられる。例えば、下記特許文献1には、アルミナからなる板状のセラミック体と、該セラミック体の内部に埋設された発熱体(金属部材)とを備えたセラミックヒーター素子が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第3935166号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、本発明者らの検討によると、アルミナ等からなるセラミック体は、ステンレス系などの汎用的な金属部材の耐熱温度(典型的には、900~1000℃)以下の温度で緻密化されにくい(即ち、相対密度が低減されたものしか得ることができない)ことが分かった。これにより、セラミック体のガスバリア性が低下するため、金属部材が腐食され易くなるという知見を得た。これに対して、例えばガラス材料によると、典型的には800~900℃程度で焼成することによって、相対密度の高いガラス部材を得ることができるとされる。しかしながら、種々の用途に使用するという観点から、従来のガラス部材と比較してより高い耐熱温度(例えば、1000℃以上)を具備することが要求されており、まだまだ改善の余地が残されていた。
【0005】
本発明は、かかる事情に鑑みてなさなれたものであり、その主な目的は、金属部材がガラス部材によって被覆された複合体であって、少なくとも1000℃(好ましくは、1100℃以上)の耐熱性と、耐窒化性とが、好適に両立され得る複合体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる目的を実現するべく、本発明は、金属部材と、該金属部材の少なくとも一部を被覆するガラス部材とを備えるガラス-金属複合体を提供する。上記ガラス部材において、アモルファスマトリックス中に結晶化部分が混在している。そして、上記ガラス部材を構成するガラス粉の圧粉体から成る焼成体を、以下の条件:
温度:1000℃(大気雰囲気中);
時間:100時間;
において放置したときの、該放置前後の熱膨張係数の変化率が10%以下である(以下、かかる条件を満たす態様を、単に「少なくとも1000℃の耐熱性を有する」ともいう)。
【0007】
上述したように、ガラス材料は比較的緻密化され易いとされるため、該ガラス材料を焼成して得られるガラス部材によると、優れた相対密度を実現することができる。これによって、耐窒化性を好適に実現することができる。また、ガラス部材が、アモルファスマトリックス中に結晶化部分が混在する構成を有し、かつ、少なくとも1000℃の耐熱性を有するため、優れた耐熱性を実現することができる。
【0008】
ここで開示されるガラス-金属複合体の好ましい一態様では、上記金属部材は、一対の幅広面を備えたシート状または板状の形状をしており、上記ガラス部材は、該シート状または板状の金属部材の少なくとも一方の幅広面の少なくとも一部分を被覆している。かかる構成のガラス-金属複合体によると、耐熱性および耐窒化性の両立がより好適に実現され得る。また、上記金属部材の他方の幅広面の少なくとも一部分が、セラミックを主体として構成される部材によって被覆されている態様のガラス-金属複合体は、種々の工業製品に使用することができるため、好ましい。
【0009】
ここで開示されるガラス-金属複合体の好ましい一態様では、上記ガラス部材は、酸化物換算のモル比で以下の組成、MgO:4~30モル%、CaO:4~25モル%、BaO:0~45モル%、ZnO:0~10モル%、Al



:0.1~5モル%、SiO

:35~55モル%、La



:0~5モル%を含む。
かかる組成のガラス部材によると、耐熱性および耐窒化性の両立をより好適に実現することができる。
【0010】
ここで開示されるガラス-金属複合体の好ましい一態様では、上記ガラス部材のアルキメデス法に基づく相対密度は、95%以上である。
ガラス部材が上述したような高い相対密度を有することにより、耐窒化性により優れたガラス-金属複合体を得ることができる。なお、かかる相対密度の算出方法の詳細については後述する。
(【0011】以降は省略されています)

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