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公開番号
2025068466
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-28
出願番号
2023178408
出願日
2023-10-16
発明の名称
工作機械の表示装置及び工作機械の表示装置における表示方法
出願人
オークマ株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
G05B
19/4063 20060101AFI20250421BHJP(制御;調整)
要約
【課題】加工時の安定性が向上しており、且つ、運転効率の向上をも図ることができる軸方向切込み量及び径方向切込み量の組み合わせを、オペレータが容易に決定可能な工作機械の表示装置及び工作機械の表示装置における表示方法を提供する。
【解決手段】機械情報と工具情報と素材情報とモデル情報とを用いて、所定の径方向切込み量とした際の安定限界線図を、径方向切込み量の値を異ならせて複数種類作成し、作成した安定限界線図にもとづきびびり振動が生じない軸方向切込み量と径方向切込み量との組み合わせを求めるとともに、求めた軸方向切込み量と径方向切込み量との組み合わせにおける消費電力量を算出する。さらに、安定して加工することのできる軸方向切込み量と径方向切込み量との関係を示したグラフを作成するとともに、軸方向切込み量と径方向切込み量との組み合わせ毎の消費電力量をそのグラフに重ねて表示する。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
主軸に装着された工具を回転させてワークを加工する工作機械において、前記ワークを加工する際の加工条件を表示する表示装置であって、
前記工具に係る工具情報と、前記ワークに係るワーク情報とを記憶する記憶部と、
前記工具情報と前記ワーク情報とを用いて、所定の径方向切込み量とした際の前記主軸の回転速度とびびり振動を生じる前記工具の軸方向切込み量との相関を表す安定限界線図を、前記径方向切込み量の値を異ならせて複数種類作成し、作成した前記安定限界線図にもとづき前記びびり振動が生じない前記軸方向切込み量と前記径方向切込み量との組み合わせを求めるとともに、求めた前記組み合わせにおける運転効率に係る情報を算出する計算部と、
前記組み合わせに係る情報と前記運転効率に係る情報とを重ね合わせた表示態様を作成する表示制御部と、
作成された前記表示態様を表示する表示部とを備えていることを特徴とする工作機械の表示装置。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
前記運転効率に係る情報は前記加工に関連する情報であり、前記加工における消費電力量に係る情報と、前記加工の加工時間に係る情報と、前記工具の寿命に係る情報との少なくとも何れか1つを含むことを特徴とする請求項1に記載の工作機械の表示装置。
【請求項3】
前記安定限界線図にもとづき求める前記軸方向切込み量を、前記ワークの加工寸法又は前記工具の寸法にもとづいて複数の値に制限し、当該制限した前記軸方向切込み量と前記径方向切込み量との組み合わせを求めるとともに、
前記運転効率に係る情報を運転効率の大小に応じて複数段階に段階分けし、前記表示態様の作成に際して、各前記組み合わせに係る情報に対応する前記運転効率に係る情報が、前記段階分けに応じた態様で表示されるようにすることを特徴とする請求項1又は2に記載の表示装置。
【請求項4】
主軸に装着された工具を回転させてワークを加工する工作機械において、前記ワークを加工する際の加工条件を表示する表示装置における表示方法であって、
前記工具に係る工具情報と前記ワークに係るワーク情報とを用いて、所定の径方向切込み量とした際の前記主軸の回転速度とびびり振動を生じる前記工具の軸方向切込み量との相関を表す安定限界線図を、前記径方向切込み量の値を異ならせて複数種類作成し、作成した前記安定限界線図にもとづき前記びびり振動が生じない前記軸方向切込み量と前記径方向切込み量との組み合わせを求めるとともに、求めた前記組み合わせにおける運転効率に係る情報を算出する第1工程と、
組み合わせに係る情報と前記運転効率に係る情報とを重ね合わせた表示態様を作成する第2工程と、
作成された前記表示態様を表示する第3工程とを実行することを特徴とする工作機械の表示装置における表示方法。
【請求項5】
前記運転効率に係る情報は前記加工に関連する情報であり、前記加工における消費電力量に係る情報と、前記加工の加工時間に係る情報と、前記工具の寿命に係る情報との少なくとも何れか1つを含むことを特徴とする請求項4に記載の工作機械の表示装置における表示方法。
【請求項6】
前記第1工程において、前記安定限界線図にもとづき求める前記軸方向切込み量を、前記ワークの加工寸法又は前記工具の寸法にもとづいて複数の値に制限し、当該制限した前記軸方向切込み量と前記径方向切込み量との組み合わせを求めるとともに、
前記第2工程において、前記運転効率に係る情報を運転効率の大小に応じて複数段階に段階分けし、各前記組み合わせに係る情報に対応する前記運転効率に係る情報が、前記段階分けに応じた態様で表示されるように前記表示態様を作成することを特徴とする請求項4又は5に記載の工作機械の表示装置における表示方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、たとえばマシニングセンタ等の工作機械に備えられた表示装置、及び当該表示装置における表示方法に関するものである。
続きを表示(約 3,300 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、地球環境問題の解決に向けて、製造業者に対しても環境への配慮が求められている。そのため、工作機械でのワークに対する加工について、低コスト化且つ高能率化のみならず、省エネルギー化等の運転効率の向上をも求められる。ここで、たとえば切削加工に係る加工条件の決定を考えると、工作機械や工具の振動が問題となる。したがって、振動の低減といった加工時の安定性の向上と、工作機械の運転に係るエネルギーの消費量の低減や工具の長寿命化といった上記運転効率の向上とを両立可能な加工条件を選択することが重要となる。
【0003】
そこで、たとえば特許文献1に記載の発明では、主軸回転速度と再生びびりが生じる工具の限界切込み深さとの相関を表す安定限界線図と、工作機械の運転に係るエネルギーの消費量や推定工具寿命等の運転効率に係る情報とを重ね合わせて表示することで、オペレータが上記両立に適切な加工条件、すなわち適切な主軸回転速度である最適回転速度や軸方向切込み量等を容易に把握することができるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6802054号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の発明では、加工条件の1つである径方向切込み量についてオペレータが任意に決定しなければならない。したがって、加工時の安定性が向上しており、且つ、運転効率の向上をも図ることができる軸方向切込み量及び径方向切込み量の組み合わせを決定するためには、膨大な試行を繰り返し、表示された情報を比較しなければならないという問題があった。
【0006】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みなされたものであって、加工時の安定性が向上しており、且つ、運転効率の向上をも図ることができる軸方向切込み量及び径方向切込み量の組み合わせを、オペレータが容易に決定可能な工作機械の表示装置及び工作機械の表示装置における表示方法を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明のうち請求項1に記載の発明は、主軸に装着された工具を回転させてワークを加工する工作機械において、前記ワークを加工する際の加工条件を表示する表示装置であって、前記工具に係る工具情報と、前記ワークに係るワーク情報とを記憶する記憶部と、前記工具情報と前記ワーク情報とを用いて、所定の径方向切込み量とした際の前記主軸の回転速度とびびり振動を生じる前記工具の軸方向切込み量との相関を表す安定限界線図を、前記径方向切込み量の値を異ならせて複数種類作成し、作成した前記安定限界線図にもとづき前記びびり振動が生じない前記軸方向切込み量と前記径方向切込み量との組み合わせを求めるとともに、求めた前記組み合わせにおける運転効率に係る情報を算出する計算部と、前記組み合わせに係る情報と前記運転効率に係る情報とを重ね合わせた表示態様を作成する表示制御部と、作成された前記表示態様を表示する表示部とを備えていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記運転効率に係る情報は前記加工に関連する情報であり、前記加工における消費電力量に係る情報と、前記加工の加工時間に係る情報と、前記工具の寿命に係る情報との少なくとも何れか1つを含むことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記安定限界線図にもとづき求める前記軸方向切込み量を、前記ワークの加工寸法又は前記工具の寸法にもとづいて複数の値に制限し、当該制限した前記軸方向切込み量と前記径方向切込み量との組み合わせを求めるとともに、前記運転効率に係る情報を運転効率の大小に応じて複数段階に段階分けし、前記表示態様の作成に際して、各前記組み合わせに係る情報に対応する前記運転効率に係る情報が、前記段階分けに応じた態様で表示されるようにすることを特徴とする。
【0008】
また、上記目的を達成するために、本発明のうち請求項4に記載の発明は、主軸に装着された工具を回転させてワークを加工する工作機械において、前記ワークを加工する際の加工条件を表示する表示装置における表示方法であって、前記工具に係る工具情報と前記ワークに係るワーク情報とを用いて、所定の径方向切込み量とした際の前記主軸の回転速度とびびり振動を生じる前記工具の軸方向切込み量との相関を表す安定限界線図を、前記径方向切込み量の値を異ならせて複数種類作成し、作成した前記安定限界線図にもとづき前記びびり振動が生じない前記軸方向切込み量と前記径方向切込み量との組み合わせを求めるとともに、求めた前記組み合わせにおける運転効率に係る情報を算出する第1工程と、組み合わせに係る情報と前記運転効率に係る情報とを重ね合わせた表示態様を作成する第2工程と、作成された前記表示態様を表示する第3工程とを実行することを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、前記運転効率に係る情報は前記加工に関連する情報であり、前記加工における消費電力量に係る情報と、前記加工の加工時間に係る情報と、前記工具の寿命に係る情報との少なくとも何れか1つを含むことを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項4又は5に記載の発明において、前記第1工程において、前記安定限界線図にもとづき求める前記軸方向切込み量を、前記ワークの加工寸法又は前記工具の寸法にもとづいて複数の値に制限し、当該制限した前記軸方向切込み量と前記径方向切込み量との組み合わせを求めるとともに、前記第2工程において、前記運転効率に係る情報を運転効率の大小に応じて複数段階に段階分けし、各前記組み合わせに係る情報に対応する前記運転効率に係る情報が、前記段階分けに応じた態様で表示されるように前記表示態様を作成することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、工具に係る工具情報とワークに係るワーク情報とを用いて、所定の径方向切込み量とした際の主軸の回転速度とびびり振動を生じる工具の軸方向切込み量との相関を表す安定限界線図を、径方向切込み量の値を異ならせて複数種類作成し、作成した安定限界線図にもとづきびびり振動が生じない軸方向切込み量と径方向切込み量との組み合わせを求めるとともに、求めた組み合わせにおける運転効率に係る情報を算出し、さらに組み合わせに係る情報と運転効率に係る情報とを重ね合わせた表示態様を作成し、作成した表示態様を表示するようになっている。したがって、加工時の安定性が向上しており、且つ、運転効率の向上をも図ることができる軸方向切込み量及び径方向切込み量の組み合わせを、オペレータが容易に決定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
加工前のワークを示した説明図である。
加工後のワークを示した説明図である。
マシニングセンタの表示装置を示した概略図である。
表示装置における表示に係る動作制御を示したフローチャート図である。
一般的な刃具とホルダとを組み合わせた際の工具形状を示した説明図である。
図6Aは、固有振動数、各固有振動数におけるコンプライアンス、及び減衰率が振動モードとして設定されているテーブルを示した説明図であり、図6Bは、インパルス加振結果により得られる固有振動数とコンプライアンスとの関係を示したグラフである。
径方向切込み量を1/6DCとした際の安定限界線図である。
表示装置における表示部での表示態様の一例を示した説明図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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