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公開番号2025067201
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-24
出願番号2023176976
出願日2023-10-12
発明の名称窒化ホウ素凝集粒子、シート部材および窒化ホウ素凝集粒子の製造方法
出願人古河電子株式会社
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類C01B 21/064 20060101AFI20250417BHJP(無機化学)
要約【課題】強度に優れ、シート部材にフィラーとして高充填可能な窒化ホウ素凝集粒子を提供する。
【解決手段】本発明の窒化ホウ素凝集粒子は、六方晶窒化ホウ素の一次粒子が凝集した窒化ホウ素凝集粒子であって、前記一次粒子の002面の結晶子径が200Å以上300Å以下であり、万能試験機を使用し、10000Nまでの荷重を加える荷重変位測定において、鱗片状の非凝集窒化ホウ素粒子の荷重変異測定の結果で位置補正することにより得られた凝集破壊の荷重値が標準サンプルの同試験での荷重値に対し2倍以上である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
六方晶窒化ホウ素の一次粒子が凝集した窒化ホウ素凝集粒子であって、
前記一次粒子の002面の結晶子径が200Å以上300Å以下であり、
万能試験機を使用し、10000Nまでの荷重を加える荷重変位測定において、鱗片状の非凝集窒化ホウ素粒子の荷重変異測定の結果で位置補正することにより得られた凝集破壊の荷重値が標準サンプルの同試験での荷重値に対し2倍以上である、窒化ホウ素凝集粒子。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
メジアン径が50μm以上100μm以下であり、
BET比表面積が、9m

/g以上30m

/g以下である請求項1に記載の窒化ホウ素凝集粒子。
【請求項3】
請求項1または2に記載の窒化ホウ素凝集粒子と、樹脂と、を含むシート部材。
【請求項4】
メジアン径が、窒化ホウ素凝集粒子の1/50~1/5である無機フィラーを含む請求項3に記載のシート部材。
【請求項5】
窒化ホウ素凝集粒子と、樹脂と、無機フィラーを、窒化ホウ素凝集粒子を20質量%以上60質量%以下、樹脂を20質量%以上60質量%以下、無機フィラーを20質量%以上60質量%以下の割合で含む請求項4に記載のシート部材。
【請求項6】
無機フィラーは、窒化ホウ素、アルミナ、シリカ、窒化アルミニウム、窒化ケイ素および酸化マグネシウムから選択される請求項4に記載のシート部材。
【請求項7】
樹脂は、熱硬化性樹脂である請求項3に記載のシート部材。
【請求項8】
樹脂は、シリコーン樹脂である請求項7に記載のシート部材。
【請求項9】
請求項1または2に記載の窒化ホウ素凝集粒子の製造方法であって、
窒化ホウ素粒子と、水と、分散剤と、有機バインダーとを混合し、スラリーを調製するスラリー調製工程と、
調整したスラリーを用いて造粒する造粒工程と、
造粒した粒子を脱脂する脱脂工程と、
脱脂した造粒粒子を非酸化性ガス雰囲気下で焼成する焼成工程と、
焼成した粒子を解砕し、分級する分級工程と、を含み、
スラリー中の分散剤と有機バインダーに由来する炭素含有物質の割合が、5質量%以上10質量%以下であり、
前記焼成工程は、
1600℃~1660℃の温度まで300℃/時~600℃/時で昇温して5分~20分焼成する第1焼成工程と、
第1焼成温度から1800℃~2200℃の温度まで70℃/時~120℃/時で昇温して3時間~6時間焼成する第2焼成工程と、を含む窒化ホウ素凝集粒子の製造方法。
【請求項10】
前記スラリー調製工程で使用する窒化ホウ素粒子の酸素含有量が10質量%以下である、請求項9に記載の窒化ホウ素凝集粒子の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、窒化ホウ素凝集粒子、シート部材および窒化ホウ素凝集粒子の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
近年、半導体デバイス等における通信の高周波化に伴い、絶縁部材への低誘電特性のニーズが高まっている。六方晶窒化ホウ素(以下、h-BNともいう)は、熱伝導性、電気特性、化学的安定性等に優れるため、放熱部材のフィラーとしての使用が検討されている。しかしながら、h-BNの結晶構造は、層状六方晶構造であり面内の熱伝導率は高いが、層間の熱伝導率は低い。一般的なh-BN粒子はこの結晶構造に起因する鱗片状の粒子形状であるため面内方向の熱伝導率は高いものの、厚み方向の熱伝導率が極端に低く、鱗片状のh-BN粒子をフィラーとして使用すると、放熱部材であるシート部材の樹脂成形工程で配向が発生し、厚み方向の熱伝導率が低下するという問題を有していた。
【0003】
上記問題を解決するものとして、鱗片状のh-BN粒子を球状に凝集させた窒化ホウ素凝集粒子として、結晶子径(002面)が450Å以上、体積基準の平均粒子径が2~20μm、比表面積が10m

/g以上のものが提案されている(例えば、特許文献1および2参照)。
また、結晶子径(002面)が320Å以上、体積基準の平均粒子径が25μm以上、比表面積が8m

/g以下のものも提案されている(例えば、特許文献3~7参照)。
【0004】
さらに、鱗片状のh-BN粒子の非球状凝集体を含む窒化ホウ素粉末として、結晶子径が300Å以上500Å以下、50%体積累積粒径が20μm以上50μm以下、比表面積が10m

/g未満(例えば、特許文献7参照)、結晶子径が260Å以上1000Å以下、比表面積が5m

/g未満(例えば、特許文献8参照)、結晶子径が250Å以上375Å以下、50%体積累積粒径が30μm以上200μm以下、比表面積が0.1m

/g以上5m

/g未満(例えば、特許文献7参照)のものが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第5679083号公報
特許第5915509号公報
特許第6447202号公報
特許第6493226号公報
特許第6773153号公報
特許第6794613号公報
特許第7207384号公報
特許第6678999号公報
特許第6822836号公報
特許第7096921号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1~7では、結晶子径が320Å以上の窒化ホウ素凝集粒子が熱伝導性の観点から好ましいとされているが、結晶子径が大きくなると一次粒子径も大きくなり、シート部材として使用する樹脂との混練性が悪くなる。また、一次粒子の接点も少なくなるため、強度が低下し、シート部材を調製する際の樹脂組成物の流動性が低下したり、フィラーの高充填が困難となる。
また、特許文献8~10の窒化ホウ素凝集粒子は、非球状であるため、シート部材を調製する際の樹脂組成物の流動性が低下するおそれがある。
【0007】
本発明は、強度に優れ、シート部材にフィラーとして高充填可能な窒化ホウ素凝集粒子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る窒化ホウ素凝集粒子は、六方晶窒化ホウ素の一次粒子が凝集した窒化ホウ素凝集粒子であって、前記一次粒子の002面の結晶子径が200Å以上300Å以下であり万能試験機を使用し、10000Nまでの荷重を加える荷重変位測定において、鱗片状の非凝集窒化ホウ素粒子の荷重変異測定の結果で位置補正することにより得られた凝集破壊の荷重値が標準サンプルの同試験での荷重値に対し2倍以上である。
【0009】
また、本発明に係るシート部材は、上記の窒化ホウ素凝集粒子と、樹脂と、を含む。
【0010】
また、本発明に係る窒化ホウ素凝集粒子の製造方法は、上記の窒化ホウ素凝集粒子の製造方法であって、窒化ホウ素粒子と、水と、分散剤と、有機バインダーとを混合し、スラリーを調製するスラリー調製工程と、調整したスラリーを用いて造粒する造粒工程と、造粒した粒子を脱脂する脱脂工程と、脱脂した造粒粒子を非酸化性ガス雰囲気下で焼成する焼成工程と、焼成した粒子を解砕し、分級する分級工程と、を含み、スラリー中の分散剤と有機バインダーに由来する炭素含有物質の割合が、5質量%以上10質量%以下であり、前記焼成工程は、1600℃~1660℃の温度まで300℃/時~600℃/時で昇温して5分~20分焼成する第1焼成工程と、第1焼成温度から1800℃~2200℃の温度まで70℃/時~120℃/時で昇温して3時間~6時間焼成する第2焼成工程とを含む。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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