TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025065950
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-22
出願番号2023175495
出願日2023-10-10
発明の名称樹脂ペレット製造装置の起動方法、樹脂ペレットの製造方法、及び樹脂ペレット製造装置
出願人株式会社神戸製鋼所
代理人個人,個人
主分類B29B 9/06 20060101AFI20250415BHJP(プラスチックの加工;可塑状態の物質の加工一般)
要約【課題】ペレット冷却水の廃棄量を減らす。
【解決手段】ペレット製造装置1の起動方法は、樹脂ペレットの製造を開始する前に、水水タンク50に貯留されているペレット冷却輸送水PCWをポンプ60によって水室30に給水して前記水室30を満たした後、前記ペレット冷却輸送水の水面が、復路200の上端部163よりも低い位置に設定された目標水位TLとなるように、前記ペレット冷却輸送水の給水を停止する給水工程を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
水タンクからポンプによって吐出されたペレット冷却水が水室に至る往路と前記ペレット冷却水が前記水室の上方を経由して前記水室から前記水タンクに至る復路とを有する循環流路と、複数のダイ孔を有し前記水室に面して配置されたダイプレートと、前記水室内に配置され前記複数のダイ孔から吐出された溶融樹脂を切断して樹脂ペレットを造粒するカッタと、を備え、造粒された樹脂ペレットを、前記循環流路を流れる前記ペレット冷却水により冷却しつつ前記水室から搬送する樹脂ペレット製造装置の起動方法であって、
前記樹脂ペレットの製造を開始する前に、前記水タンクに貯留されている前記ペレット冷却水を前記ポンプによって前記水室に給水して前記水室を満たした後、前記ペレット冷却水の水面が、前記復路の上端よりも低い位置に設定された目標水位となるように、前記ペレット冷却水の給水を停止する給水工程を備える、
樹脂ペレット製造装置の起動方法。
続きを表示(約 1,800 文字)【請求項2】
前記給水工程では、前記水タンクから前記ポンプによって吐出された前記ペレット冷却水の一部を前記水タンクに戻しながら、前記水室に給水する、
請求項1に記載の樹脂ペレット製造装置の起動方法。
【請求項3】
前記給水工程では、前記往路の内径よりも小さい内径を有し、少なくとも前記往路の一部と並列に配設された補助流路を通じて前記ペレット冷却水を前記水室に給水する、
請求項1又は2に記載の樹脂ペレット製造装置の起動方法。
【請求項4】
少なくとも前記給水工程の後に行われ、前記ダイプレートに前記カッタを接触させた状態で当該カッタを回転させる回転工程をさらに備え、
前記回転工程では、前記補助流路を通じて前記ペレット冷却水を前記水室に給水しながら前記カッタを回転させる、
請求項3に記載の樹脂ペレット製造装置の起動方法。
【請求項5】
前記回転工程では、前記ペレット冷却水を前記水室に給水しながら、前記水室と前記水室の外部とを連通する排出流路を通じて前記ペレット冷却水を排出する、
請求項4に記載の樹脂ペレット製造装置の起動方法。
【請求項6】
前記回転工程では、前記水室における前記ペレット冷却水の水面の位置が前記目標水位に保たれるように、前記排出流路を通じて排出する前記ペレット冷却水の量を調整する、
請求項5に記載の樹脂ペレット製造装置の起動方法。
【請求項7】
前記給水工程では、前記往路のうち前記ポンプの下流側に配置され、前記水室及び前記水タンクの双方を前記ペレット冷却水の送り先とする第1状態と、前記水室及び前記水タンクのうちの一方を前記ペレット冷却水の送り先とする第2状態と、前記水室及び前記水タンクのうちの他方を前記ペレット冷却水の送り先とする第3状態と、の間で切り替え可能な流路切替機構を、前記第1状態に設定することで、前記ペレット冷却水を前記水室に給水する、
請求項2に記載の樹脂ペレット製造装置の起動方法。
【請求項8】
前記復路は、前記水室の上部に接続しており上方に向かって延びる上部接続流路と、前記上部接続流路に接続している下端部を含み、前記下端部から前記復路の前記上端に至るまで先上がりに傾斜する傾斜流路と、を有し、
前記給水工程では、前記下端部よりも低い位置に前記目標水位を設定する、
請求項7に記載の樹脂ペレット製造装置の起動方法。
【請求項9】
水タンクからポンプによって吐出されたペレット冷却水が水室に至る往路と前記ペレット冷却水が前記水室の上方を経由して前記水室から前記水タンクに至る復路とを有する循環流路を備える樹脂ペレット製造装置における樹脂ペレットの製造方法であって、
前記樹脂ペレットの製造を開始する前に、前記水タンクに貯留されている前記ペレット冷却水を前記水室に供給する給水工程と、
前記水室内に面している複数のダイ孔を有するダイプレートに前記水室内に配置されているカッタを接触させた状態で当該カッタを回転させる回転工程と、
前記ダイプレートを加熱して前記複数のダイ孔の内部に存在する樹脂を溶融させる加熱工程と、
樹脂材料を上流から前記ダイプレートに供給する材料供給工程と、
前記ダイプレートの複数のダイ孔から吐出される溶融樹脂を前記水室内において前記カッタで切断し前記樹脂ペレットを造粒するとともに、前記ペレット冷却水によって前記樹脂ペレットを冷却しつつ前記水室から搬送することにより前記樹脂ペレットを製造する製造工程と、
前記複数のダイ孔の内部に溶融樹脂が存在する状態で前記ダイプレートの加熱を停止し、前記樹脂ペレット製造装置の運転を停止する運転停止工程と、を備え、
前記給水工程では、前記ペレット冷却水によって前記水室を満たした後、前記ペレット冷却水の水面が、前記復路の上端よりも低い位置に設定された目標水位となるように、前記ペレット冷却水の給水を停止する、
樹脂ペレットの製造方法。
【請求項10】
前記回転工程では、前記ペレット冷却水の水面を前記目標水位に保ち、前記カッタの回転数を前記製造工程時における前記カッタの回転数よりも小さく設定する、
請求項9に記載の樹脂ペレットの製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂ペレット製造装置の起動方法、樹脂ペレットの製造方法、及び樹脂ペレット製造装置に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来、樹脂ペレットを製造するペレット製造装置が知られている。例えば、特許文献1には、PCW(PELLET COOLING/TRANSPORT WATER)タンク(水タンク)と、往路と、循環箱(水室)と、復路と、を備える造粒装置(ペレット製造装置)が開示されている。この技術では、PCWタンクから往路を通じて循環箱に流れたペレット冷却輸送水(ペレット冷却水)が、当該循環箱から復路を通じてPCWタンクに流れる循環流路が形成されている。復路は、循環箱の上方を経由して循環箱とPCWとを接続している。造粒装置は、水室に面して配置されたダイス孔(ダイ孔)を有するダイス(ダイプレート)と、循環箱内に配置されており、ダイス孔から吐出された溶融樹脂を切断して樹脂ペレットを製造するカッタ刃(カッタ)と、をさらに備えている。
【0003】
この造粒装置は、樹脂ペレットの製造を開始する前に、ダイスの内部に熱媒体を流してダイスを加熱する。この状態で、ペレット冷却輸送水を前記循環流路において循環させた後に当該循環を停止し、ペレット冷却輸送水を循環箱から排出して循環箱に所定量のペレット冷却輸送水を貯留する。そして、循環箱に貯留されているペレット冷却輸送水とダイスとを熱交換させて、ペレット冷却輸送水を温めている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2011-240494号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の技術では、ペレット冷却輸送水の水位を低下させるためにペレット冷却輸送水を循環箱から循環流路の外部に排出するため、経済的ではない。詳細には、上記の造粒装置では、ペレット冷却輸送水を循環させた後に循環を停止することにより循環箱をペレット冷却輸送水で満たしているが、循環を停止した時点では、ペレット冷却輸送水は往路の上端部にまで溜まっており、ペレット冷却輸送水の水位が高い。この水位の高さに起因して、循環箱の内部に過剰な水圧が作用し、これにより、ダイス孔の内部に存在する樹脂を押し戻して、ペレット冷却輸送水がダイス孔の内部に侵入する可能性がある。このため、上記の造粒装置では、ペレット冷却輸送水を循環箱から循環流路の外部に排出することによりペレット冷却輸送水の水位を低下させている。しかしながら、一般に、循環流路の外部に排出されたペレット冷却輸送水は廃棄されるため、水位を低下させるためにペレット冷却輸送水を循環流路の外部に排出することは、廃棄量の増加を招き、経済的ではない。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、ペレット冷却水の廃棄量を減らすことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一の局面に係る樹脂ペレット製造装置の起動方法は、水タンクからポンプによって吐出されたペレット冷却水が水室に至る往路と前記ペレット冷却水が前記水室の上方を経由して前記水室から前記水タンクに至る復路とを有する循環流路と、複数のダイ孔を有し前記水室に面して配置されたダイプレートと、前記水室内に配置され前記複数のダイ孔から吐出された溶融樹脂を切断して樹脂ペレットを造粒するカッタと、を備え、造粒された樹脂ペレットを、前記循環流路を流れる前記ペレット冷却水により冷却しつつ前記水室から搬送する樹脂ペレット製造装置の起動方法であって、前記樹脂ペレットの製造を開始する前に、前記水タンクに貯留されている前記ペレット冷却水を前記ポンプによって前記水室に給水して前記水室を満たした後、前記ペレット冷却水の水面が、前記復路の上端よりも低い位置に設定された目標水位となるように、前記ペレット冷却水の給水を停止する給水工程を備える。
【0008】
本構成によれば、給水工程において、目標水位に対応してペレット冷却水の給水が停止する。このため、循環流路においてペレット冷却水を循環させた後にペレット冷却水を排出することによりペレット冷却水の水面を目標水位に設定する場合と比較して、ペレット冷却水の廃棄量を減らすことができる。
【0009】
上記の構成において、前記給水工程では、前記水タンクから前記ポンプによって吐出された前記ペレット冷却水の一部を前記水タンクに戻しながら、前記水室に給水してもよい。
【0010】
本構成によれば、給水工程において、一部のペレット冷却水が水タンクに戻りつつ、残りのペレット冷却水が水室に給水される。これにより、一部のペレット冷却水を水タンクに戻さない場合と比較して、水室に流入するペレット冷却水の流量を減らすことができる。この結果、ペレット冷却水が水室に溜まるペースが比較的緩やかになるため、ペレット冷却水の水面が目標水位に対応した際に給水を停止することが容易になる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

株式会社神戸製鋼所
成膜方法
10日前
株式会社神戸製鋼所
被覆金型
22日前
株式会社神戸製鋼所
端子の製造方法
2日前
株式会社神戸製鋼所
吸収エネルギー算出方法
10日前
株式会社神戸製鋼所
ガス処理装置及びガス処理方法
11日前
株式会社神戸製鋼所
車両衝突試験用のドーリー装置
22日前
株式会社神戸製鋼所
バッテリーケースのアンダーカバー
9日前
株式会社神戸製鋼所
三次元造形物の造形方法及びプログラム
2日前
株式会社神戸製鋼所
車両運行システム、端末装置、及び手動運転車両
23日前
株式会社神戸製鋼所
不純物除去方法、及びアルミニウム系合金材の製造方法
22日前
株式会社神戸製鋼所
二酸化炭素排出量演算システム、該方法および該プログラム
18日前
株式会社神戸製鋼所
二酸化炭素排出量演算システム、該方法および該プログラム
18日前
JFEスチール株式会社
サブマージアーク溶接継手及びその製造方法
17日前
株式会社神戸製鋼所
放射性ヨウ素含有廃棄物の固化方法及び放射性ヨウ素含有固化体の製造方法
18日前
株式会社神戸製鋼所
樹脂ペレット製造装置の起動方法、樹脂ペレットの製造方法、及び樹脂ペレット製造装置
4日前
株式会社神鋼環境ソリューション
副産物を原料とした造粒物、肥料及び造粒物の製造方法
16日前
株式会社神戸製鋼所
アルミニウム二次合金、磁気ディスク用アルミニウム基板、及びアルミニウム二次合金の製造方法
22日前
株式会社神戸製鋼所
溶接ロボットの制御方法、溶接制御装置、溶接システム、溶接方法、および溶接ロボットの制御プログラム
16日前
株式会社神戸製鋼所
放熱材料、放熱部品、静電チャック及び放熱材料の製造方法
9日前
株式会社神戸製鋼所
加工又は検査装置用のガイドレール、ガイドレールシステム、加工又は検査システム、ガイドレールの設置方法
2日前
JFEスチール株式会社
高張力鋼のサブマージアーク溶接用焼成型フラックス及びサブマージアーク溶接方法
17日前
東レ株式会社
吹出しノズル
4か月前
東レ株式会社
溶融紡糸設備
10か月前
シーメット株式会社
光造形装置
4か月前
CKD株式会社
型用台車
4か月前
東レ株式会社
プリプレグテープ
7か月前
個人
射出ミキシングノズル
6か月前
東レ株式会社
フィルムの製造方法
1か月前
グンゼ株式会社
ピン
4か月前
株式会社日本製鋼所
押出機
6か月前
日機装株式会社
加圧システム
3日前
個人
樹脂可塑化方法及び装置
3か月前
株式会社FTS
ロッド
3か月前
トヨタ自動車株式会社
射出装置
1か月前
株式会社リコー
シート剥離装置
8か月前
東レ株式会社
一体化成形品の製造方法
8か月前
続きを見る