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公開番号2025060973
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-10
出願番号2024232730,2021195748
出願日2024-12-27,2021-12-01
発明の名称酸化物ナノ粒子を混合した積層造形用金属粉末および積層造形体
出願人山陽特殊製鋼株式会社
代理人個人,個人
主分類B22F 1/00 20220101AFI20250403BHJP(鋳造;粉末冶金)
要約【課題】 高温強度に優れた金属積層造形用の粉末と、この積層造形用粉末を用いて作製された高温強度に優れた積層造形物を提供すること。
【解決手段】 粉末表面に有機物による表面処理が施されていないY2O3の酸化物ナノ粒子が付着したNi基合金粉末は、酸化物ナノ粒子が0.1~1.50質量%添加された合金粉末材料であり、その合金粉末材料表面に付着する酸化物ナノ粒子凝集部の面積率が0.1%~10%である、積層造形用合金粉末材料。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
粉末表面に有機物による表面処理が施されていないY
2

3
の酸化物ナノ粒子が付着したNi基合金粉末は、酸化物ナノ粒子が0.1~1.50質量%添加された合金粉末材料であり、その合金粉末材料表面に付着する酸化物ナノ粒子凝集部の面積率が0.1%~10%である、積層造形用合金粉末材料。
続きを表示(約 440 文字)【請求項2】
前記酸化物ナノ粒子は、その一次粒子径が1~100nmの範囲内にあることを特徴とする請求項1に記載の積層造形用合金粉末材料。
【請求項3】
物理気相合成法で製造された酸化物ナノ粒子であることを特徴とする請求項1又は2に記載の積層造形用合金粉末材料。
【請求項4】
請求項1、2、3のいずれか1項に記載の積層造形用合金粉末材料を用いて積層造形された金属積層造形体。
【請求項5】
Ni基合金粉末に物理気相合成法で製造した有機物による表面処理が施されていないY
2

3
の酸化物ナノ粒子を0.1~1.50質量%添加し、混合することでNi基合金粉末上に酸化物ナノ粒子を付着させ、未付着の酸化物ナノ粒子を分級により除去することで、合金粉末材料表面に付着する酸化物ナノ粒子凝集部の面積率が0.1%~10%である積層造形用合金粉末材料を作製する積層造形用合金粉末材料の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、大きさがナノメートル級の酸化物からなる粒子(以下、酸化物ナノ粒子という。)を混合した積層造形用金属粉末およびこの粉末を用いて積層造形した積層造形体に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
粉末材料にレーザーや電子ビームを照射して三次元形状造形物を製造する方法(以下、粉末焼結積層法と呼ぶ) が知られている。金属粉末からなる粉末層に光ビームを照射して焼結層を形成すると共に、焼結層を積層することで三次元形状造形物を得る金属光造形に用いられる金属光造形用金属粉末の製造方法が提案されている。金属積層造形法の代表的な方式にはパウダーベッド方式(粉末床溶融結合方式)やメタルデポジション方式(指向性エネルギー堆積方式)などがある。
【0003】
パウダーベッド方式では、レーザービームまたは電子ビームの照射によって、敷き詰められた粉末のうち照射された部位が溶融し凝固する。この溶融と凝固により、粉末粒子同士が結合する。照射は、金属粉末の一部に選択的になされ、照射がなされなかった部分は、溶融せず、照射がなされた部分のみにおいて、結合層が形成される。
【0004】
形成された結合層の上に、さらに新しい金属粉末が敷き詰められ、それらの金属粉末にレーザービームまたは電子ビームの照射が行われる。すると、照射により、金属粒子が溶融、凝固し、新たな結合層が形成される。また、新たな結合層は、既存の結合層とも結合される。
【0005】
照射による溶融・凝固が順次繰り返されていくことにより、結合層の集合体が徐々に成長する。この成長により、三次元形状を有する造形体が得られる。こうした積層造形法を用いると、複雑な形状の造形物が、容易に得られる。
【0006】
また、メタルデポジション方式(指向性エネルギー堆積方式)による積層造形法としては、例えば、金属粉末からなる粉末層に光ビームを照射して焼結層を形成し、三次元形状造形物を得る金属光造形用金属粉末として、「鉄系粉末」と、「ニッケル、ニッケル系合金、銅、銅系合金、及び黒鉛から成る群から選ばれる1種類以上の粉末」が混合された粉末の製造方法が提案されている。(特許文献1参照。)。
【0007】
このような金属積層造形においては、粉末を高い充填性で敷き詰めるために、粉末の流動性が重要とされる。こうした粉末の流動性を高める手段として、粉末の円形度を高める方法が最もよく知られている。
【0008】
また、Fe基合金の金属粒子に、流動性改善のために、有機物による表面処理が施されていない酸化物ナノ粒子を混合し、金属粉末同士の付着力を下げる方法が提案されている(特許文献2参照。)。
もっとも、有機物による表面処理が施されていない酸化物ナノ粒子を使用しているため、表面処理を施したナノ粒子に比べてナノ粒子が凝集してしやすい。そのため、さらにジェットミルを利用した分級工程を使って、ナノ粒子が凝集した部位(ナノ粒子凝集部という。)を含まない粉末材料を得るといった手順を要する。
【0009】
ところで高温強度に関しては、積層造形ではないが、金属原料と酸化物ナノ粒子を混合し、メカニカルアロイングした粉末材料を、HIPで固化成型することにより、金属組織中に微細な酸化物が分散させ優れた高温強度を示す材料を成型する手法が知られている(非特許文献1参照)。そして酸化物が分散したメカニカルアロイングの粉末として、Ni基合金ではMA6000、MA754、Fe基合金ではMA956などの粉末が実際に市販されている。もっとも、メカニカルアロイングの粉末は球形度が低く、流動性、充填性には必ずしも好適とはいえなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
特開2008-81840号公報
特開2021-75784号公報
海江田 義也「セラミック粒子分散強化型(ODS)耐熱合金の開発動向」、ターボ機械13巻 (1985)4号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)

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