TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025024835
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-21
出願番号2023129161
出願日2023-08-08
発明の名称潤滑剤塗布装置
出願人株式会社日本高熱工業社
代理人個人
主分類B22D 17/20 20060101AFI20250214BHJP(鋳造;粉末冶金)
要約【課題】 ダイカストマシンのプランジャースリーブ内に液体と粉体を混合させた潤滑剤を塗布することができる潤滑剤塗布装置を提供する。
【解決手段】 液体送路1から圧送された液体と、気体送路2から圧送された気体を混合して噴霧するミスト噴出部4と、粉体送路3から圧送された粉体を噴出する粉体噴出部5とを備え、ミスト噴出部4から噴出されたミスト中の液体と粉体噴出部5から噴出された粉体とを空中で混合させた後にプランジャースリーブ21内に塗布するようにしたことを特徴としている。
【選択図】 図5
特許請求の範囲【請求項1】
ダイカストマシンのプランジャースリーブ内に液体と粉体を混合させた潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布装置であって、
液体供給源から供給される前記液体を圧送する液体送路と、気体供給源から供給される気体を圧送する気体送路と、粉体供給源から供給される前記粉体を圧送する粉体送路と、前記液体送路から圧送された前記液体と前記気体送路から圧送された前記気体を混合して噴霧するミスト噴出部と、前記粉体送路から圧送された前記粉体を噴出する粉体噴出部とを備え、
前記ミスト噴出部から噴出された前記ミスト中の前記液体と前記粉体噴出部から噴出された前記粉体とを空中で混合させた後に前記プランジャースリーブ内に塗布するようにしたことを特徴とする潤滑剤塗布装置。
続きを表示(約 100 文字)【請求項2】
前記粉体噴出部は、前記ミスト噴出部から噴出された前記ミストに向かって噴出するように該ミスト噴出部に対し角度を設けて設置されていることを特徴とする請求項1記載の潤滑剤塗布装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ダイカストマシンの射出スリーブ内に液体と粉体を混合させた潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布装置に関するものである。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
溶融したアルミニウム合金などの金属(溶湯)を高速・高圧で金型内に射出して成型するダイカストマシンによる鋳造は、生産性や寸法精度に優れていることから、種々の工業製品の生産に広く用いられている。そして、このようなダイカストマシンによる鋳造においては、金型のキャビティに連通するプランジャースリーブ内に溶湯を供給し、該プランジャースリーブ内の溶湯をプランジャーチップによってキャビティへと押し出す工程が前提となる。その際、プランジャーチップとプランジャースリーブの間に発生する摩擦を軽減し、プランジャーチップを良好に摺動させるため、また、溶けた金属の保温効果を図る目的から、予めプランジャースリーブ内に潤滑剤を塗布しておくといったことが行われている。具体的には、特許文献1及び2に示されているように、溶湯供給口の上方からプランジャースリーブ内に潤滑剤をスプレーするといった手法が採用されている(特許文献1及び特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平10-166129号公報(図10)
特開2004-291058号公報
【0004】
そして、プランジャースリーブ内にスプレーされる潤滑剤としては、現在、液体のみからなるタイプものと、液体に粉体を混同したタイプのものが一般的なものとして使用されている。もっとも、前者は比較的安価であるものの、溶融金属の保温性が低いという点で後者と比較して性能が劣っているという欠点がある。一方、後者は、前者と比較して性能面では優れているものの、比重差のある粉体を液体に分散させていることから、粉体が液体内に沈降してしまうといった欠点を完全には回避することができず、ひいては、プランジャースリーブにスプレーによって塗布される潤滑剤の不均一化を招いてしまうおそれがある。また、仮に粉体と液体をしっかりと攪拌し均一化された潤滑剤を使用したとしても、マシントラブルによる停止時、あるいは休日の操業停止時に、搬送路で粉体が再び沈降してしまうことによる詰まりや、吐出部での水分蒸発による閉塞を発生させてしまうおそれがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本発明は、上記課題を解決すべく、プランジャースリーブに液体と粉体が常に均一に混合された状態の潤滑剤を塗布することができると共に、潤滑剤の送路や噴出部に詰まり等の問題を生じさせない潤滑剤塗布装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するために本発明は、ダイカストマシンのプランジャースリーブ内に液体と粉体を混合させた潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布装置であって、液体供給源から供給される前記液体を圧送する液体送路と、気体供給源から供給される気体を圧送する気体送路と、粉体供給源から供給される前記粉体を圧送する粉体送路と、前記液体送路から圧送された前記液体と前記気体送路から圧送された前記気体を混合して噴霧するミスト噴出部と、前記粉体送路から圧送された前記粉体を噴出する粉体噴出部とを備え、前記ミスト噴出部から噴出された前記ミスト中の前記液体と前記粉体噴出部から噴出された前記粉体とを空中で混合させた後に前記プランジャースリーブ内に塗布するようにしたことを特徴としている。
【0007】
また、本発明における前記粉体噴出部は、前記ミスト噴出部から噴出された前記ミストに向かって噴出するように該ミスト噴出部に対し角度を設けて設置されていることが好ましい。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、ミスト噴出部から噴出されたミスト中の液体と粉体噴出部から噴出された粉体を空中で混合させてからプランジャースリーブに塗布するようにしたことから、液体に粉体が均一に混同した状態の潤滑剤をプランジャースリーブの内部に塗布することができる。また、液体に粉体を混合させた潤滑剤を使用した際に起こり得る送路や噴出部での詰まり等の発生を解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
ダイカストマシンの側面図。
潤滑剤塗布装置の設置概要図。
スプレーノズルの側面断面図。
スプレーノズルの平面図。
スプレーノズルによって給湯口に潤滑剤を噴霧する状態を示す模式図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。本発明は、ダイカストマシンのプランジャースリーブの内部に液体と粉体を混合させた潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布装置に係るものであり、この潤滑剤塗布装置は、液体供給源から供給される液体を圧送する液体送路1と、気体供給源から供給される気体を圧送する気体送路2と、粉体供給源から供給される粉体を圧送する粉体送路3と、液体送路1から圧送された液体と気体送路2から圧送された気体を混合して噴霧するミスト噴出部4と、粉体送路3から圧送された粉体を噴出する粉体噴出部5とによって概略構成されている。ちなみに、この実施形態における潤滑剤塗布装置のミスト噴出部4と粉体噴出部5は、スプレーノズル6という1の部材に纏めて構成されている。なお、本発明に係る潤滑剤塗布装置は、ダイカストマシンに設けられていることを前提としているため、まず、この実施形態におけるダイカストマシンMの構成について簡単に説明しておく。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許