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公開番号
2025013006
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-24
出願番号
2023116256
出願日
2023-07-14
発明の名称
溶湯保持炉
出願人
株式会社トウネツ
代理人
弁理士法人永井国際特許事務所
主分類
B22D
18/04 20060101AFI20250117BHJP(鋳造;粉末冶金)
要約
【課題】金属溶湯を効率良く昇温し、保温できるとともに、溶湯加熱体への酸化物の付着及び金属溶湯内への水素ガスの気泡の放出を抑制する。
【解決手段】溶湯保持炉は、金属溶湯MMの保持室13と、側壁部13Dsから斜め下方に向かって延出して金属溶湯MMを加熱する細長状の溶湯加熱体2と、を有し、溶湯加熱体2の下方に位置する保持室13の底面は、溶湯加熱体2と同方向に傾斜する傾斜床面13Db1を有し、溶湯加熱体2と傾斜床面13Db1との間の易加熱空間Yにある金属溶湯MMが溶湯加熱体2の表面と接触して熱が金属溶湯MMに伝えられ、保持室13内部の溶湯加熱体2の上端部2G以上の高さに、金属溶湯MMの下限液面レベルが設定され、保持室13内部の金属溶湯MMの液面の高さが下限液面レベルを下回る前に金属溶湯MMを補充し、保持室13内部の金属溶湯MMの液面の高さを溶湯加熱体2の上端部2G以上の高さに保つ。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
金属溶湯を保持する保持室と、
前記保持室の側壁部から斜め下方に向かって延出して設けられ、前記保持室の内部の前記金属溶湯を加熱する細長状の溶湯加熱体と、を有し、
前記溶湯加熱体の下方に位置する前記保持室の底面は、前記溶湯加熱体と所定の間隔を空けながら、前記溶湯加熱体と同方向に傾斜する傾斜床面を有し、
前記溶湯加熱体と前記傾斜床面との間に易加熱空間が形成されており、
前記易加熱空間にある前記金属溶湯が前記溶湯加熱体の表面と接触することによって前記溶湯加熱体の熱を前記金属溶湯に伝えられる構成とされ、
前記保持室の内部に設けられた前記溶湯加熱体の上端部以上の高さに、前記保持室の内部の前記金属溶湯の下限液面レベルが設定されており、
前記保持室の内部の前記金属溶湯の液面の高さが前記下限液面レベルを下回る前に前記保持室の内部に前記金属溶湯が補充し、前記保持室の内部の前記金属溶湯の液面の高さを前記溶湯加熱体の上端部以上の高さに保つ構成とした、
ことを特徴とする溶湯保持炉。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
前記溶湯加熱体の傾斜角度および前記傾斜床面の傾斜角度はともに20~45度の範囲内にある、請求項1記載の溶湯保持炉。
【請求項3】
前記保持室の上方開口部を閉塞する保持室蓋が設けられ、前記保持室蓋のうちの前記溶湯加熱体の上方に位置する部分の下面が前記溶湯加熱体と所定の間隔を空けながら前記溶湯加熱体と同方向に傾斜している請求項1記載の溶湯保持炉。
【請求項4】
金属溶湯を保持する保持室と、
前記保持室の上方開口部を閉塞する保持室蓋と、
前記保持室の側壁部から斜め下方に向かって延出して設けられ、前記保持室の内部の前記金属溶湯を加熱する細長状の溶湯加熱体と、を有し、
前記保持室蓋のうちの前記溶湯加熱体の上方に位置する部分の下面が前溶湯加熱体と所定の間隔を空けながら前記溶湯加熱体と同方向に傾斜しており、
前記保持室の内部に設けられた前記溶湯加熱体の上端部以上の高さに、前記保持室の内部の前記金属溶湯の下限液面レベルが設定されており、
前記保持室の内部の前記金属溶湯の液面の高さが前記下限液面レベルを下回る前に前記保持室の内部に前記金属溶湯が補充し、前記保持室の内部の前記金属溶湯の液面の高さを前記溶湯加熱体の上端部以上の高さに保つ構成とした、
ことを特徴とする溶湯保持炉。
【請求項5】
前記保持室蓋のうちの前記溶湯加熱体の上方に位置する部分の下面の傾斜角度と前記溶湯加熱体の傾斜角度はともに20~45度の範囲内にある、請求項4記載の溶湯保持炉。
【請求項6】
前記保持室の内部の前記金属溶湯の液面の高さが前記下限液面レベルまで下がったことおよび前記下限液面レベルに近づいたことの少なくとも一方を検出する液面レベルセンサを前記保持室の内部に設けている、請求項1または4記載の溶湯保持炉。
【請求項7】
前記金属溶湯が供給される受湯室を有し、
前記保持室は、前記受湯室と連通されており、前記受湯室から流れ込んだ前記金属溶湯を保持する室であり、
前記受湯室の内部の前記金属溶湯の液面高さと前記保持室の内部の前記金属溶湯の液面高さは同レベルとされ、
前記保持室の内部の前記金属溶湯の液面の高さが前記下限液面レベルまで下がったことおよび前記下限液面レベルに近づいたことの少なくとも一方を検出する液面レベルセンサを前記受湯室の内部に設けている、
請求項1または4記載の溶湯保持炉。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、アルミニウム、アルミニウム合金などの非鉄金属を溶解した金属溶湯を保持する溶湯保持炉に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
ダイカストマシン等の鋳造設備に供給される金属溶湯を保持する溶湯保持炉には様々な形状のものが存在する。
【0003】
例えば、下記特許文献1に開示された2室型低圧鋳造用溶湯保持炉は、溶湯保持室と加圧室とを連通させる溶湯流路口を開閉する昇降式遮断弁を備え、前記加圧室が互いに底部で連通する加圧部と出湯部とを有し、かつ、前記溶湯保持室内及び前記加圧室内にチューブヒータを配置し、前記溶湯保持室の溶湯が前記溶湯流路口の開状態下で前記加圧部の定液面レベルまで導入され、その後、前記溶湯流路口の閉状態下で前記加圧部の溶液面に加圧気体により圧力を作用させて前記出湯部の溶湯を金型のキャビティ内に充填する2室型低圧鋳造用溶湯保持炉において、前記加圧部及び前記出湯部の各内壁面が筒状のファインセラミックス製一体焼成物からなる内張部材で構成され、前記加圧部の内張部材の下端を前記キャビティ内への溶湯充填完了時における液面レベル以下の位置とする一方、前記出湯部の内張部材の上端を前記溶湯保持室の上限液面レベル以上の位置とするとともにその下端を前記加圧部内の加圧開放時における液面レベル以下の位置とし、前記加圧部の定液面レベルを前記溶湯保持室の下限液面レベルに設定したことを特徴とするものである。
【0004】
この2室型低圧鋳造用溶湯保持炉によれば、加圧部及び出湯部の各内壁面を筒状のファインセラミックス製一体焼成物からなる内張部材で構成し、前記加圧部及び出湯部の各内張部材の下端が各部における最低液面レベルより低い位置であるため、加圧部及び出湯部の各内壁面への溶湯の浸透による内壁面の亀裂や破損が長期間にわたって確実に防止できることになり、安定した長期間操業性の確保と良好な鋳物製品の製造が可能になる、とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第4519806号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前記先行文献1において溶湯保持室の側壁部に2つのチューブヒータが設けられている旨が開示されているが、チューブヒータの設置の仕方については具体的に何も開示されていない。
【0007】
さらに、例えば、溶湯保持炉の金属溶湯を保持する保持室に関していえば、実際に金属溶湯が保持される保持室容器を形成する不定形耐火物や保持室容器の外側に位置する断熱層等は、各々作製される際、大気中の水分が含まれてしまい、乾燥させても完全には水分が抜けきれていない。そして、保持室容器を形成する不定形耐火物の抜け切れなかった水分は、金属溶湯と反応して水素原子の形で金属溶湯中に取り込まれ、水素ガスの気泡として金属溶湯中に放出される。また、保持室容器の外側に位置する断熱層等の抜け切れなかった水分は、保持室容器を形成する不定形耐火物を通して金属溶湯と反応して水素原子の形で金属溶湯中に取り込まれ、水素ガスの気泡として金属溶湯中に放出される。これらの水素ガスの気泡は、鋳造した製品内にピンホールを発生させる恐れがある。現状では、不活性ガス(窒素やアルゴンなど)を用いた脱ガス装置により、水素ガスの気泡を排除しているが十分ではなく、更なる水素ガスの気泡の放出を抑制することが求められている。
【0008】
本発明の課題は、溶湯保持炉内に保持する金属溶湯を効率良く昇温し、保温することができるとともに、金属溶湯を加熱する溶湯加熱体への酸化物の付着及び金属溶湯内への水素ガスの気泡の放出を抑制した溶湯保持炉を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するための手段の態様は次のとおりである。
【0010】
(第1の態様)
金属溶湯を保持する保持室と、
前記保持室の側壁部から斜め下方に向かって延出して設けられ、前記保持室の内部の前記金属溶湯を加熱する細長状の溶湯加熱体と、を有し、
前記溶湯加熱体の下方に位置する前記保持室の底面は、前記溶湯加熱体と所定の間隔を空けながら、前記溶湯加熱体と同方向に傾斜する傾斜床面を有し、
前記溶湯加熱体と前記傾斜床面との間に易加熱空間が形成されており、
前記易加熱空間にある前記金属溶湯が前記溶湯加熱体の表面と接触することによって前記溶湯加熱体の熱が前記金属溶湯に伝えられる構成とされ、
前記保持室の内部に設けられた前記溶湯加熱体の上端部以上の高さに、前記保持室の内部の前記金属溶湯の下限液面レベルが設定されており、
前記保持室の内部の前記金属溶湯の液面の高さ(以下では「液面レベル」という)が前記下限液面レベルを下回る前に前記保持室の内部に前記金属溶湯が補充し、前記保持室の内部の前記金属溶湯の液面の高さを前記溶湯加熱体の上端部以上の高さに保つ構成とした、
ことを特徴とする溶湯保持炉。
(【0011】以降は省略されています)
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