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公開番号
2025025104
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-21
出願番号
2023129573
出願日
2023-08-08
発明の名称
鋼の製造方法
出願人
株式会社神戸製鋼所
代理人
弁理士法人ATEN
主分類
B22D
11/10 20060101AFI20250214BHJP(鋳造;粉末冶金)
要約
【課題】非定常時のタンディッシュ内溶鋼の清浄度を高め、かつ非定常時の溶鋼の清浄度が定常時に影響することを抑える、鋼の製造方法を提供する。
【解決手段】連々鋳において取鍋からタンディッシュへの溶鋼注入開始時に[1]式および[2]式を満たす。
a≦h/h
0
≦0.45・・・[1]
a=[VD
2
/2.05{(ρ
S
-ρ
P
)g/ρ
S
}
1/2
]
2/5
/h
0
・・・[2]
[1]式を満たすとき、タンディッシュ底部で取鍋からの溶鋼注入流の鉛直方向の流速vbが[3]式および[4]式を満たし、
vb≦9.91・・・[3]
vb=[2g{H
0
+H-(h-h
1
)}]
1/2
・・・[4]
かつ、取鍋からの溶鋼注入流に最も近いタンディッシュ側部または堰における、タンディッシュ底面に沿った溶鋼流の流速vwが[5]式および[6]式を満たす。
vw≦0.62・・・[5]
vw=3.5{(Hr
0
)
2
/r}(2gH
0
)
1/2
・・・[6]
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
鋼を連続鋳造する際、複数の取鍋の溶鋼を連続して鋳造する連々鋳において、
取鍋交換後、次の取鍋からタンディッシュへの溶鋼注入開始時に、以下の[1]式および[2]式を満たし、
a ≦ h/h
0
≦ 0.45 ・・・[1]
a = [VD
2
/2.05{(ρ
S
-ρ
P
)g/ρ
S
}
1/2
]
2/5
/h
0
・・・[2]
上記[1]式を満たすとき、
タンディッシュ底部において、取鍋からの溶鋼注入流の鉛直方向の流速vb(m/s)が以下の[3]式および[4]式を満たし、かつ、
vb ≦ 9.91 ・・・[3]
vb = [2g{H
0
+H-(h-h
1
)}]
1/2
・・・[4]
取鍋からの溶鋼注入流に最も近いタンディッシュ側部またはタンディッシュ内に配置された堰における、タンディッシュ底面に沿った溶鋼流の流速vw(m/s)が、以下の[5]式および[6]式を満たす
vw ≦ 0.62 ・・・[5]
vw = 3.5{(Hr
0
)
2
/r}(2gH
0
)
1/2
・・・[6]
ことを特徴とする、鋼の製造方法。
ここで、
h:タンディッシュ内の溶鋼高さ(m)
h
0
:定常時のタンディッシュ内の溶鋼高さ(m)
V:タンディッシュから鋳型への溶鋼注入速度 (m/s)
D:タンディッシュから鋳型への溶鋼注入出口の直径 (m)
ρ
S
:溶鋼密度(ton/m
3
)
ρ
P
:タンディッシュパウダーの密度(ton/m
3
)
g:重力加速度(m/s
2
)
H:取鍋内溶鋼の吐出出口から、タンディッシュ底部において前記吐出出口と鉛直方向に重なる第1底面部までの鉛直方向距離(m)
H
0
:取鍋内溶鋼の吐出出口から取鍋内溶鋼面までの溶鋼高さ(m)
h
1
:タンディッシュ底部の前記第1底面部と、タンディッシュ底部において注入孔の上端と同じ高さである第2底面部との鉛直方向距離(m)
r
0
:取鍋内溶鋼の吐出出口の半径(m)
r:タンディッシュ底部における、取鍋内溶鋼の吐出出口の中心と鉛直方向に重なる位置Pと、前記位置Pに最も近いタンディッシュ側部またはタンディッシュ内に配置された堰との水平方向距離(m)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、鋼を製造する方法に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
鋼の連続鋳造において、複数の取鍋の溶鋼を連続的に鋳造する、いわゆる「連々鋳」が行われている。この操業では、取鍋内の溶鋼をタンディッシュへ注入し、取鍋内が空になったら、次の取鍋に交換し、次の取鍋の溶鋼をタンディッシュへ注入することを繰り返す。
【0003】
従来、連々鋳において、取鍋交換前後に、タンディッシュ内の溶鋼の清浄度が低くなることが知られている。取鍋交換前後などの非定常時の溶鋼の清浄度の低下は、定常時の溶鋼の清浄度に影響を及ぼすことがある。
【0004】
特許文献1および特許文献2には、取鍋交換前後のタンディッシュ内溶鋼の清浄度を高める方法が記載されている。取鍋交換時、タンディッシュへ溶鋼が注入されないが、タンディッシュから鋳型への溶鋼注入が続く。そのため、タンディッシュ内の溶鋼量が減少する。特許文献1に記載された方法では、取鍋交換後の「取鍋からタンディッシュへの溶鋼注入速度」を、取鍋交換前後の「タンディッシュから鋳型への溶鋼注入速度」より多くする。また、特許文献2に記載された方法では、取鍋交換後の「タンディッシュへの溶鋼供給量」を多くする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許5760801号
特開平7-236947号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1および特許文献2に記載された方法以外の方法でも、タンディッシュ内溶鋼の清浄度を高めることができることが望ましい。例えば、取鍋からの溶鋼注入速度(取鍋からの溶鋼注入量)およびタンディッシュからの溶鋼供給量を制御する以外の方法により、タンディッシュ内溶鋼の清浄度を高めることができることが望ましい。さらに、非定常時の溶鋼の清浄度が定常時の溶鋼の清浄度に影響を及ぼすことを抑制できることが望ましい。
【0007】
本発明は、従来の方法と異なる方法により、非定常時のタンディッシュ内溶鋼の清浄度を高め、かつ、非定常時の溶鋼の清浄度が定常時の溶鋼の清浄度に影響を及ぼすことを抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願明細書に開示される鋼の製造方法は、鋼を連続鋳造する際、複数の取鍋の溶鋼を連続して鋳造する連々鋳において、
取鍋交換後、次の取鍋からタンディッシュへの溶鋼注入開始時に、以下の[1]式および[2]式を満たす。
a ≦ h/h
0
≦ 0.45 ・・・[1]
a = [VD
2
/2.05{(ρ
S
-ρ
P
)g/ρ
S
}
1/2
]
2/5
/h
0
・・・[2]
上記[1]式を満たすとき、
タンディッシュ底部において、取鍋からの溶鋼注入流の鉛直方向の流速vb(m/s)が以下の[3]式および[4]式を満たし、かつ、
vb ≦ 9.91 ・・・[3]
vb = [2g{H
0
+H-(h-h
1
)}]
1/2
・・・[4]
取鍋からの溶鋼注入流に最も近いタンディッシュ側部またはタンディッシュ内に配置された堰における、タンディッシュ底面に沿った溶鋼流の流速vw(m/s)が、以下の[5]式および[6]式を満たす。
vw ≦ 0.62 ・・・[5]
vw = 3.5{(Hr
0
)
2
/r}(2gH
0
)
1/2
・・・[6]
ここで、
h:タンディッシュ内の溶鋼高さ(m)
h
0
:定常時のタンディッシュ内の溶鋼高さ(m)
V:タンディッシュから鋳型への溶鋼注入速度(m/s)
D:タンディッシュから鋳型への溶鋼注入出口の直径(m)
ρ
S
:溶鋼密度(ton/m
3
)
ρ
P
:タンディッシュパウダーの密度(ton/m
3
)
g:重力加速度(m/s
2
)
H:取鍋内溶鋼の吐出出口から、タンディッシュ底部において前記吐出出口と鉛直方向に重なる第1底面部までの鉛直方向距離(m)
H
0
:取鍋内溶鋼の吐出出口から取鍋内溶鋼面までの溶鋼高さ(m)
h
1
:タンディッシュ底部の前記第1底面部と、タンディッシュ底部において注入孔の上端と同じ高さである第2底面部との鉛直方向距離(m)
r
0
:取鍋内溶鋼の吐出出口の半径(m)
r:タンディッシュ底部における、取鍋内溶鋼の吐出出口の中心と鉛直方向に重なる位置Pと、前記位置Pに最も近いタンディッシュ側部またはタンディッシュ内に配置された堰との水平方向距離(m)
である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によると、従来の方法と異なる方法により、非定常時のタンディッシュ内溶鋼の清浄度を高めることができ、かつ、非定常時の溶鋼の清浄度が定常時の溶鋼の清浄度に影響を及ぼすことを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
連続鋳造設備の一部の模式図である。
図1に示す連続鋳造設備の寸法を示す模式図である。
変形例の連続鋳造設備の一部の模式図である。
他の変形例の連続鋳造設備の一部の模式図である。
取鍋およびタンディッシュ底部の拡大模式図である。
実験1の結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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