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公開番号2025060849
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-10
出願番号2024229271,2021087820
出願日2024-12-25,2021-05-25
発明の名称偏光板および該偏光板を用いた画像表示装置
出願人日東電工株式会社
代理人個人
主分類G02B 5/30 20060101AFI20250403BHJP(光学)
要約【課題】薄型で貫通孔を有し、貫通孔が粘着剤で充填された場合に気泡が抑制され、高温高湿環境下における信頼性に優れ、かつ、画像表示装置に適用した場合に導通の不具合を抑制し得る偏光板を提供すること。
【解決手段】本発明の実施形態による偏光板は、偏光子と;偏光子の一方の側に配置され、樹脂フィルムと樹脂フィルムの偏光子と反対側に形成されたハードコート層とを含む第1の保護層と;偏光子のもう一方の側に配置された第2の保護層と;第2の保護層の偏光子と反対側に設けられた粘着剤層と;を有する。偏光板の総厚みは70μm以下であり、偏光板には貫通孔が形成されている。偏光子の厚みは12μm以下であり;第1の保護層の厚みは29μm以下であり、かつ、透湿度は200g/m2・24h~500g/m2・24hであり;第2の保護層の透湿度は100g/m2・24h未満であり;粘着剤層の厚みは12μm~17μmであり、かつ、表面抵抗値は1.0×108Ω/□~2.0×109Ω/□である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
偏光子と;該偏光子の一方の側に配置され、樹脂フィルムと該樹脂フィルムの該偏光子と反対側に形成されたハードコート層とを含む第1の保護層と;該偏光子のもう一方の側に配置された第2の保護層と;該第2の保護層の該偏光子と反対側に設けられた粘着剤層と;を有し、
総厚みが70μm以下であり、
貫通孔が形成されており、
該偏光子の厚みが12μm以下であり、
該第1の保護層の厚みが29μm以下であり、かつ、透湿度が200g/m

・24h~500g/m

・24hであり、
該第2の保護層の透湿度が100g/m

・24h未満であり、
該粘着剤層の厚みが12μm~17μmであり、かつ、表面抵抗値が1.0×10

Ω/□~2.0×10

Ω/□である、
偏光板。
続きを表示(約 750 文字)【請求項2】
前記ハードコート層の厚みが5μm以下である、請求項1に記載の偏光板。
【請求項3】
前記ハードコート層が、6官能以上のウレタンアクリレートとトリシクロデカンジメタノールジメタクリレートと光重合開始剤とを含む樹脂組成物の硬化層である、請求項2に記載の偏光板。
【請求項4】
前記樹脂組成物が、前記6官能以上のウレタンアクリレートと前記トリシクロデカンジメタノールジメタクリレートとを60/40(重量比)~40/60(重量比)の割合で含む、請求項3に記載の偏光板。
【請求項5】
前記第1の保護層の樹脂フィルムがトリアセチルセルロースフィルムであり、前記第2の保護層がシクロオレフィン系樹脂フィルムで構成されている、請求項1から4のいずれかに記載の偏光板。
【請求項6】
前記貫通孔の直径が5mm以下である、請求項1から5のいずれかに記載の偏光板。
【請求項7】
画像表示セルと;該画像表示セルの視認側に前記粘着剤層を介して貼り合わせられた請求項1から6のいずれかに記載の偏光板と;該偏光板の視認側に配置された別の粘着剤層と;を有し、
該偏光板の貫通孔が該別の粘着剤層を構成する粘着剤で充填されている、
画像表示装置。
【請求項8】
前記別の粘着剤層の厚みが120μm以下である、請求項7に記載の画像表示装置。
【請求項9】
前記別の粘着剤層の視認側にカバーガラスをさらに有する、請求項7または8に記載の画像表示装置。
【請求項10】
前記偏光板の貫通孔に対応する位置にカメラ部を有する、請求項7から9のいずれかに記載の画像表示装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、偏光板および該偏光板を用いた画像表示装置に関する。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
携帯電話、ノート型パーソナルコンピューター等の画像表示装置には、画像表示を実現し、および/または当該画像表示の性能を高めるために、偏光板が広く使用されている。近年、スマートフォン、タッチパネル式の情報処理装置の急速な普及により、カメラが搭載された画像表示装置が広く利用されるようになっている。これに対応して、カメラ部に対応する位置に貫通孔を有する偏光板もまた広く利用されるようになっている。貫通孔は、代表的にはカバーガラスを積層するための粘着剤により充填される。貫通孔が粘着剤で充填された偏光板を含む画像表示装置は、貫通孔部分に気泡が発生する場合がある。このような気泡は、貫通孔を充填する粘着剤の厚みが薄くなるほど顕著となる。このような気泡を抑制するために、偏光板(実質的には、貫通孔)の薄型化が試みられている。薄型化のひとつの試みとして、偏光板において粘着剤側の保護層を省略するという技術が提案されている。しかし、このような技術によれば、高温高湿環境下で脱色の不具合が生じる、という問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2017/047510号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その主たる目的は、薄型で貫通孔を有し、貫通孔が粘着剤で充填された場合に気泡が抑制され、高温高湿環境下における信頼性に優れ、かつ、画像表示装置に適用した場合に導通の不具合を抑制し得る偏光板を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の実施形態による偏光板は、偏光子と;該偏光子の一方の側に配置され、樹脂フィルムと該樹脂フィルムの該偏光子と反対側に形成されたハードコート層とを含む第1の保護層と;該偏光子のもう一方の側に配置された第2の保護層と;該第2の保護層の該偏光子と反対側に設けられた粘着剤層と;を有する。偏光板の総厚みは70μm以下であり、偏光板には貫通孔が形成されている。該偏光子の厚みは12μm以下であり;該第1の保護層の厚みは29μm以下であり、かつ、透湿度は200g/m

・24h~500g/m

・24hであり;該第2の保護層の透湿度は100g/m

・24h未満であり;該粘着剤層の厚みは12μm~17μmであり、かつ、表面抵抗値は1.0×10

Ω/□~2.0×10

Ω/□である。
1つの実施形態においては、上記ハードコート層の厚みは5μm以下である。
1つの実施形態においては、上記ハードコート層は、6官能以上のウレタンアクリレートとトリシクロデカンジメタノールジメタクリレートと光重合開始剤とを含む樹脂組成物の硬化層である。1つの実施形態においては、上記樹脂組成物は、上記6官能以上のウレタンアクリレートと上記トリシクロデカンジメタノールジメタクリレートとを60/40(重量比)~40/60(重量比)の割合で含む。
1つの実施形態においては、上記第1の保護層の樹脂フィルムはトリアセチルセルロースフィルムであり、上記第2の保護層はシクロオレフィン系樹脂フィルムで構成されている。
1つの実施形態においては、上記貫通孔の直径は5mm以下である。
本発明の別の局面によれば、画像表示装置が提供される。この画像表示装置は、画像表示セルと;該画像表示セルの視認側に前記粘着剤層を介して貼り合わせられた上記の偏光板と;該偏光板の視認側に配置された別の粘着剤層と;を有し、該偏光板の貫通孔は該別の粘着剤層を構成する粘着剤で充填されている。
1つの実施形態においては、上記別の粘着剤層の厚みは120μm以下である。
1つの実施形態においては、上記画像表示装置は、上記別の粘着剤層の視認側にカバーガラスをさらに有する。
1つの実施形態においては、上記画像表示装置は、上記偏光板の貫通孔に対応する位置にカメラ部を有する。
【発明の効果】
【0006】
本発明の実施形態によれば、薄型で貫通孔を有し、貫通孔が粘着剤で充填された場合に気泡が抑制され、高温高湿環境下における信頼性に優れ(例えば、偏光度の変化が小さく、端部の脱色が抑制され、粘着剤層の表面抵抗値の変化が小さく、画像表示セルからの剥がれが抑制され)、かつ、画像表示装置に適用した場合に導通の不具合を抑制し得る偏光板を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明の1つの実施形態による偏光板における貫通孔近傍部分の要部概略断面図である。
本発明の1つの実施形態による画像表示装置における偏光板の貫通孔近傍部分の要部概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して本発明の具体的な実施形態について説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。なお、見やすくするために図面は模式的に表されており、さらに、図面における長さ、幅、厚み等の比率、ならびに角度等は、実際とは異なっている。
【0009】
A.偏光板の全体構成
図1は、本発明の1つの実施形態による偏光板における貫通孔近傍部分の要部概略断面図である。図示例の偏光板100は、偏光子10と;偏光子10の一方の側に配置された第1の保護層20と;偏光子10のもう一方の側に配置された第2の保護層30と;第2の保護層30の偏光子10と反対側に設けられた粘着剤層40と;を有する。第1の保護層20は、樹脂フィルム21と、樹脂フィルム21の偏光子10と反対側に形成されたハードコート層22と、を含む。粘着剤層40は、偏光板100を画像表示セルに貼り合わせるために用いられる。実用的には、粘着剤層40の表面には、偏光板が使用に供されるまで、セパレーター(図示せず)が仮着されていることが好ましい。セパレーターを仮着することにより、粘着剤層を保護するとともに、偏光板のロール形成が可能となる。
【0010】
偏光板100には貫通孔50が形成されている。貫通孔を形成することにより、例えば画像表示装置がカメラを内蔵する場合に当該カメラ性能に対する悪影響を防止することができる。貫通孔は、代表的には、偏光板の端部またはその近傍に形成される。このような構成であれば、偏光板が画像表示装置に適用された場合に、画像表示に対する影響を最小限とすることができる。貫通孔は複数設けられてもよい。また、貫通孔の平面視形状は、目的に応じて任意の適切な形状が採用され得る。平面視形状の具体例としては、円形、楕円形、正方形、矩形、多角形(例えば、五角形、六角形、八角形)およびこれらの組み合わせ(例えば、矩形の長辺または短辺が円弧状となっているもの)が挙げられる。貫通孔の直径は、好ましくは10mm以下であり、より好ましくは8mm以下であり、さらに好ましくは5mm以下である。貫通孔の直径の下限は、例えば2mmであり得る。本発明の実施形態によれば、貫通孔の直径がこのように非常に小さくても、粘着剤で充填された場合の気泡を良好に抑制することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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