TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025071414
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-08
出願番号2023181554
出願日2023-10-23
発明の名称積層光学フィルムおよび画像表示装置
出願人日東電工株式会社
代理人弁理士法人ユニアス国際特許事務所
主分類G02B 5/30 20060101AFI20250428BHJP(光学)
要約【課題】少なくとも位相差フィルムと、ポリビニルアルコールフィルム以外の光学フィルムとが積層された積層光学フィルムにおいて、両者を積層するための接着剤層を薄層化しつつ、接着剤層に起因した表示ムラが低減された積層光学フィルムを提供すること。
【解決手段】少なくとも位相差フィルムと、ポリビニルアルコールフィルム以外の光学フィルムとが、分子接着剤層を介して積層された積層光学フィルムであって、分子接着剤層が、シラノール基およびアルコキシシリル基からなる群から選択された少なくとも1種の反応性基を有する分子接着剤の硬化物層であり、積層光学フィルム全体の積層体平滑性をβとしたとき、β<0.45arcminである積層光学フィルム。

【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
少なくとも位相差フィルムと、ポリビニルアルコールフィルム以外の光学フィルムとが、分子接着剤層を介して積層された積層光学フィルムであって、
前記分子接着剤層が、シラノール基およびアルコキシシリル基からなる群から選択された少なくとも1種の反応性基を有する分子接着剤の硬化物層であり、
前記積層光学フィルム全体の積層体平滑性をβとしたとき、
β<0.45arcmin
であることを特徴とする積層光学フィルム。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記光学フィルムが位相差フィルムである請求項1に記載の積層光学フィルム。
【請求項3】
前記分子接着剤層の厚みが1nm以上かつ100nm以下である請求項1に記載の積層光学フィルム。
【請求項4】
前記位相差フィルムの厚みが5μm以下である請求項1に記載の積層光学フィルム。
【請求項5】
前記分子接着剤が、第1反応性基RG1と、第2反応性基RG2とを有する化合物であって、
前記第1反応性基RG1は、アジド基、アミノ基、エポキシ基およびアクリロイル基からなる群から選択された少なくとも1種の反応性基であり、
前記第2反応性基RG2は、シラノール基およびアルコキシシリル基からなる群から選択された少なくとも1種の反応性基である請求項1に記載の積層光学フィルム。
【請求項6】
前記分子接着剤が、下記一般式(1):
G-E (1)
(一般式(1)中、Eは、Si(R’)

(OA)
3-n
を表し、R’は、複数存在する場合はそれぞれ独立に、炭素数が1~4の鎖状の炭化水素基を表す。Aは、複数存在する場合はそれぞれ独立に、水素原子または炭素数が1~4の鎖状の炭化水素基を表す。nは0~2の整数を表す。Gは、トリアジン環Cあるいはアルキル基Dを示す。
トリアジン環CはQ



を側鎖に持ち、Q

およびQ

はそれぞれ独立に、N

または-NR

(R

)を表す。R

およびR

はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数が1~24の炭化水素基、アミノアルキル基、または-R-Si(R’)

(OA)
3-n
を表す。アルキル基Dは炭素数が1~24の炭化水素基にQ

の側鎖を持ち、Q

はアジド基、アミノ基、エポキシ基およびアクリロイル基を示す。)で表わされる化合物である請求項1に記載の積層光学フィルム。
【請求項7】
前記位相差フィルムおよび前記光学フィルムの中で、積層体平滑性arcminの数値が大きいフィルムの積層体平滑性をαとしたとき、
0.93≦α/β≦1.05
を満たす請求項1に記載の積層光学フィルム。
【請求項8】
積層光学フィルムが、少なくとも位相差フィルムと、ポリビニルアルコールフィルム以外の光学フィルムとが、分子接着剤層を介して積層された積層光学フィルムの少なくとも一方に、さらに偏光フィルムが積層された積層光学フィルムであって、
前記積層光学フィルム全体の積層体平滑性をβ’としたとき、
β’<0.45arcmin
であることを特徴とする積層光学フィルム。
【請求項9】
前記光学フィルムが位相差フィルムである請求項8に記載の積層光学フィルム。
【請求項10】
前記位相差フィルム、前記光学フィルムおよび前記偏光フィルムの中で、積層体平滑性arcminの数値が大きいフィルムの積層体平滑性をα’としたとき、
0.93≦α’/β’≦1.05
を満たす請求項8に記載の積層光学フィルム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも位相差フィルムと、ポリビニルアルコールフィルム以外の光学フィルムとが、分子接着剤層を介して積層された積層光学フィルムに関する。当該積層光学フィルムはこれ単独で、またはこれに偏光フィルムなどを積層した積層光学フィルムとして液晶表示装置(LCD)、有機EL表示装置、CRT、PDPなどの画像表示装置を形成し得る。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
一般に、液晶表示装置や有機EL表示装置などの画像表示装置は積層光学フィルムを備える。画像表示装置は様々な環境下での使用が想定されるが、熱湿度の高い環境下で使用された場合に、寸法変化に起因した表示ムラの発生が課題となっている。また、表示ムラは寸法変化だけでなく、粘接着剤により積層された積層光学フィルムが、粘接着剤の表面凹凸の影響を受け、やはり表示ムラが発生する場合がある。また、近年は積層光学フィルムの薄型化が進んでいるが、光学フィルムを薄層接着する場合、光学フィルム間の密着性担保が難しいという課題が存在した。
【0003】
ところで、下記特許文献1では、ポリビニルアルコール系偏光フィルムの熱収縮による外観不良を抑制し、耐久性に優れる偏光板の提供を目的として、ポリビニルアルコール系樹脂からなる偏光フィルムと、偏光フィルムの少なくとも一方の面に、接合層を介して積層された透光性を有する支持基材と、を備える偏光板において、接合層を偏光フィルムと支持基材とを化学結合により結ぶ分子接合剤からなるもので形成する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
WO2022/172755号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1に記載の技術は、ポリビニルアルコール系偏光フィルムの熱収縮による外観不良の抑制を課題とするものであって、少なくとも位相差フィルムを備える積層光学フィルムの表示ムラ抑制に関し、何ら言及していない。
【0006】
本発明は上記実情に鑑みて開発されたものであり、少なくとも位相差フィルムと、ポリビニルアルコールフィルム以外の光学フィルムとが積層された積層光学フィルムにおいて、両者を積層するための接着剤層を薄層化しつつ、接着剤層に起因した表示ムラが低減された積層光学フィルムを提供することを目的とする。
【0007】
さらに本発明は、前記積層光学フィルムが用いられた画像表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、位相差フィルムと、ポリビニルアルコールフィルム以外の光学フィルムとを積層する際、特定の分子接着剤の硬化物層である分子接着剤層により両者を積層し、積層光学フィルムの積層体平滑性を制御することにより、上記目的を達成できることを見出し、本発明を解決するに至った。
【0009】
即ち、本発明は、少なくとも位相差フィルムと、ポリビニルアルコールフィルム以外の光学フィルムとが、分子接着剤層を介して積層された積層光学フィルムであって、前記分子接着剤層が、シラノール基およびアルコキシシリル基からなる群から選択された少なくとも1種の反応性基を有する分子接着剤の硬化物層であり、前記積層光学フィルム全体の積層体平滑性をβとしたとき、
β<0.45arcmin
であることを特徴とする積層光学フィルム(1)に関する。
【0010】
上記積層光学フィルム(1)において、前記光学フィルムが位相差フィルムである積層光学フィルム(2)が好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

日東電工株式会社
配線回路基板
3日前
日東電工株式会社
配線回路基板
3日前
日東電工株式会社
位相差フィルムの製造方法
2日前
日東電工株式会社
積層体および反射フィルム
5日前
日東電工株式会社
光学積層体及び画像表示装置
11日前
日東電工株式会社
ワークの製造方法、及びその製造装置
16日前
日東電工株式会社
配線回路基板、及び配線回路基板の製造方法
3日前
日東電工株式会社
配線回路基板、及び配線回路基板の製造方法
2日前
日東電工株式会社
廃液の処理方法、及び偏光フィルムの製造方法
3日前
日東電工株式会社
配線回路基板、および、配線回路基板の製造方法
10日前
日東電工株式会社
電極
4日前
日東電工株式会社
光学積層体および該光学積層体を有する画像表示装置
4日前
日東電工株式会社
位相差フィルム、光学積層体および光学フィルム片の製造方法
2日前
日東電工株式会社
熱硬化性樹脂組成物
11日前
日東電工株式会社
粘着剤層形成材料、粘着シート中間体、粘着シートの製造方法、および、粘着シート
5日前
日東電工株式会社
粘着剤層形成材料、粘着シート中間体、粘着シートの製造方法、および、粘着シート
5日前
日東電工株式会社
セグメント型アミダイトを用いた核酸合成法
9日前
日東電工株式会社
反射防止フィルム及びその製造方法、並びに画像表示装置
11日前
日東電工株式会社
粘着シート、粘着シート付き光学フィルム、並びに、粘着シート及び粘着シート付き光学フィルムの製造方法
9日前
カンタツ株式会社
光学系
15日前
カンタツ株式会社
撮像レンズ
18日前
株式会社シグマ
望遠ズームレンズ
15日前
有限会社金沢製作所
拡大鏡
16日前
個人
セパレート型スマートグラス
9日前
学校法人立命館
光演算装置
10日前
日精テクノロジー株式会社
撮像光学系
3日前
キヤノン株式会社
撮像装置
29日前
株式会社QDレーザ
画像投影装置
10日前
シンテック株式会社
光スイッチング素子
1か月前
株式会社アドバンテスト
光コネクタ
24日前
東レ株式会社
偏光板成型用ポリエステルフィルム
10日前
信越化学工業株式会社
導光部材
29日前
新光技研株式会社
光マイクロスイッチ
16日前
キヤノン株式会社
レンズ駆動装置
26日前
セイコーエプソン株式会社
虚像表示装置
10日前
日本精機株式会社
反射鏡ホルダー及び反射鏡ユニット
15日前
続きを見る