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公開番号2025089484
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-12
出願番号2025051100,2021570077
出願日2025-03-26,2021-01-07
発明の名称セグメント型アミダイトを用いた核酸合成法
出願人日東電工株式会社,ニットウ デンコウ アビシア インコーポレーテッド,Nitto Denko Avecia Inc.
代理人個人
主分類C07H 21/04 20060101AFI20250605BHJP(有機化学)
要約【課題】本発明は、セグメント型アミダイトを用いてオリゴヌクレオチドを合成する方法の提供を課題とする。
【解決手段】オリゴヌクレオチドを製造する方法であって、アクチベータの存在下で、ヌクレオチドまたはヌクレオシドの3’または5’の水酸基またはチオール基に、ヌクレオシドホスホロアミダイトを結合させるカップリング工程を1回以上行うことを含み、少なくとも1回のカップリング工程において、前記ヌクレオシドホスホロアミダイトが(a)2個以上のヌクレオシド部分を有するヌクレオシドホスホロアミダイト、または(b)1個以上のヌクレオシド部分およびリンカー部分を有するヌクレオシドホスホロアミダイトであり、前記アクチベータが、式(1):式(1)中、Xは、有機塩基である、または、式(2):式(2)中、R1およびR2は、それぞれ独立して、H、直鎖または分岐鎖のC1~7アルキル基、および任意に置換されていてもよい芳香族基からなる群から選択される、で表される構造を有する、前記方法などにより、上記課題が解決された。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
オリゴヌクレオチドを製造する方法であって、
アクチベータの存在下で、ヌクレオチドまたはヌクレオシドの3’または5’の水酸基またはチオール基に、ヌクレオシドホスホロアミダイトを結合させるカップリング工程を1回以上行うことを含み、
少なくとも1回のカップリング工程において、前記ヌクレオシドホスホロアミダイトが
(a)2個以上のヌクレオシド部分を有するヌクレオシドホスホロアミダイト、または
(b)1個以上のヌクレオシド部分およびリンカー部分を有するヌクレオシドホスホロアミダイト
であり、
前記アクチベータが、以下の式:
JPEG
2025089484000055.jpg
33
36
式中、
Xは、有機塩基である、
または、以下の式:
JPEG
2025089484000056.jpg
31
36
式中、


およびR

は、それぞれ独立して、H、直鎖または分岐鎖のC
1~7
アルキル基、および任意に置換されていてもよい芳香族基からなる群から選択される、
で表される構造を有する、前記方法。
続きを表示(約 2,200 文字)【請求項2】
Xは、N-メチルイミダゾール、ピリジンまたは3-メチルピリジンであり、


は、H、C


2n+1
またはベンジル基であり、


は、H、CH

、またはC



であり、
nは、1、2または3である、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記アクチベータが、5-メルカプト-1-メチルテトラゾール(1-Me-MCT)、5-メルカプト-1-フェニルテトラゾール(1-Ph-MCT)、サッカリン1-メチルイミダゾール(SMI)、または5-エチルチオ-1H-テトラゾール(ETT)である、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
2回以上行われるカップリング工程の少なくとも最後の1回において、
ヌクレオシドホスホロアミダイトが
(a)2個以上のヌクレオシド部分を有するヌクレオシドホスホロアミダイト、または
(b)1個以上のヌクレオシド部分およびリンカー部分を有するヌクレオシドホスホロアミダイト
である、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
2回以上行われるカップリング工程の少なくとも最後の1回において、
ヌクレオシドホスホロアミダイトが3個のヌクレオシド部分を有するヌクレオシドホスホロアミダイトである、
請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
2回以上行われるカップリング工程の少なくとも1回において、
ヌクレオシドホスホロアミダイトが1個のヌクレオシド部分を有するヌクレオシドホスホロアミダイトである、
請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
2回以上行われるカップリング工程の最後の1回のみにおいて、
ヌクレオシドホスホロアミダイトが
(a)3個のヌクレオシド部分を有するヌクレオシドホスホロアミダイト、または
(b)1個以上のヌクレオシド部分およびリンカー部分を有するヌクレオシドホスホロアミダイト
であり、
その他の回のカップリング工程において、
ヌクレオシドホスホロアミダイトが1個のヌクレオシド部分を有するヌクレオシドホスホロアミダイトである、
請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
2個以上のヌクレオシド部分を有するヌクレオシドホスホロアミダイトが、下記式(I)
JPEG
2025089484000057.jpg
124
70
式中、


は、各々独立して、-O-または-S-であり;


は、各々独立して、-O-または-S-であり;


は、各々独立して、-O-、-S-、-CH

-または-(CH



-であり;


は保護基であり;


は、各々独立して、-H、-NHR

、ハロゲン、-CN、-CF

、またはアシル系保護基、エーテル系保護基もしくはシリル系保護基で保護された水酸基であり;


は、各々独立して、-OCH

CH

CN、-SCH

CH

CN、置換されたもしくは未置換の脂肪族基、-OR

または-SR

であり;


およびR

は、各々独立して、置換されたもしくは未置換の脂肪族基、置換されたもしくは未置換の芳香族基、置換されたもしくは未置換のアルアルキル基であり;または


およびR

は、それらが結合している窒素と一緒になって、ヘテロシクロアルキル基またはヘテロ芳香族基を形成し;


は、各々独立して、-H、置換されたもしくは未置換の脂肪族基、置換されたもしくは未置換の芳香族基、置換されたもしくは未置換のアルアルキル基、または保護基であり;


は、各々独立して、置換されたもしくは未置換の脂肪族基、置換されたもしくは未置換の芳香族基、または置換されたもしくは未置換のアルアルキル基であり;


、B

およびB

は、各々独立して、-H、または保護されたもしくは無保護の塩基であり;および
nは0または正の整数である;
で示されるヌクレオシドホスホロアミダイトまたはその立体異性体である、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
nが0または1である、請求項8に記載の方法。
【請求項10】


が-Hである、請求項8または9に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、セグメント型アミダイトを用いてオリゴヌクレオチドを合成する方法に関する。
続きを表示(約 4,200 文字)【背景技術】
【0002】
DNAオリゴヌクレオチドやRNAオリゴヌクレオチド等の核酸の化学合成において、ホスホロアミダイト法が広く用いられている。この方法において、所望の配列を有するオリゴヌクレオチドは、典型的には、適切に保護されたヌクレオシドを1つずつ、順次付加していくことによって合成される。しかしながら、反応は100%の確率で生じることはなく、また、付加されたヌクレオシドが合成反応中に分解されてしまうこともあり、所望の長さ(N)に対して1以上(n)短い長さを有するオリゴヌクレオチド(N-n)merは必然的に生じ得る。合成後、オリゴヌクレオチドは、クロマトグラフィー等によって精製されるが、所望の長さを有するオリゴヌクレオチドである(N)merと、所望の長さ(N)に対して1ヌクレオチド短い(N-1)merは、クロマトグラフィー移動度が近いため、(N-1)merの存在は、オリゴヌクレオチドの精製効率や精製品の純度に大きな影響を与える。
特許文献1および2ならびに非特許文献1には、(N-1)merのオリゴヌクレオチドの生成を抑えるための方法として、合成において、2個または3個のヌクレオシド部分を有するヌクレオシドホスホロアミダイト(セグメント型アミダイト)を利用する方法が記載されているが、それらの方法は十分に効率な方法ではなかった。
また、特許文献3には、オリゴヌクレオチドの合成において1H-テトラゾールよりも安全に使用することができるアクチベータとして、サッカリンの誘導体が記載されている。しかしながら、特許文献3においては、サッカリンの誘導体のアクチベータとしての性能については十分に検討されていない。また、特許文献4には、1H-テトラゾールに代わるアクチベータとして、少なくとも1つのピリジニウム塩および少なくとも1つの置換されたイミダゾールを含むアクチベータ、イミダゾリウム塩およびベンゾイミダゾリウム塩が記載されている。しかしながら、特許文献4においては、アクチベータとして、サッカリンとの塩を用いることについては記載されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第02/20543号
特表第2017-514479号
米国特許第7,501,505号
米国特許第6,642,373号
【非特許文献】
【0004】
RNA synthesis via dimer and trimer phosphoramidite block coupling [Tetrahedron Letters 52 (2011) 2575-2578]
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、セグメント型アミダイトを用いてオリゴヌクレオチドを合成する方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、セグメント型アミダイトを用いてオリゴヌクレオチドを合成する方法について鋭意研究に取り組む中で、当該方法において有用なアクチベータを見出した。そしてかかる知見に基づいてさらに研究を続けた結果、本発明を完成させた。
【0007】
すなわち、本発明は以下に関する。
[1]オリゴヌクレオチドを製造する方法であって、
アクチベータの存在下で、ヌクレオチドまたはヌクレオシドの3’または5’の水酸基またはチオール基に、ヌクレオシドホスホロアミダイトを結合させるカップリング工程を1回以上行うことを含み、
少なくとも1回のカップリング工程において、前記ヌクレオシドホスホロアミダイトが
(a)2個以上のヌクレオシド部分を有するヌクレオシドホスホロアミダイト、または
(b)1個以上のヌクレオシド部分およびリンカー部分を有するヌクレオシドホスホロアミダイト
であり、
前記アクチベータが、以下の式:
JPEG
2025089484000001.jpg
30
36
式中、
Xは、有機塩基である、
または、以下の式:
JPEG
2025089484000002.jpg
32
36
式中、


およびR

は、それぞれ独立して、H、直鎖または分岐鎖のC
1~7
アルキル基、および任意に置換されていてもよい芳香族基からなる群から選択される、
で表される構造を有する、前記方法。
【0008】
[2]Xは、N-メチルイミダゾール、ピリジンまたは3-メチルピリジンであり、


は、H、C


2n+1
またはベンジル基であり、


は、H、CH

、またはC



であり、
nは、1、2または3である、
[1]に記載の方法。
[3]前記アクチベータが、5-メルカプト-1-メチルテトラゾール(1-Me-MCT)、5-メルカプト-1-フェニルテトラゾール(1-Ph-MCT)、サッカリン1-メチルイミダゾール(SMI)、または5-エチルチオ-1H-テトラゾール(ETT)である、[1]または[2]に記載の方法。
[4]2回以上行われるカップリング工程の少なくとも最後の1回において、
ヌクレオシドホスホロアミダイトが
(a)2個以上のヌクレオシド部分を有するヌクレオシドホスホロアミダイト、または
(b)1個以上のヌクレオシド部分およびリンカー部分を有するヌクレオシドホスホロアミダイト
である、[1]~[3]のいずれか一つに記載の方法。
[5]2回以上行われるカップリング工程の少なくとも最後の1回において、
ヌクレオシドホスホロアミダイトが3個のヌクレオシド部分を有するヌクレオシドホスホロアミダイトである、
[1]~[4]のいずれか一つに記載の方法。
[6]2回以上行われるカップリング工程の少なくとも1回において、
ヌクレオシドホスホロアミダイトが1個のヌクレオシド部分を有するヌクレオシドホスホロアミダイトである、
[1]~[5]のいずれか一つに記載の方法。
[7]2回以上行われるカップリング工程の最後の1回のみにおいて、
ヌクレオシドホスホロアミダイトが
(a)3個のヌクレオシド部分を有するヌクレオシドホスホロアミダイト、または
(b)1個以上のヌクレオシド部分およびリンカー部分を有するヌクレオシドホスホロアミダイト
であり、
その他の回のカップリング工程において、
ヌクレオシドホスホロアミダイトが1個のヌクレオシド部分を有するヌクレオシドホスホロアミダイトである、
[1]~[6]のいずれか一つに記載の方法。
【0009】
[8]2個以上のヌクレオシド部分を有するヌクレオシドホスホロアミダイトが、下記式(I)
JPEG
2025089484000003.jpg
125
70
式中、


は、各々独立して、-O-または-S-であり;


は、各々独立して、-O-または-S-であり;


は、各々独立して、-O-、-S-、-CH

-または-(CH



-であり;


は保護基であり;


は、各々独立して、-H、-NHR

、ハロゲン、-CN、-CF

、またはアシル系保護基、エーテル系保護基もしくはシリル系保護基で保護された水酸基であり;


は、各々独立して、-OCH

CH

CN、-SCH

CH

CN、置換されたもしくは未置換の脂肪族基、-OR

または-SR

であり;


およびR

は、各々独立して、置換されたもしくは未置換の脂肪族基、置換されたもしくは未置換の芳香族基、置換されたもしくは未置換のアルアルキル基であり;または


およびR

は、それらが結合している窒素と一緒になって、ヘテロシクロアルキル基またはヘテロ芳香族基を形成し;


は、各々独立して、-H、置換されたもしくは未置換の脂肪族基、置換されたもしくは未置換の芳香族基、置換されたもしくは未置換のアルアルキル基、または保護基であり;


は、各々独立して、置換されたもしくは未置換の脂肪族基、置換されたもしくは未置換の芳香族基、または置換されたもしくは未置換のアルアルキル基であり;


、B

およびB

は、各々独立して、-H、または保護されたもしくは無保護の塩基であり;および
nは0または正の整数である;
で示されるヌクレオシドホスホロアミダイトまたはその立体異性体である、[1]~[7]のいずれか一つに記載の方法。
【0010】
[9]nが0または1である、[8]に記載の方法。
[10]R

が-Hである、[8]または[9]に記載の方法。
[11]R

が-OCH

CH

CNである、[8]~[10]のいずれか一つに記載の方法。
(【0011】以降は省略されています)

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