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公開番号2025054626
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-08
出願番号2023163763
出願日2023-09-26
発明の名称積層体、光学部材、及び光学装置
出願人日東電工株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C09J 7/38 20180101AFI20250331BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】粘着力または接着力と、空隙層の空隙への粘着剤または接着剤の浸透しにくさとを両立した積層体を提供する。
【解決手段】空隙層11と、粘接着層12とを含み、粘接着層12が、空隙層11の片面または両面に直接積層されており、粘接着層12が、(メタ)アクリル系ポリマー及び有機シリル基含有化合物を含む粘接着剤により形成され、前記有機シリル基含有化合物の有機シリル基は、炭素-ケイ素結合を含んでいても含んでいなくてもよく、温度65℃かつ相対湿度95%で500時間保持する加熱耐久性試験前後で、空隙層11の屈折率の増加率が、下記数式(1)を満たすことを特徴とする積層体10。
(|n-n0|/n0)×100<3.0(1)
前記数式(1)において、nは、前記加熱耐久性試験後の空隙層11の屈折率であり、n0は、前記加熱耐久性試験前の空隙層11の屈折率である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
空隙層と、粘接着層とを含み、
前記粘接着層が、前記空隙層の片面または両面に直接積層されており、
前記粘接着層が、(メタ)アクリル系ポリマー及び有機シリル基含有化合物を含む粘接着剤により形成され、前記有機シリル基含有化合物の有機シリル基は、炭素-ケイ素結合を含んでいても含んでいなくてもよく、
温度65℃かつ相対湿度95%で500時間保持する加熱耐久性試験前後で、前記空隙層の屈折率の増加率が、下記数式(1)を満たすことを特徴とする積層体。
(|n-n

|/n

)×100<3.0 (1)
前記数式(1)において、
nは、前記加熱耐久性試験後の前記空隙層の屈折率であり、


は、前記加熱耐久性試験前の前記空隙層の屈折率である。
続きを表示(約 660 文字)【請求項2】
前記有機シリル基含有化合物の含有量が、前記(メタ)アクリル系ポリマー100質量部に対して5.0質量部以下である請求項1記載の積層体。
【請求項3】
前記有機シリル基含有化合物が、アルコキシシリル基を含む化合物である請求項1記載の積層体。
【請求項4】
前記(メタ)アクリル系ポリマーの重量平均分子量(Mw)が150万~400万である請求項1記載の積層体。
【請求項5】
前記粘接着層が、前記(メタ)アクリル系ポリマー及び架橋剤を含む粘接着剤により形成され、
前記粘接着剤は、ゲル分率が85%を超える請求項1記載の積層体。
【請求項6】
前記(メタ)アクリル系ポリマーが、モノマー単位として窒素含有モノマーを1~30質量%含有する請求項1記載の積層体。
【請求項7】
前記窒素含有モノマーが、複素環含有アクリルモノマーである請求項6記載の積層体。
【請求項8】
前記(メタ)アクリル系ポリマーが、モノマー単位としてアクリル酸を0.5~20質量%含有する請求項1記載の積層体。
【請求項9】
前記空隙層が、有機フッ素化合物を含まない請求項1記載の積層体。
【請求項10】
前記空隙層と前記粘接着層との間に中間層が存在し、
前記中間層は、前記空隙層と前記粘接着層との合一によって形成された層である請求項1記載の積層体。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、積層体、光学部材、及び光学装置に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
光学デバイスにおいては、例えば、全反射層として、低屈折率である空気層が利用されている。具体的には、例えば、液晶デバイスにおける各光学フィルム部材(例えば、導光板と反射板)は、空気層を介して積層される。しかしながら、各部材間が空気層により隔てられていると、特に部材が大型である場合等は、部材のたわみ等の問題が起こるおそれがある。また、デバイスの薄型化のトレンドにより、各部材の一体化が望まれている。このため、各部材を、空気層を介さずに粘接着剤で一体化させることが行われている(例えば特許文献1)。しかし、全反射の役割を果たす空気層が無くなると、光漏れなど光学特性が低下してしまうおそれがある。
【0003】
そこで、空気層に代えて低屈折率層を用いることが提案されている。例えば、特許文献2では、導光板と反射板との間に導光板よりも低屈折率である層を挿入した構造が記載されている。低屈折率層としては、例えば、屈折率をなるべく空気に近い低屈折率とするために、空隙を有する空隙層が用いられる。
【0004】
さらに、空隙層をデバイス中に導入するために、粘接着層との一体構成も提案されている(特許文献3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2012-156082号公報
特開平10-62626号公報
特開2014-46518号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
空隙層は、例えば、粘接着層を介して他の層と積層させて用いる。しかしながら、空隙層と粘接着層とを積層させると、前記空隙層の空隙内部に、前記粘接着層を構成する粘着剤または接着剤が浸透して前記空隙が埋まり、それにより空隙層の空隙率が低下して屈折率が上昇してしまうおそれがある。そして、前記空隙層の空隙率が高いほど、前記粘着剤または接着剤が浸透しやすくなる。また、高温の環境下では、前記粘着剤または接着剤の分子運動(弾性率低下)により、前記粘着剤または接着剤が前記空隙に浸透しやすくなる。高湿度の環境下では、前記粘着剤または接着剤の吸水により、前記粘着剤または接着剤が前記空隙に浸透しやすくなる。
【0007】
前記空隙への前記粘着剤または接着剤の浸透を抑制または防止するためには、前記粘着剤または接着剤として、なるべく弾性率が高い(硬い)ものを用いればよい。しかし、前記粘着剤または接着剤の弾性率が高い(硬い)と、粘着力または接着力が低下するおそれがある。逆に、前記粘着剤または接着剤の弾性率が低い(柔らかい)と、高い粘着力または接着力が得られやすいが、前記粘着剤または接着剤が前記空隙に浸透しやすくなるおそれがある。
【0008】
そこで、本開示は、粘着力または接着力と、空隙層の空隙への粘着剤または接着剤の浸透しにくさとを両立した、積層体、光学部材、及び光学装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成するために、本開示の積層体は、
空隙層と、粘接着層とを含み、
前記粘接着層が、前記空隙層の片面または両面に直接積層されており、
前記粘接着層が、(メタ)アクリル系ポリマー及び有機シリル基含有化合物を含む粘接着剤により形成され、前記有機シリル基含有化合物の有機シリル基は、炭素-ケイ素結合を含んでいても含んでいなくてもよく、
温度65℃かつ相対湿度95%で500時間保持する加熱耐久性試験前後で、前記空隙層の屈折率の増加率が、下記数式(1)を満たすことを特徴とする。
(|n-n

|/n

)×100<3.0 (1)
前記数式(1)において、
nは、前記加熱耐久性試験後の前記空隙層の屈折率であり、


は、前記加熱耐久性試験前の前記空隙層の屈折率である。
【0010】
本開示の光学部材は、前記本開示の積層体を含むことを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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