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公開番号2025054928
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-08
出願番号2023164169
出願日2023-09-27
発明の名称熱電変換材料、熱電変換素子、体温計、及びセンサ
出願人日東電工株式会社
代理人弁理士法人青藍国際特許事務所,個人,個人
主分類H10N 15/00 20230101AFI20250401BHJP()
要約【課題】Feを含有しつつ、耐磁性を高める観点から有利な熱電変換材料を提供する。
【解決手段】熱電変換材料1は、Feと、第一金属元素と、第二金属元素とを含有する磁性合金を含んでいる。第一金属元素及び第二金属元素は、Fe以外の互いに異なる金属元素である。第二金属元素は、単体で体心立方格子の構造を有し、かつ、132ピコメートル以上の原子半径を有する金属元素である。熱電変換材料1は、異常ネルンスト効果を示す。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
Feと、第一金属元素と、第二金属元素とを含有する磁性合金を含み、
前記第一金属元素及び前記第二金属元素は、Fe以外の互いに異なる金属元素であり、
前記第二金属元素は、単体で体心立方格子の構造を有し、かつ、132ピコメートル以上の原子半径を有する金属元素であり、
異常ネルンスト効果を示す、
熱電変換材料。
続きを表示(約 930 文字)【請求項2】
前記磁性合金における、Feの物質量基準の含有量a、前記第一金属元素の物質量基準の含有量b、及び前記第二金属元素の物質量基準の含有量cは、0.1≦b/(a+b)≦0.33及び0.01≦c/(a+b+c)≦0.1の条件を満たす、
請求項1に記載の熱電変換材料。
【請求項3】
前記磁性合金は、Fe
a

b

c
の組成を有し、
前記組成において、Dは、前記第一金属元素であり、かつ、Eは、前記第二金属元素であり、
前記組成において、a、b、及びcは、a>b>c>0の条件を満たす有理数である、
請求項1に記載の熱電変換材料。
【請求項4】
前記磁性合金は、体心立方格子の構造を有する、
請求項1に記載の熱電変換材料。
【請求項5】
前記第二金属元素は、Ta、Nb、及びWからなる群より選ばれる少なくとも1つである、
請求項1に記載の熱電変換材料。
【請求項6】
前記第一金属元素は、Al、Si、Zn、Ga、Ge、Cd、In、及びSnからなる群より選ばれる少なくとも1つを含む、
請求項1に記載の熱電変換材料。
【請求項7】
前記熱電変換材料は、200nm以下の厚みを有する、
請求項1に記載の熱電変換材料。
【請求項8】
前記磁性合金は、多結晶である、
請求項1に記載の熱電変換材料。
【請求項9】
前記熱電変換材料は、膜をなしており、
前記膜の面内に沿った第一方向における前記膜の内部応力σ
x
と前記第一方向に垂直かつ前記膜の面内に沿った第二方向における前記膜の内部応力σ
y
との差|σ
x
-σ
y
|は50
MPa以上である、
請求項1に記載の熱電変換材料。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載の熱電変換材料を備えた、熱電変換素子。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、熱電変換材料、熱電変換素子、体温計、及びセンサに関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来、異常ネルンスト効果を示す物質が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、異常ネルンスト効果を示す物質からなる熱電変換素子が記載されている。異常ネルンスト効果を示す物質として、第1物質、第2物質、第3物質、第4物質、及び第5物質が記載されている。第1物質は、組成式がFe
3
Xで表され、Xが典型元素又は遷移元素であるストイキオメトリックな組成の物質である。第2物質は、第1物質からFeとXとの組成比がずれたオフ・ストイキオメトリックな組成の物質である。第3物質は、第1物質のFeサイトの一部又は第2物質のFeサイトの一部をX以外の典型金属元素又は遷移元素で置換した物質である。第4物質は、組成式がFe
3
M1
1-x
M2
x
(0<x<1)で表され、M1及びM2が互いに異なる典型元素である物質である。第5物質は、第1物質のFeサイトの一部をX以外の遷移元素で置換し、Xのサイトの一部をX以外の典型金属元素で置換した物質である。特許文献1によれば、このような物質は安価であると説明されている。
【0004】
特許文献1には、Y
0.05
Fe
2.95
Gaの保磁力(約20Oe)、Tb
0.05
Fe
2.95
Gaの保磁力(約40Oe)、針状試料のFe
3
Gaの保磁力(約10Oe)、針状試料のFe
3
Ga
0.8

0.2
の保磁力(約35Oe)、針状試料のFe
2.9
Pt
0.1
Ga
0.9
Ge
0.1
の保磁力(約8Oe)が記載されている。加えて、厚さ50nmのFe
3
Gaの薄膜試料の保磁力が約40Oeであることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2020/218613号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
Internet of Things(IoT)社会及びデジタルトランスフォーメーション(DX)が進むなか、機械の発熱及び体調のモニタリング等の技術分野において、熱に関するモニタリングのニーズが高まっている。また、地球環境保護の観点から不要な熱発生を抑制してエネルギー利用効率を高めることは重要であり、電気自動車(EV)用のバッテリ、熱交換器、及びモーター等の様々な技術分野において運用最適化のための熱計測を担うシステムの高度化に期待が集まっている。
【0007】
異常ネルンスト効果を示す熱電変換材料は、このような期待に応える技術として有望である。磁性材料の耐磁性を示す指標として保磁力が知られている。熱電変換材料を備えた熱電変換素子に熱電変換材料の保磁力を超えた外部磁場が印加されると、熱電変換素子における発電特性及び熱検知特性等の特性が低下する可能性がある。このため、例えば、熱電変換素子の特性が周囲の磁場の影響を受けにくくするために、熱電変換材料の保磁力を高めることが重要である。一方、特許文献1に記載の熱電変換素子において、異常ネルンスト効果を示す物質の保磁力は高いとは言い難く、特に、Feと、Fe以外の複数種類の金属元素と含む物質の保磁力は約40Oeに留まる。
【0008】
このような事情に鑑み、本発明は、Feを含有しつつ、耐磁性を高める観点から有利な熱電変換材料を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、
Feと、第一金属元素と、第二金属元素とを含有する磁性合金を含み、
前記第一金属元素及び前記第二金属元素は、Fe以外の互いに異なる金属元素であり、
前記第二金属元素は、単体で体心立方格子の構造を有し、かつ、132ピコメートル以上の原子半径を有する金属元素であり、
異常ネルンスト効果を示す、
熱電変換材料を提供する。
【0010】
また、本発明は、
上記の熱電変換素子を備えた、体温計を提供する。
(【0011】以降は省略されています)

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