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公開番号
2025061992
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-11
出願番号
2025014480,2023185055
出願日
2025-01-31,2019-06-25
発明の名称
偏光膜および偏光板
出願人
日東電工株式会社
代理人
個人
主分類
G02B
5/30 20060101AFI20250404BHJP(光学)
要約
【課題】高温高湿環境下における耐久性に優れた偏光膜を提供すること。
【解決手段】本発明の実施形態による偏光膜は、ヨウ素を含むポリビニルアルコール系樹脂フィルムで構成され、表面に処理層が形成されており、該処理層は、ポリビニルアルコール系樹脂を含むpHが3.0以下の処理液の塗布膜の固化層である。この偏光膜は、温度60℃および相対湿度95%で240時間の耐久試験後の波長600nmにおける吸光度Abs
240
が、該耐久試験前の吸光度Abs
0
に対して以下の関係を満足する。
1.05≦Abs
240
/Abs
0
≦1.44
1つの実施形態においては、処理層の厚みは0.2μm~1.7μmである。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
ヨウ素を含むポリビニルアルコール系樹脂フィルムで構成され、
表面に処理層が形成されており、
該処理層は、ポリビニルアルコール系樹脂を含むpHが3.0以下の処理液の塗布膜の固化層であり、
温度60℃および相対湿度95%で240時間の耐久試験後の波長600nmにおける吸光度Abs
240
が、該耐久試験前の吸光度Abs
0
に対して以下の関係を満足する、偏光膜:
1.05≦Abs
240
/Abs
0
≦1.44
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、偏光膜および偏光板に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)
【背景技術】
【0002】
代表的な画像表示装置である液晶表示装置には、その画像形成方式に起因して、液晶セルの両側に偏光膜が配置されている。偏光膜の製造方法としては、例えば、樹脂基材とポリビニルアルコール(PVA)系樹脂層とを有する積層体を延伸し、次に染色処理を施して、樹脂基材上に偏光膜を得る方法が提案されている(例えば、特許文献1)。このような方法によれば、厚みの薄い偏光膜が得られるため、近年の画像表示装置の薄型化に寄与し得るとして注目されている。しかし、薄型偏光膜においては、高温高湿環境下における耐久性のさらなる向上が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2001-343521号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その主たる目的は、高温高湿環境下における耐久性に優れた偏光膜、偏光板、およびそのような偏光膜の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の実施形態による偏光膜は、ヨウ素を含むポリビニルアルコール系樹脂フィルムで構成され、表面に処理層が形成されており、該処理層は、ポリビニルアルコール系樹脂を含むpHが3.0以下の処理液の塗布膜の固化層である。この偏光膜は、温度60℃および相対湿度95%で240時間の耐久試験後の波長600nmにおける吸光度Abs
240
が、該耐久試験前の吸光度Abs
0
に対して以下の関係を満足する。
1.05≦Abs
240
/Abs
0
≦1.44
1つの実施形態においては、処理層の厚みは0.2μm~1.7μmである。
1つの実施形態においては、上記偏光膜は、単体透過率が43.0%以上である。
1つの実施形態においては、上記偏光膜は、厚みが8μm以下である。
本発明の別の局面によれば、偏光板が提供される。この偏光板は、上記の偏光膜と、該偏光膜の少なくとも一方の側に配置された保護層とを有する。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、偏光膜をpHが3.0以下の処理液に接触させることにより、高温高湿環境下における耐久性に優れた偏光膜を得ることができる。具体的には、本発明の実施形態による偏光膜は、温度60℃および相対湿度95%で240時間の耐久試験後の波長600nmにおける吸光度Abs
240
が、該耐久試験前の吸光度Abs
0
に対して以下の関係を満足する:
Abs
240
/Abs
0
>1.00
すなわち、本発明の実施形態による偏光膜は、波長600nmにおける吸光度が加熱加湿耐久試験により増加する。これは、本発明の実施形態による偏光膜は、偏光性能が高温高湿環境下で向上し得ることを意味している。偏光膜の偏光性能は通常高温高湿環境下で低下すると予想されるところ、本発明の実施形態による偏光膜の高温高湿環境下における耐久性の向上は、予期せぬ優れたものである。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明の1つの実施形態による偏光板の概略断面図である。
加熱ロールを用いた乾燥収縮処理の一例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態について説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。
【0009】
A.偏光膜
本発明の実施形態による偏光膜は、ヨウ素を含むポリビニルアルコール(PVA)系樹脂フィルムで構成され、温度60℃および相対湿度95%で240時間の耐久試験後の波長600nmにおける吸光度Abs
240
が、該耐久試験前の吸光度Abs
0
に対して以下の関係を満足する。
Abs
240
/Abs
0
>1.00
これは、本発明の実施形態による偏光膜においては600nm付近に吸収を有するPVA-I
5
-
錯体が加熱加湿耐久試験においても破壊されず、むしろ増大し得ることを示している。PVA-I
5
-
錯体は高温高湿環境下において破壊され、偏光膜の偏光性能は通常高温高湿環境下で低下すると予想されるところ、本発明の実施形態による偏光膜のこのような優れた耐久性は、予期せぬ優れたものである。理論的には明らかではないが、このような優れた耐久性は、偏光膜をpHが3.0以下の処理液に接触させることにより実現され得る。Abs
240
/Abs
0
は、好ましくは1.05以上であり、より好ましくは1.10以上であり、さらに好ましくは1.15以上であり、特に好ましくは1.20以上であり、とりわけ好ましくは1.25以上である。Abs
240
/Abs
0
の上限は、例えば2.00であり得る。なお、吸光度は、代表的には直交吸光度である。直交吸光度は、後述する偏光度を求める際に測定される直交透過率Tcに基づいて、下記式により求められる。
直交吸光度=log10(100/Tc)
なお、耐久試験前の吸光度Abs
0
は偏光膜の通常の状態での吸光度であり、波長600nmにおける偏光膜のAbs
0
は例えば5.0未満であり、好ましくは4.3以下であり、より好ましくは4.0以下である。Abs
0
の下限は、例えば2.0であり得る。
【0010】
偏光膜の厚みは、好ましくは8μm以下であり、より好ましくは7μm以下であり、さらに好ましくは5μm以下であり、特に好ましくは3μm以下である。偏光膜の厚みの下限は、1つの実施形態においては1μmであり得、別の実施形態においては2μmであり得る。このような厚みは、後述するように、例えば、樹脂基材と当該樹脂基材に塗布形成されたPVA系樹脂層との積層体を用いて偏光膜を作製することにより実現され得る。偏光膜を単一の樹脂フィルムから作製する場合には、偏光膜の厚みは、例えば12μm~35μmであり得る。
(【0011】以降は省略されています)
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