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公開番号2025042403
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-27
出願番号2023149402
出願日2023-09-14
発明の名称二軸延伸スチレン系樹脂シート及びその成形品
出願人サンディック株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C08J 5/18 20060101AFI20250319BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】耐油性、耐熱性、透明性、耐衝撃性、耐ブロッキング性、及び成形性(熱板圧空成形性など)の全ての要求に対し満足のいく、良好な結果を示すことができるスチレン-メタクリル酸-メタクリル酸メチル共重合樹脂を含有する組成物を延伸してなる二軸延伸スチレン系樹脂シート等の提供。
【解決手段】スチレン、メタクリル酸及びメタクリル酸メチルを共重合させてなるスチレン-メタクリル酸-メタクリル酸メチル共重合樹脂(A)と、不飽和カルボン酸系単量体単位を有する(メタ)アクリル系樹脂(B)と、ブタジエンを含むゴム成分が含有されている耐衝撃性スチレン系樹脂(C)と、粒度分布幅が2.5以下である球状の無機系粒状体(D)とを含有するスチレン系樹脂組成物が、二軸延伸されてなる二軸延伸スチレン系樹脂シートである。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
スチレン、メタクリル酸及びメタクリル酸メチルを共重合させてなるスチレン-メタクリル酸-メタクリル酸メチル共重合樹脂(A)と、
不飽和カルボン酸系単量体単位を有する(メタ)アクリル系樹脂(B)と、
ブタジエンを含むゴム成分が含有されている耐衝撃性スチレン系樹脂(C)と、
粒度分布幅が2.5以下である球状の無機系粒状体(D)とを含有するスチレン系樹脂組成物が、二軸延伸されてなる二軸延伸スチレン系樹脂シートであって、
前記スチレン-メタクリル酸-メタクリル酸メチル共重合樹脂(A)と前記不飽和カルボン酸系単量体単位を有する(メタ)アクリル系樹脂(B)との質量割合(A)/(B)が(50~95質量%)/(5~50質量%)の範囲であり、
前記スチレン-メタクリル酸-メタクリル酸メチル共重合樹脂(A)と前記不飽和カルボン酸系単量体単位を有する(メタ)アクリル系樹脂(B)とを合わせた樹脂100質量部に対して、前記ブタジエンを含むゴム成分が含有されている耐衝撃性スチレン系樹脂(C)が0.5~2.0質量部含有されており、
前記スチレン-メタクリル酸-メタクリル酸メチル共重合樹脂(A)と前記不飽和カルボン酸系単量体単位を有する(メタ)アクリル系樹脂(B)とを合わせた樹脂100質量部に対して、前記無機系粒状体(D)が50~500ppm含有されており、
前記二軸延伸における条件が、加熱収縮応力(O.R.S)で表される指標で、縦方向(MD:シートの流れ方向)の加熱収縮応力(O.R.S)が0.4~0.9MPaであり、横方向(CD:シートの横方向)の加熱収縮応力(O.R.S)が0.4~0.9MPaであり、MDの加熱収縮応力とCDの加熱収縮応力が下記式(1)で表される関係を有する、二軸延伸スチレン系樹脂シート。
|O.R.S(MD)-O.R.S(CD)|≦0.2MPa (1)
(上記O.R.S(MD)は、縦方向(MD)の加熱収縮応力を、上記O.R.S(CD)は、横方向(CD)の加熱収縮応力を表す)
続きを表示(約 770 文字)【請求項2】
前記二軸延伸スチレン系樹脂シートを、熱板圧空成形機により金型(縦94mm、横94mm、深さ30mm、角部:2R)を用いて熱成形し、得られた成形品を目視で観察し、型再現性が良好になる温度(成形下限温度)からレインドロップが発生するまでの温度(成形上限温度)の範囲を測定する、2次成形温度範囲の測定値が、5℃以上を示す、請求項1に記載の二軸延伸スチレン系樹脂シート。
【請求項3】
前記二軸延伸スチレン系樹脂シートのJIS K7124に準拠したダートインパクトの測定値が、1J以上である、請求項1に記載の二軸延伸スチレン系樹脂シート。
【請求項4】
前記不飽和カルボン酸系単量体単位を有する(メタ)アクリル系樹脂(B)のMFR(メトロフローレート)が1.0g/10min以上である、請求項1に記載の二軸延伸スチレン系樹脂シート。
【請求項5】
前記スチレン-メタクリル酸-メタクリル酸メチル共重合樹脂(A)のJIS K7206に準拠したビカット軟化点が、115℃以上である、請求項1に記載の二軸延伸スチレン系樹脂シート。
【請求項6】
前記二軸延伸スチレン系樹脂シートを、10cm×10cmに切り出し、熱風乾燥機内で10分間放置した際の熱収縮率が2%になる温度を測定する、2%熱収縮温度の測定値が、115℃以上を示す、請求項1に記載の二軸延伸スチレン系樹脂シート。
【請求項7】
請求項1に記載の二軸延伸スチレン系樹脂シートを二次成形してなる、成形品。
【請求項8】
前記成形品が、食品包装材である請求項7に記載の成形品。
【請求項9】
前記成形品が、電子レンジ加熱用食品包装材である請求項8に記載の成形品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、耐油性、耐熱性、透明性、耐衝撃性、耐ブロッキング性、成形性(熱板圧空成形性など)の全てに対し良好な結果を示すことができる二軸延伸スチレン系樹脂シート及びその成形品に関する。
続きを表示(約 4,200 文字)【背景技術】
【0002】
二軸延伸スチレン系樹脂シートは、環境衛生、腰の強さ、透明性、成形性、回収性に優れている等の理由で軽量食品包装容器やその他の物品の包装に多く用いられている。近年、コンビニエンスストア等の業務用に使用する電子レンジの普及、及び電子レンジの使用時間の短縮のため、より高出力の機器が使用されている。このため、より耐熱性に優れた樹脂からなるシートが望まれている。
【0003】
スチレン-メタクリル酸共重合樹脂は耐熱性に優れ、比較的安価な点から、前述の用途に使用されてきた(例えば、特許文献1参照)。近年の電子レンジでの加熱が単なる「温め」から「調理」に変化し、加熱時間が延長され、又、内容物が高温になることから、一部の用途においては、耐熱性の要求性能を満たすことができなくなってきている。更に、特許文献1で提供されている二軸延伸スチレン系樹脂シートを用いてなる成形品において、意匠性を付与する等のために複雑形状にすると、二次成形時の加熱による配向緩和のため耐衝撃性等の機械的な強度が不足する場合もあった。
【0004】
スチレン-メタクリル酸共重合樹脂よりも更に耐熱性を上げることが可能な樹脂として、スチレン-メタクリル酸-メタクリル酸メチル共重合樹脂が提供され、これを用いた二軸延伸スチレン系樹脂シートが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
さらに、スチレン-メタクリル酸-メタクリル酸メチル共重合樹脂の機械的な強度をより高める為に、ゴム成分を含む特定の樹脂を併用した組成物を二軸延伸することが提案されている(例えば、特許文献3、4参照)。
しかしながら、これらのゴム成分を含む樹脂と、該共重合樹脂の相溶性が不足することにより、組成物を二軸延伸してなるシートの透明性が悪くなったり、ゲル物が発生したりする。あるいは、ゴム成分を含む樹脂を併用することにより、スチレン-メタクリル酸-メタクリル酸メチル共重合樹脂の優れた耐熱性を損なうこともある。
そこで、スチレン-メタクリル酸-メタクリル酸メチル共重合樹脂に対して、特定量の耐衝撃性スチレン系樹脂及び無機系粒状体を混合してなる組成物を特定倍率で二軸延伸してなるスチレン系樹脂シートが提案されている(例えば、特許文献5参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2000-309645号公報
特開2011-126996号公報
特開2012-031344号公報
特開2012-207201号公報
特開2015-21074号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
近年ますます、加熱時間短縮の為、電子レンジ出力が上がり、従来品では加熱された食品の油で蓋材が侵され白化や穴開きに繋がるという問題が顕著になっている。
特に食品と直接接触することを前提とする透明容器において、従来のスチレン-メタクリル酸-メタクリル酸メチル共重合樹脂ではレンジで加熱された食品に由来する高温の油によって樹脂が侵され、透明容器の割れや白化を招くことから、食用油に対する耐性が求められている。
また、スチレン-メタクリル酸-メタクリル酸メチル共重合樹脂を含む組成物を成形して得られる成形品が、外観及び機械的強度に優れた成形品となることも求められている。
つまり、二軸延伸スチレン系樹脂シートとしては、耐熱性、透明性、耐衝撃性、耐ブロッキング性、成形性、及び耐油性の全ての評価項目において、満足のいく結果が求められている。
スチレン-メタクリル酸-メタクリル酸メチル共重合樹脂を含む組成物において、どのような成分をどのような含有割合で構成させるか、あるいはこのような組成物を用いてどのような条件(延伸条件など)でシート化するかは、所望のシート性能を得るうえで重要である。
例えば、構成成分の相溶性が不足していたり、構成成分の含有割合が適切でなかったり、シート化の形成条件等が適切でないと、上述したように、透明性が悪くなったり、ゲル物が発生したり、耐熱性を損なったりしてしまう。
現在のところ、耐油性、耐熱性、透明性、耐衝撃性、耐ブロッキング性、及び成形性(熱板圧空成形性など)の全ての要求に対し、バランスよく良好な結果を示すことができる二軸延伸スチレン系樹脂シートは提供されていない。
そこで、本発明の目的は、耐油性、耐熱性、透明性、耐衝撃性、耐ブロッキング性、及び成形性(熱板圧空成形性など)の全ての要求に対し満足のいく、良好な結果を示すことができるスチレン-メタクリル酸-メタクリル酸メチル共重合樹脂を含有する組成物を延伸してなる二軸延伸スチレン系樹脂シート及びその成形品を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、前記課題を解決するために鋭意検討した結果、スチレン-メタクリル酸-メタクリル酸メチル共重合樹脂、ブタジエンを含むゴム成分が含有されている耐衝撃性スチレン系樹脂、及び無機系粒状体を含有してなる組成物において、さらに不飽和カルボン酸系単量体単位を有する(メタ)アクリル系樹脂を含有させ、該組成物を構成する各成分を特定の割合で含有させた組成物を用いて、特定の延伸条件で二軸延伸したシートが、上記課題を解決できるシートとなることを見出し、本発明を解決するに至った。
【0009】
すなわち、本発明は、以下の態様を包含するものである。
[1] スチレン、メタクリル酸及びメタクリル酸メチルを共重合させてなるスチレン-メタクリル酸-メタクリル酸メチル共重合樹脂(A)と、
不飽和カルボン酸系単量体単位を有する(メタ)アクリル系樹脂(B)と、
ブタジエンを含むゴム成分が含有されている耐衝撃性スチレン系樹脂(C)と、
粒度分布幅が2.5以下である球状の無機系粒状体(D)とを含有するスチレン系樹脂組成物が、二軸延伸されてなる二軸延伸スチレン系樹脂シートであって、
前記スチレン-メタクリル酸-メタクリル酸メチル共重合樹脂(A)と前記不飽和カルボン酸系単量体単位を有する(メタ)アクリル系樹脂(B)との質量割合(A)/(B)が(50~95質量%)/(5~50質量%)の範囲であり、
前記スチレン-メタクリル酸-メタクリル酸メチル共重合樹脂(A)と前記不飽和カルボン酸系単量体単位を有する(メタ)アクリル系樹脂(B)とを合わせた樹脂100質量部に対して、前記ブタジエンを含むゴム成分が含有されている耐衝撃性スチレン系樹脂(C)が0.5~2.0質量部含有されており、
前記スチレン-メタクリル酸-メタクリル酸メチル共重合樹脂(A)と前記不飽和カルボン酸系単量体単位を有する(メタ)アクリル系樹脂(B)とを合わせた樹脂100質量部に対して、前記無機系粒状体(D)が50~500ppm含有されており、
前記二軸延伸における条件が、加熱収縮応力(O.R.S)で表される指標で、縦方向(MD:シートの流れ方向)の加熱収縮応力(O.R.S)が0.4~0.9MPaであり、横方向(CD:シートの横方向)の加熱収縮応力(O.R.S)が0.4~0.9MPaであり、MDの加熱収縮応力とCDの加熱収縮応力が下記式(1)で表される関係を有する、二軸延伸スチレン系樹脂シート。
|O.R.S(MD)-O.R.S(CD)|≦0.2MPa (1)
(上記O.R.S(MD)は、縦方向(MD)の加熱収縮応力を、上記O.R.S(CD)は、横方向(CD)の加熱収縮応力を表す)
[2] 前記二軸延伸スチレン系樹脂シートを、熱板圧空成形機により金型(縦94mm、横94mm、深さ30mm、角部:2R)を用いて熱成形し、得られた成形品を目視で観察し、型再現性が良好になる温度(成形下限温度)からレインドロップが発生するまでの温度(成形上限温度)の範囲を測定する、2次成形温度範囲の測定値が、5℃以上を示す、[1]に記載の二軸延伸スチレン系樹脂シート。
[3] 前記二軸延伸スチレン系樹脂シートのJIS K7124に準拠したダートインパクトの測定値が、1J以上である、[1]又は[2]に記載の二軸延伸スチレン系樹脂シート。
[4] 前記不飽和カルボン酸系単量体単位を有する(メタ)アクリル系樹脂(B)のMFR(メトロフローレート)が1.0g/10min以上である、[1]~[3]のいずれかに記載の二軸延伸スチレン系樹脂シート。
[5] 前記スチレン-メタクリル酸-メタクリル酸メチル共重合樹脂(A)のJIS K7206に準拠したビカット軟化点が、115℃以上である、[1]~[4]のいずれかに記載の二軸延伸スチレン系樹脂シート。
[6] 前記二軸延伸スチレン系樹脂シートを、10cm×10cmに切り出し、熱風乾燥機内で10分間放置した際の熱収縮率が2%になる温度を測定する、2%熱収縮温度の測定値が、115℃以上を示す、[1]~[5]のいずれかに記載の二軸延伸スチレン系樹脂シート。
[7] [1]~[6]のいずれかに記載の二軸延伸スチレン系樹脂シートを二次成形してなる、成形品。
[8] 前記成形品が、食品包装材である[7]に記載の成形品。
[9] 前記成形品が、電子レンジ加熱用食品包装材である[8]に記載の成形品。
【発明の効果】
【0010】
本発明により、耐油性、耐熱性、透明性、耐衝撃性、耐ブロッキング性、及び成形性(熱板圧空成形性など)の全ての要求に対し満足のいく、良好な結果を示すことができる二軸延伸スチレン系樹脂シート及びその成形品を提供することができる。これにより、各種軽量包装容器、特には、電子レンジでの加熱用の包装容器として好適に用いることができる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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