TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025041767
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-26
出願番号2024225021,2022164426
出願日2024-12-20,2018-04-13
発明の名称抗SIRPアルファ抗体
出願人サイロパ ビー.ブイ.
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類C07K 16/28 20060101AFI20250318BHJP(有機化学)
要約【課題】インビトロでの神経膠芽腫細胞の食作用増加およびインビボでの有意な抗腫瘍活性など、固形および造血系の両方の腫瘍細胞の食作用増進をもたらす新規の抗SIRPα抗体の提供。
【解決手段】特定のアミノ酸配列のCDR1~3を含む重鎖可変領域と、別の特定のアミノ酸配列のCDR1~3を含む軽鎖可変領域と、を含む、ヒトSIRPαに結合する抗体またはその抗原結合断片。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
配列番号34の配列を有するヒトSIRPαV1タンパク質を発現する細胞に10nM未満のEC
50
で結合する可変領域を含む、単離された治療抗体であって、
前記可変領域は、配列番号34のPro
74
に対応する位置でSIRP IgVドメイン中にプロリンを含むヒトSIRPアイソフォームと配列番号34の残基74に対応するプロリンがアラニンに置き換えられているヒトSIRPアイソフォームを識別する、
単離された治療抗体。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
配列番号34の配列を有するヒトSIRPαとヒトCD47との結合を10nM未満のIC
50
で阻害する、請求項1に記載の単離された治療抗体。
【請求項3】
ヒトSIRPαV2タンパク質を発現する細胞に10nM未満のEC
50
で結合する、請求項1に記載の単離された治療抗体。
【請求項4】
配列番号34の配列を有するヒトSIRPαV1タンパク質を発現する細胞に1nM未満のEC
50
で結合し、ヒトSIRPαV2タンパク質を発現する細胞に1nM未満のEC
50
で結合する、請求項3に記載の単離された治療抗体。
【請求項5】
IgGである、請求項1に記載の単離された治療抗体。
【請求項6】
前記IgGの2つの可変領域の各々が、配列番号34の配列を有するヒトSIRPαV1タンパク質を発現する細胞に10nM未満のEC
50
で結合し、配列番号34のPro
74
に対応する位置でSIRP IgVドメイン中にプロリンを含むヒトSIRPアイソフォームと配列番号34の残基74に対応するプロリンがアラニンに置き換えられているヒトSIRPアイソフォームを識別する、請求項5に記載の単離された治療抗体。
【請求項7】
少なくとも79のT20「ヒト性」スコアを示す、請求項5に記載の単離された治療抗体。
【請求項8】
少なくとも79のT20「ヒト性」スコアを示す、請求項6に記載の単離された治療抗体。
【請求項9】
IgGである、請求項4に記載の単離された治療抗体。
【請求項10】
前記IgGの2つの可変領域の各々が、配列番号34の配列を有するヒトSIRPαV1タンパク質を発現する細胞に10nM未満のEC
50
で結合し、配列番号34のPro
74
に対応する位置でSIRP IgVドメイン中にプロリンを含むヒトSIRPアイソフォームと配列番号34の残基74に対応するプロリンがアラニンに置き換えられているヒトSIRPアイソフォームを識別する、請求項9に記載の単離された治療抗体。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本出願は、2017年4月13日出願のオランダ特許出願第2018708号および2017年7月3日出願のオランダ特許出願第2019166号の利益を主張するものであり、それらの特許出願のそれぞれは、全ての表、図および特許請求の範囲を含む全体が参照により本明細書に組み入れられる。
続きを表示(約 3,400 文字)【0002】
発明の分野
本発明は、抗SIRPα抗体、および疾患の処置におけるこれらの抗体の使用に関する。
【背景技術】
【0003】
発明の背景
シグナル調節タンパク質アルファ(SIRPα)は、SIRPファミリーの膜糖タンパク質である。SIRPファミリーのメンバーは、特定の共通構造モチーフを共有する。これらは、膜貫通セグメントと、3対のジスルフィド結合により連結された3つのIg様ループを含むN末端細胞外ドメインと、を含む。しかし、C末端細胞内ドメインは、SIRPファミリー膜の間で異なる。SIRPαは、2つの免疫受容体チロシン依存性抑制モチーフ(ITIM)を形成する4つのチロシン残基を含む伸長した細胞内ドメインを有するが、SIRPβ1は、膜貫通ドメイン内にリシン残基と、それに続いてDAP12の受容体として働くITIMが欠如した短い細胞内テールを含む。8つのSIRPα単一ヌクレオチド多形が同定されており、最も多く占めるのは、SIRPαV1およびSIRPαV2であった(Takenaka et al., Nat. Immunol. 2007, 8:1313-23)。
【0004】
「イートミー」シグナル(即ち、修飾自己)は、アポトーシス細胞により特異的に産生され、該細胞の表面で提示されるが、健常細胞ではそのように産生および提示されない細胞外プレイヤーであり、食細胞受容体を、そして次にシグナル伝達カスケードを活性化することにより、食作用の開始にとって重要となる。イートミーシグナルは、アポトーシス細胞上で提示されるために、細胞外トラフィッキングを必要とする。イートミーシグナルの特定のカテゴリーは、ホスファチジルセリン(PtdSer)およびカルレチキュリン(CRT)などの膜結合タンパク質により提供される。外在化PtdSerは、食細胞上の受容体と結合して、アポトーシス細胞のクリアランスを容易にする(エフェロサイトーシスとしても知られるプロセス)。同様にCRTは、アポトーシス細胞の表面で上方制御され、食細胞上のLDL受容体関連タンパク質1(LRP1)に結合し、それにより貪食を媒介する。
【0005】
SIRPαは、食細胞(例えば、マクロファージ、顆粒球、および樹状細胞)上で広範囲に発現され、膜貫通タンパク質CD47との相互作用を通して阻害性受容体として作用する。この相互作用は、「ドント・イートミー」シグナルと称される応答を媒介する。この相互作用は、宿主細胞の食作用などの自然免疫細胞のエフェクター機能を負に調節する。CD47は多くの場合、腫瘍細胞上に存在するため、この「ドント・イートミー」シグナルは、食細胞依存性クリアランスに対する腫瘍の抵抗性に寄与すると考えられる。SIRPαとSIRPβ1の細胞外ドメインの類似性にもかかわらず、SIRPファミリーのメンバーには、機能的な差が存在する。例えばSIRPβ1は、検出可能なレベルでCD47に結合せず、そのため「ドント・イートミー」シグナルを媒介しない。代わりに、SIRPβ1は、骨髄細胞の活性化に関与する。
【0006】
伝えられるところによれば、CD47-SIRPαシグナル伝達の破壊(例えば、CD47またはSIRPαのいずれかに結合する拮抗性モノクローナル抗体による)は、インビトロでの神経膠芽腫細胞の食作用増加およびインビボでの有意な抗腫瘍活性など、固形および造血系の両方の腫瘍細胞の食作用増進をもたらす。
【発明の概要】
【0007】
発明の概要
第一の態様において、本発明は、以下に指定された構造的および機能的特色を含む抗SIRPα抗体およびその抗原結合断片を提供する。
【0008】
様々な実施形態において、本発明は、(i)、(ii)および(iii)、つまり(i)SEQ ID NO:1のアミノ酸配列、または1、2、3もしくはより多くの保存的置換によりSEQ ID NO:1と異なるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域CDR1;(ii)SEQ ID NO:2のアミノ酸配列、または1、2、3もしくはより多くの保存的置換によりSEQ ID NO:2と異なるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域CDR2;および/あるいは(iii)SEQ ID NO:3のアミノ酸配列、または1、2、3もしくはより多くの保存的置換によりSEQ ID NO:3と異なるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域CDR3、のうちの1つ、2つまたは3つ全てを含むヒトSIRPαに結合する抗体またはその抗原結合断片を提供する。
【0009】
様々な他の実施形態において、本発明は、(i)、(ii)および(iii)、つまり(i)SEQ ID NO:69のアミノ酸配列、または1、2、3もしくはより多くの保存的置換によりSEQ ID NO:1と異なるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域CDR1;(ii)SEQ ID NO:70のアミノ酸配列、または1、2、3もしくはより多くの保存的置換によりSEQ ID NO:2と異なるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域CDR2;および/あるいは(iii)SEQ ID NO:71のアミノ酸配列、または1、2、3もしくはより多くの保存的置換によりSEQ ID NO:3と異なるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域CDR3、のうちの1つ、2つまたは3つ全てを含むヒトSIRPαに結合する抗体またはその抗原結合断片を提供する。
【0010】
特定の実施形態において、該抗体またはその抗原結合断片は、
SEQ ID NO:75、またはそれと少なくとも90%、95%、97%、98%もしくは99%類似もしくは同一のアミノ酸配列、
SEQ ID NO:78、またはそれと少なくとも90%、95%、97%、98%もしくは99%類似もしくは同一のアミノ酸配列、
SEQ ID NO:80、またはそれと少なくとも90%、95%、97%、98%もしくは99%類似もしくは同一のアミノ酸配列、
SEQ ID NO:82、またはそれと少なくとも90%、95%、97%、98%もしくは99%類似もしくは同一のアミノ酸配列、
SEQ ID NO:84、またはそれと少なくとも90%、95%、97%、98%もしくは99%類似もしくは同一のアミノ酸配列、
SEQ ID NO:86、またはそれと少なくとも90%、95%、97%、98%もしくは99%類似もしくは同一のアミノ酸配列、
SEQ ID NO:88、またはそれと少なくとも90%、95%、97%、98%もしくは99%同一のアミノ酸配列、
SEQ ID NO:102、またはそれと少なくとも90%、95%、97%、98%もしくは99%同一のアミノ酸配列、
SEQ ID NO:7、またはそれと少なくとも90%、95%、97%、98%もしくは99%類似もしくは同一のアミノ酸配列、
SEQ ID NO:10、またはそれと少なくとも90%、95%、97%、98%もしくは99%類似もしくは同一のアミノ酸配列、
SEQ ID NO:12、またはそれと少なくとも90%、95%、97%、98%もしくは99%類似もしくは同一のアミノ酸配列、
SEQ ID NO:14、またはそれと少なくとも90%、95%、97%、98%もしくは99%類似もしくは同一のアミノ酸配列、
SEQ ID NO:16、またはそれと少なくとも90%、95%、97%、98%もしくは99%類似もしくは同一のアミノ酸配列、
SEQ ID NO:18、またはそれと少なくとも90%、95%、97%、98%もしくは99%類似もしくは同一のアミノ酸配列、および
SEQ ID NO:30、またはそれと少なくとも90%、95%、97%、98%もしくは99%類似もしくは同一のアミノ酸配列、
からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

日本化薬株式会社
新規顕色剤及び記録材料
3日前
花王株式会社
ポリアミド系ポリマー
16日前
日本化薬株式会社
新規顕色剤及び記録材料
3日前
花王株式会社
新規ピリジニウム化合物
2日前
株式会社トクヤマ
結晶形Iのリオシグアトの製造方法
1か月前
日産化学株式会社
ピラゾール化合物及び有害生物防除剤
16日前
石原産業株式会社
シアノイミダゾール系化合物の製造方法
22日前
ダイキン工業株式会社
分離方法
1か月前
株式会社半導体エネルギー研究所
有機化合物、発光デバイス
27日前
石原産業株式会社
シクラニリプロールの製造中間体の製造方法
28日前
オリザ油化株式会社
新規化合物及びその用途
15日前
株式会社レゾナック
C2化合物の製造方法
28日前
国立大学法人九州大学
重水素化化合物の製造方法
1か月前
キッコーマン株式会社
ナノポアタンパク質
1か月前
四国化成工業株式会社
トリアジン化合物、その合成方法およびその利用
28日前
国立医薬品食品衛生研究所長
新規ペプチド
1日前
国立大学法人鳥取大学
ストロビルリンA類縁体化合物
16日前
上野製薬株式会社
6-置換-2-ナフトエ酸アリルエステル
1日前
国立大学法人京都大学
新規アミド化反応
17日前
セーレン株式会社
安定性に優れたセリシン組成物
1日前
国立大学法人高知大学
ギ酸の製造方法
27日前
日産化学株式会社
アリールテトラヒドロピリジン化合物及び有害生物防除剤
6日前
三菱ケミカル株式会社
ベンゾフルオレン化合物の製造方法
1か月前
住友ゴム工業株式会社
錯体の製造方法
28日前
スガイ化学工業株式会社
ジナフトフラン誘導体およびその製造方法
7日前
純正化学株式会社
カルボン酸エステルの製造方法
14日前
田岡化学工業株式会社
水酸基を有する多環芳香族化合物及び該化合物の製造方法
1か月前
キヤノン株式会社
有機化合物および有機発光素子
22日前
セッツ株式会社
カテキン類誘導体、抗ウイルス剤、消毒剤、及び洗浄剤
1日前
信越化学工業株式会社
有機ケイ素化合物を含む組成物
13日前
株式会社半導体エネルギー研究所
有機化合物、発光デバイス、発光装置、及び電子機器
6日前
日産化学株式会社
4-ケトベンズアミド誘導体及び4-ケト安息香酸誘導体の製造方法
27日前
株式会社Kyulux
化合物、発光材料および発光素子
1日前
株式会社半導体エネルギー研究所
化合物
1か月前
国立大学法人千葉大学
サリチリデンアミノピリジンと二置換ホウ素から形成される発光材料
13日前
国立大学法人東海国立大学機構
ペプチド及び細胞増殖促進剤
1か月前
続きを見る