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公開番号2025041086
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-26
出願番号2023148162
出願日2023-09-13
発明の名称塗装時の車両の開閉部の保持具及び保持方法
出願人株式会社SUBARU
代理人個人
主分類B05C 13/02 20060101AFI20250318BHJP(霧化または噴霧一般;液体または他の流動性材料の表面への適用一般)
要約【課題】種類形状の異なる作業対象に対しても装着が可能であり、且つ装着作業も容易に行うことができる、塗装時における車両の開閉部の保持具及び保持方法を提供する。
【解決手段】ボディ本体と開閉部とを備えた車両に塗装を施す際に、開閉部を開いた状態に保持する車両の開閉部の保持具10において、伸長する本体部12と、本体部の一方の端部に設けられセンターピラーに係止する第1係止部16-1と、本体部の他方の端部に設けられ、本体部の伸長方向に対して所定角度をなすアーム部14-1と、アーム部の先端に設けられ開閉部に係止する第2係止部20-1と、センターピラーに当接された状態となる支点部18-1と、センターピラーに係止する第3係止部22-1と、を有し、アーム部の本体部に対してなす角は、各係止部がそれぞれ係止状態とされ支点部が当接状態時に、本体部及びアーム部には捻じれ及び撓みによるテンションが掛かる様に設定された。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ボディ本体と該ボディ本体に開閉可能に設けられた開閉部とを備えた車両に塗装を施す際に、前記開閉部を開いた状態に保持する車両の塗装時における開閉部の保持具において、
弾性部材で形成された所定長さ伸長する本体部と、
該本体部の一方の端部に設けられ前記ボディ本体側構成要素に係止可能な第1係止部と、
前記本体部の他方の端部に設けられ、前記本体部の伸長方向に対して所定角度をなす弾性部材で構成されたアーム部と、該アーム部の先端に設けられ前記第1係止部が前記係止状態に有るときに前記開閉部に係止可能な第2係止部と、
前記本体部の前記第1係止部と前記第2の係止部との間に形成され前記第1係止部の前記係止状態で、前記ボディ側構成要素に当接された状態となる支点部と、
前記本体部の前記支点部と前記第2係止部との間に設けられ、前記第1係止部及び第2係止部が前記係止状態で、且つ前記支点部が前記当接状態であるときに前記ボディ側構成要素に係止可能な第3係止部と、を有し、
前記アーム部の前記本体部に対してなす角は、前記第1係止部、前記第2係止部及び前記第3係止部がそれぞれ前記係止状態とされ、前記支点部が前記当接状態とされているときに、前記本体部及び前記アーム部には捻じれ及び撓みによるテンションが掛かる様に設定されたことを特徴とする車両の塗装時における開閉部の保持具。
続きを表示(約 810 文字)【請求項2】
前記第1係止部、前記第2係止部及び前記第3係止部がそれぞれ前記係止状態とされ、前記支点部が前記当接状態とされたときに
前記本体部の他方の端部は、前記車両の内側に位置しており、該本体部の他方の端部に設けられた前記アーム部の基端部は、前記第1係止部、前記支点部、前記第3係止部及び前記第2係止部よりも、前記車両の上下方向の最下方に位置するように、前記所定角度が設定されたことを特徴とする請求項1に記載の車両の塗装時の開閉部の保持具。
【請求項3】
前記第2係止部の下部には、該第2係止部から下方に向けて傾斜して伸長し、前記第2係止部の係止状態において、先端部が前記開閉部の内部側に位置する突起部が設けられたことを特徴とする請求項2に記載の車両の塗装時の開閉部の保持具。
【請求項4】
前記第1係止部、前記第2係止部、前記第3係止部、前記アーム部及び前記支点部は、前記本体部の中心線に対して線対称にそれぞれ対に形成されたことを特徴とする請求項1に記載の車両の塗装時の開閉部の保持具。
【請求項5】
請求項1に記載の保持具を用いて、ボディ本体と該ボディ本体に開閉可能に設けられた開閉部とを備えた車両に塗装を施す際に、前記開閉部を開いた状態に保持する車両の塗装時における開閉部の保持方法において、
前記第1係止部を、前記ボディ本体側構成要素に係止させ、
該第1係止部の係止状態で、前記支点部を前記ボディ側構成要素に当接させ、
該当接状態にて、前記第3係止部を前記ボディ側構成要素に係止させ、
前記第1係止部及び第3係止部の前記係止状態及び前記当接部の前記当接状態で、前記第2係止部を、前記本体部及び前記アーム部に捻じれ及び撓みによるテンションが掛かる様に前記開閉部に係止させることを特徴とする車両の塗装時の開閉部の保持方法。

発明の詳細な説明【背景技術】
【0001】
本発明は、塗装時の車両の開閉部の保持具及び保持方法、特に、車両のボディに塗装を施す際のドアなどの開閉部の保持具及び保持方法に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【0002】
車両のボディに電着塗装を施す際、例えば、開閉部であるドアは完全に閉じた状態ではなく少し開いた状態にして電着塗装の電着槽に送り込まれる。このため、ドアを少し開いた状態に保持し固定する保持具が必要となる。これまでは、例えば、ドア開口シルフランジに金具をセットし、丸鋼製のハンガーの両端を、それぞれ少し開いた状態にした左側のドア及び右側のドアに係止させる。これにより、電着槽に車両のボディが入るとき及び出るときに、外力によってドアが閉じること及び開くことを防止している。
【0003】
また、特許文献1は、塗装時に車体のドアを係止する係止具について開示している。係止具は、ドアに係合するフックと、センターピラーに係合するフックと、それら両フックを連結する連結部とで構成されている。ドアに係合するフックは、ドアの窓ガラスが差し込み挿着されるドアの厚さ方向の隙間に挿入係止される。一方、センターピラーに係合するフックは、センターピラーに係合可能な4個の係合片を有し、全体として扁平C字形状を有する係合部材であり、センターピラーにねじにより固定される。そして、両フックは連結部で連結されているので、この連結部の長さ分だけ、センターピラーとドアとが少し開いた状態で保持される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平3-135475号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1を含め、ドアを少し開いた状態に保持し固定する保持具は、作業対象の自動車毎に合わせて設計製作した保持具とすることが必要があった。例えば、特許文献1においては、センターピラーに係合するフックは、作業対象車種のセンターピラーの形状にフックが係合できるように形成する必要があった。すなわち、これまでの保持具は作業対象の車種ごとに準備する必要があり、汎用性に乏しいという事情があった。また、保持具の構成要素をそれぞれの箇所に装着する作業も煩雑で、手間が掛かっていた。
【0006】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたもので、その目的は、種類形状の異なる作業対象に対しても装着が可能であり、且つ装着作業も容易に行うことのできる汎用性に優れる塗装時における車両の開閉部の保持具及び保持方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の車両の塗装時における開閉部の保持具の一実施の形態は、
ボディ本体と該ボディ本体に開閉可能に設けられた開閉部とを備えた車両に塗装を施す
際に、該車両の開閉部を開いた状態に保持する車両の塗装時における開閉部の保持具において、
弾性部材で形成された所定長さ伸長する本体部と、
該本体部の一方の端部に設けられ前記ボディ本体側構成要素に係止可能な第1係止部と、
前記本体部の他方の端部に設けられ、前記本体部の伸長方向に対して所定角度をなす弾性部材で構成されたアーム部と、該アーム部の先端に設けられ前記第1係止部が前記係止状態に有るときに前記開閉部に係止可能な第2係止部と、
前記本体部の前記第1係止部と前記第2の係止部との間に形成され前記第1係止部の前記係止状態で、前記ボディ側構成要素に当接された状態となる支点部と、
前記本体部の前記支点部と前記第2係止部との間に設けられ、前記第1係止部及び第2係止部が前記係止状態で、且つ前記支点部が前記当接状態であるときに前記ボディ側構成要素に係止可能な第3係止部と、を有し、
前記アーム部の前記本体部に対してなす角は、前記第1係止部、前記第2係止部及び前記第3係止部がそれぞれ前記係止状態とされ、前記支点部が前記当接状態とされているときに、前記本体部及び前記アーム部には捻じれ及び撓みによるテンションが掛かる様に設定されたことを特徴とする。
【0008】
この構成により、本発明に係る塗装時の車両の開閉部の保持具をボディ側構成要素と開かれた状態に有る開閉部との間に架け渡して装着することで、塗装中における開閉部の安定保持が可能である。この保持具の車両への装着は、例えば、まず本体部の一方の端部の第1係止部をボディ側構成要素に係止させ、この状態で支点部をボディ側構成要素に当接させる。次いで、上記支点部よりも他方の端部側に在る第3係止部をボディ側構成要素に係止させる。そして、最後に本体部の他方の端部のアーム部に設けられた第2係止部を開かれた状態に有る開閉部に係止させる。
【0009】
このとき、第2係止部の開閉部への係止は、本体部及びアーム部に捻じれや撓みが生じた状態で行われる。これにより、本体部には捻じれと撓みによるテンションが掛かっており、開閉部の動きがこのテンションにより制止される。したがって、塗装時に開閉部に外力が印加されても、開閉部を確実に開いた状態に維持することができる。また上記の第1係止部と第2係止部の係止は、文字通り係止であり、他の部材を用いた取付けや固定作業を行う必要はない。したがって、係止可能な個所が有れば、装着可能であり、複数の車種に対しても取付けの汎用性は高い。
【発明の効果】
【0010】
本発明の車両の塗装時の開閉部の保持具及び保持方法によれば、係止動作という簡単な動作によって、保持具を装着することで、塗装中に車両の開閉部を開いた状態で保持することができる。また、保持状態の維持は、保持具の本体部、アーム部の捻じれや撓みによって生じるテンションによって確保されるので、複雑な取付けなどの作業の必要もない。更に、異なる車種に対する装着の汎用性も確保される。したがって、塗装時における車両の開閉部の保持の作業性が向上し、ひいては塗装の作業性の向上を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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