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公開番号2025038131
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-18
出願番号2024221293,2022501192
出願日2024-12-18,2020-07-08
発明の名称線維芽細胞活性化タンパク質リガンドを含む化合物およびその使用
出願人3ベー ファーマシューティカルズ ゲーエムベーハー
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C07K 7/00 20060101AFI20250311BHJP(有機化学)
要約【課題】環状ペプチドおよびキレーターを含む化合物、ならびにその使用を提供する。
【解決手段】化合物Hex-[Cys(tMeBn(DOTA-AET))-Pro-Pro-Thr-Gln-Phe-Cys]-OH(3BP-3554)、および化合物Hex-[Cys(tMeBn(DOTA-PP))-Pro-Pro-Thr-Gln-Phe-Cys]-Asp-NH2(3BP-3407)からなる群から選択される化合物である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
以下の式
TIFF
2025038131000098.tif
56
103
の化合物Hex-[Cys(tMeBn(DOTA-AET))-Pro-Pro-Thr-Gln-Phe-Cys]-OH (3BP-3554)、および以下の式
TIFF
2025038131000099.tif
81
108
の化合物Hex-[Cys(tMeBn(DOTA-PP))-Pro-Pro-Thr-Gln-Phe-Cys]-Asp-NH2 (3BP-3407)
からなる群から選択される化合物。
続きを表示(約 3,400 文字)【請求項2】
以下の式
TIFF
2025038131000100.tif
56
107
の化合物Hex-[Cys(tMeBn(DOTA-AET))-Pro-Pro-Thr-Gln-Phe-Cys]-OH (3BP-3554)である、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
以下の式
TIFF
2025038131000101.tif
82
102
の化合物Hex-[Cys(tMeBn(DOTA-PP))-Pro-Pro-Thr-Gln-Phe-Cys]-Asp-NH2 (3BP-3407)である、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
前記化合物が診断的に活性な核種または治療的に活性な核種を含み、好ましくは前記診断的に活性な核種が診断的に活性な放射性核種であり、より好ましくは
43
Sc、
44
Sc、
51
Mn、
52
Mn、
64
Cu、
67
Ga、
68
Ga、
86
Y,
89
Zr、
94m
Tc、
99m
Tc、
111
In、
152
Tb、
155
Tb、
201
Tl、
203
Pb、
18
F、
76
Br、
77
Br、
123
I、
124
I、
125
I、好ましくは
43
Sc、
44
Sc、
64
Cu、
67
Ga、
68
Ga、
86
Y、
89
Zr、
99m
Tc、
111
In、
152
Tb、
155
Tb、
203
Pb、
18
F、
76
Br、
77
Br、
123
I、
124
I、
125
I、最も好ましくは
64
Cu、
68
Ga、
89
Zr、
99m
Tc、
111
In、
18
F、
123
I、および
124
Iからなる群から選択され、前記治療的に活性な核種が治療的に活性な放射性核種であり、より好ましくは
47
Sc、
67
【請求項5】
以下の式
TIFF
2025038131000102.tif
82
103
の化合物Hex-[Cys(tMeBn(InDOTA-PP))-Pro-Pro-Thr-Gln-Phe-Cys]-Asp-NH2 (3BP-3590)、
以下の式
TIFF
2025038131000103.tif
67
101
の化合物Hex-[Cys(tMeBn(LuDOTA-PP))-Pro-Pro-Thr-Gln-Phe-Cys]-Asp-NH2 (3BP-3591)、
以下の式
TIFF
2025038131000104.tif
67
101
の化合物Hex-[Cys(tMeBn(GaDOTA-PP))-Pro-Pro-Thr-Gln-Phe-Cys]-Asp-NH2 (3BP-3592)、
以下の式
TIFF
2025038131000105.tif
67
101
の化合物Hex-[Cys(tMeBn(EuDOTA-PP))-Pro-Pro-Thr-Gln-Phe-Cys]-Asp-NH2 (3BP-3661)、
以下の式
TIFF
2025038131000106.tif
62
114
の化合物Hex-[Cys(tMeBn(InDOTA-AET))-Pro-Pro-Thr-Gln-Phe-Cys]-OH (3BP-3623)、
以下の式
TIFF
2025038131000107.tif
62
114
の化合物Hex-[Cys(tMeBn(LuDOTA-AET))-Pro-Pro-Thr-Gln-Phe-Cys]-OH (3BP-3624)、
以下の式
TIFF
2025038131000108.tif
62
114
の化合物Hex-[Cys(tMeBn(EuDOTA-AET))-Pro-Pro-Thr-Gln-Phe-Cys]-OH (3BP-3662)、
以下の式
TIFF
2025038131000109.tif
66
122
の化合物Hex-[Cys(tMeBn(GaDOTA-AET))-Pro-Pro-Thr-Gln-Phe-Cys]-OH (3BP-3949)、
以下の式
TIFF
2025038131000110.tif
66
122
の化合物Hex-[Cys-(tMeBn(CuDOTA-AET))-Pro-Pro-Thr-Gln-Phe-Cys]-OH (3BP-4293)、および
以下の式
TIFF
2025038131000111.tif
66
122
の化合物Hex-[Cys-(tMeBn(ZnDOTA-AET))-Pro-Pro-Thr-Gln-Phe-Cys]-OH (3BP-4343)
を含む群から選択される、請求項4に記載の化合物。
【請求項6】
疾患の診断のための方法における使用のため、疾患の処置のための方法における使用のため、対象の特定のための方法であって、前記対象が疾患の処置に応答する可能性が高いか、または応答しない可能性が高く、対象の特定のための前記方法が請求項1から5のいずれか一項に記載の化合物を使用する診断の方法、好ましくは請求項1から5のいずれか一項に記載した疾患の診断のための方法を行うステップを含む方法における使用のため、または対象の群から対象を選択するための方法であって、前記対象が疾患の処置に応答する可能性が高いか、または応答しない可能性が高く、対象の群から対象を選択するための前記方法が請求項1から5のいずれか一項に記載の化合物を使用する診断の方法、好ましくは請求項1から5のいずれか一項に記載した疾患の診断のための方法を行うステップを含む方法における使用のため、または対象の群を疾患の処置に応答する可能性が高い対象と疾患の処置に応答する可能性が高くない対象とに層別化するための方法であって、対象の群を層別化するための前記方法が請求項1から5のいずれか一項に記載の化合物を使用する診断の方法、好ましくは請求項1から5のいずれか一項に記載した疾患の診断のための方法を行うステップを含む方法における使用のための、請求項1から5のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項7】
請求項1から5のいずれか一項に記載の化合物と薬学的に許容される賦形剤とを含む組成物、好ましくは医薬組成物。
【請求項8】
請求項1から5のいずれか一項に記載の化合物、必要に応じた1つまたは複数の賦形剤、および必要に応じて1つまたは複数のデバイスを含むキットであって、前記デバイスが標識付けデバイス、精製デバイス、取り扱いデバイス、放射線保護デバイス、分析デバイス、または投与デバイスを含む群から選択される、キット。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、化合物;線維芽細胞活性化タンパク質(FAP)の阻害剤;それぞれ、化合物と阻害剤とを含む組成物;それぞれ、疾患の診断のための方法における使用のための、化合物、阻害剤および組成物;それぞれ、疾患の処置のための方法における使用のための、化合物、阻害剤および組成物;それぞれ、「診断治療(thera(g)nosis)」または「診断治療学(thera(g)nostics)」とも称される、疾患の診断および処置の方法における使用のための、化合物、阻害剤および組成物;それぞれ、FAP発現組織にエフェクターを送達するための方法における使用のための、化合物、阻害剤および組成物;それぞれ、化合物、阻害剤および組成物を使用する疾患の診断のための方法;それぞれ、化合物、阻害剤および組成物を使用する疾患の処置のための方法;それぞれ、化合物、阻害剤および組成物を使用する、「診断治療(thera(g)nosis)」または「診断治療学(thera(g)nostics)」とも称される、疾患の診断および処置のための方法;それぞれ、化合物、阻害剤および組成物を使用するFAP発現組織へのエフェクターの送達のための方法に関する。
続きを表示(約 3,200 文字)【背景技術】
【0002】
治療選択肢の利用可能性の増加にもかかわらず、がんは、依然として世界の死因の第2位である。治療戦略は、治療的がん細胞薬剤の接近を制限する絶えず存在する周囲の腫瘍微小環境(TME)を無視して、主に、悪性のがん細胞自体の標的化に焦点を合わせている(Valkenburgら、Nat Rev Clin Oncol,2018,15:366)。TMEは、腫瘍塊の一部であり、がん細胞の異種集団だけでなく、様々な常在および浸潤宿主細胞、分泌因子、細胞外基質タンパク質からもなる(Quailら、Nat Med,2013,19:1423)。TME中に見出される優勢な細胞型は、がん関連線維芽細胞(CAF)である(Kalluri,Nat Rev Cancer,2016,16:582)。例えば、線維芽細胞、間葉系幹細胞、平滑筋細胞、上皮起源の細胞、または内皮細胞などの、多くの異なる細胞型が、CAFのための供給源および起源として記載されてきた(Madarら、Trends Mol Med,2013,19:447)。CAFは、間葉のような特徴を示し、固形腫瘍塊内で優勢な細胞型であることが多い。CAFは、腫瘍進行および恒常性におけるプレーヤーとして関心が高まっている(Gascardら、Genes Dev,2016,30:1002;LeBleuら、Dis Model Mech,2018,11)。
【0003】
近年では、線維芽細胞活性化タンパク質(FAP)は、CAFのマーカーとしての評判は悪化してきている(Shigaら、Cancers(Basel),2015,7:2443;Pureら、Oncogene,2018,37:4343;Jacobら、Curr Mol Med,2012,12:1220)。腫瘍内のCAFおよび間質の遍在のため、FAPは、放射性医薬品診断のための好適なマーカーとして、および放射性医薬品療法のための好適な標的として発見された(Siveke,J Nucl Med,2018,59:1412)。
【0004】
線維芽細胞活性化タンパク質α(FAP)は、II型膜貫通セリンプロテアーゼおよびS9プロリルオリゴペプチダーゼファミリーのメンバーである(Parkら、J Biol Chem,1999,274:36505)。最も近いファミリーメンバーDPP4は、FAPとの53%の相同性を有する。他のDPP酵素(DPP4、DPP7、DPP8、DPP9)と同様、FAPはポストプロリンエキソペプチダーゼ活性を有する。さらに、FAPは、プロリルオリゴペプチダーゼ/エンドペプチダーゼ(POP/PREP)と同様、エンドペプチダーゼ活性を有する。FAP遺伝子は、様々な種間で高度に保存さ
れている。ヒトFAPの細胞外ドメインは、マウスおよびラットFAPとの90%のアミノ酸配列同一性を有する。マウスFAPは、ラットFAPとの97%の配列同一性を有する。
【0005】
構造的には、FAPは、短いN末端細胞質尾部(6アミノ酸)、単一の膜貫通ドメイン(20アミノ酸)、および734アミノ酸の細胞外ドメインから構成される760アミノ酸の膜貫通タンパク質である(Aertgeertsら、J Biol Chem,2005,280:19441)。この細胞外ドメインは、8刃のβプロペラドメインおよびα/βヒドロラーゼドメインからなる。触媒三残基は、Ser624、Asp702、およびHis734から構成され、βプロペラドメインとヒドロラーゼドメインとの境界面に位置する。活性部位は、βプロペラドメインの中心孔を介して、またはβプロペラドメインとヒドロラーゼドメインとの間の狭い空洞を介して接近可能である。FAP単量体では活性ではないが、活性なホモ二量体ならびにDPP4とのヘテロ二量体を形成する(Ghersiら、Cancer Res,2006,66:4652)。可溶性ホモ二量体FAPも記載されている(Keaneら、FEBS Open Bio,2013,4:43;Leeら、Blood,2006,107:1397)。
【0006】
FAPは、二重の酵素活性を有する(Hamsonら、Proteomics Clin Appl,2014,8:454)。そのジペプチジルペプチダーゼ活性は、プロリン残基後のN末端の2つのアミノ酸を切断する。そのジペプチジルペプチダーゼ活性によって迅速に切断されるFAP基質は、神経ペプチドY、ペプチドYY、サブスタンスP、およびB型ナトリウム利尿ペプチドである。コラーゲンIおよびIII、FGF21およびα2-抗プラスミンは、FAPのエンドペプチダーゼ活性によって切断されることが示された。FAPは天然コラーゲンを切断することができないが、マトリックスメタロプロテイナーゼなどの他のプロテアーゼによる予備消化は、FAPによるさらなるコラーゲン切断を容易にする。コラーゲンのプロセシングは、がん細胞の遊走能力に影響し得る。細胞外基質のリモデリングによるがん細胞の浸潤性の増大の他に、増殖および血管新生の増加を含む、いくつかの他のFAP媒介性腫瘍促進役割が提唱された。さらに、FAPの間質発現は、様々ながんにおいて免疫監視からの逃避と関連しており、抗腫瘍免疫における役割を示唆する(Pureら、Oncogene,2018,37:4343)。
【0007】
FAPは、正常な発生の間に一過的に発現されるが、健康な成体組織中では稀に発現されるに過ぎない。トランスジェニックマウスにおいて、FAPが脂肪組織、骨格筋、皮膚、骨および膵臓によって発現されることが示された(Pureら、Oncogene,2018, 37: 4343;Robertsら、J Exp Med,2013,210:1137)。しかしながら、FAPノックアウトマウスは、健康な表現型を有し、正常条件下での重複した役割を示唆する(Niedermeyerら、Mol Cell Biol,2000,20:1089)。創傷治癒、線維症、関節炎、アテローム性動脈硬化症およびがんを含む、活発な組織リモデリングの部位において、FAPは間質細胞中で高度に上方調節されるようになる(Pureら、Oncogene,2018,37:4343)。
【0008】
上皮癌の90%の腫瘍間質中でのFAP発現が、モノクローナル抗体F19の使用の下で1990年に初めて報告された(Garin-Chesaら、Proc Natl Acad Sci U S A,1990,87:7235;Rettigら、Cancer Res,1993,53:3327)。FAPを発現する間質細胞は、がん関連線維芽細胞(CAF)およびがん関連周皮細胞としてさらに特徴付けられた(Cremascoら、Cancer Immunol Res,2018,6:1472)。悪性上皮細胞上でのFAP発現も報告されたが、その有意性はまだ定まっていない(Pureら、Oncogene,2018,37:4343)。Busekら(Busekら、Fron
t Biosci(Landmark Ed),2018,23:1933)から取られた、以下の表1は、腫瘍型および細胞発現を示す様々な悪性腫瘍中でのFAPの発現をまとめたものである。
【0009】
TIFF
2025038131000001.tif
182
158
【0010】
TIFF
2025038131000002.tif
100
155
(【0011】以降は省略されています)

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